老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

回遊池のある公園

2016-07-14 18:08:17 | 俳句


百年の間に歴代藩主によってつくられた栗林公園。
2009年に「ミシュラン観光ガイド」に、(わざわざ訪れる価値のある場所)として最高評価の三つ星に選定された。

その公園に昨今は一週間に二度以上は散策にでかける。
昔だと庶民の私などは絶対に、入れるこたはできなかったに違いない。
贅沢な回遊式大名庭園は、おとずれる度に新しい発見がある。

幹の周りが5~6メートルもある五葉の松。
高さは6~7メートル。
今日、この松に初めて気が付いた。



縦横に巡らせている手入れのゆき届いた散歩径を歩いていたとき、泉殿で涼をとっている観光客がふと目に入る。
泉殿が建っている池のそばの庭にある、木々の中のその一本。
五葉の松のこんな大きな木は初めて見た。



泉殿とは、平安時代の寝殿を中心とした建築様式の建物の一つで、廊の端、庭中の池に臨んで設けられた四方に壁の無い建物。納涼の為に作られたものという。 泉殿では夏には連歌も行われたようである。 (復本一郎)

    ⁂   よりかかる柱映れり泉殿   池内たけし

    ⁂   泉殿西日となりて下りけり   吉岡禅寺洞


公園にはこんな素晴らしい季語になる建物が建っている。
いくら季語の材料があふれ、あちこちに散らばっていても句を作れないのが悲しいかな、私は。

   🍒   ゆくところ水音ありて涼しかり

   🍒   泉殿和船繋がれをりにけり

   🍒   吹上の音絶ゆ間なき木下かな

   🍒   水浴びて小鳥苔むす巌渡る

   🍒   水亭のへりを緋鯉の過りゆく
コメント
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