昨日は故郷にお墓参りに。
帰り、卯建の町並みをたずねる。
司馬遼太郎が「街道を行く」でたいそう感銘を受けていた、古い阿波の藍商で栄えた町並みである。
町並みの中央の広場に古い井がある。
火事を想定し、もしもの場合に備えていたであろう 竜吐水 なども想像できる。
この広場の反対側に、私が結婚前に通っていた、料理教室がある。
昔の古い商家で、お料理を教えていた。
以前に、この町を歩いた時は普通の仕舞屋然としていた。
外観は観光の町の一軒の家としていた。今もその役目を果してはいるが、驚いた。
外国の方が経営をするギヤラリー喫茶に変身をしている。
その日、習ったお料理を皆で囲みながら見た中庭はそのままであるが、その中庭の見える窓辺はさりげなく昔の風情を残しているが、明るく変化をしている。
半世紀近くも前であるから、記憶は確かではないけれど、太い天井の梁は懐かしさのこみ上げてくる物であった。
藍の生地を求めて、古い店を訪ねるが、観光客の求める小物の類しか置いていなかった。
他の店も同じ。
しかし楽しい一時であった。
☆ そのかみの藍屋の蔵や白木蓮
☆ けがれなき白木蓮に空 深し