この色づいた紅葉の葉をみただけで 「さんしゅう」 とすぐに解る人は少ないであろう。野良犬の餌をやりに行く途中に一本ある。
まったく常には気にもかけていなかった。木の下にこぼれている紅い実を見て、あれ枸杞の実だと、あらためて認識をした。
: 勘違いをしていた。この木はサンシュウ そしてサンシュウな葉は色づき 朱い実が成っていた。
☆ 枸杞の実の人知れずこそ灯しをり 富安風生
先人の句はほんとうに素晴らしい。
気ずかぬまま、やり過ごしていたこの枸杞の実の実写の言い得ている。
黙って実をいただいた。
口にふくみ噛んでみる。茱萸より固い。茱萸の実と同じ味がする。ほんの少しの苦味と酢っぱさ。
「焼酎に漬けて、枸杞酒を作る方もいる。
乾燥させた実は枸杞子といい、食べると強壮剤になるそうである。」
🍒 枸杞の実のこぼれ日向の匂ひして
🍒 枸杞の実やはらからゆへに別の道
🍒 あといくとせ生きむ枸杞の実摘みにけり
🍒 浮寝して朝な朝なの湖の色
🍒 遠くゆく巨船枸杞の実摘みをれば
投句の締切が近い。作ってみた。所属している結社への熱も最近は冷めた。
というより、他に興味が移った。それがいい。平常心を保つことができる。