窓の下をお遍路さんが屋島寺を目指して登って行く。
窓ふきをしていて、カッ カッ カッ、、と力強い音がするので、窓の下を見ると、男性のお遍路さんだ。
杖のリズム確と遍路の発ちにけり
元気だ。
長尾寺で出会ったお遍路さん。
車で回っているけれど、時々恐い目にあうことがあるから、愛犬をボデーガードにしていると言う。
接待を拒む遍路になりきれず
この女性のお遍路さんではないけれど、色々なお遍路さんがいる。
お接待に些少の物を包んで、「お好きな、ジュースでもどうぞ」と差し出すと
「結構です。」と怒ったように、そっぽを向かれた。上から目線の人に。
失礼な事をした。
私も俄か遍路で行くことがある。飴玉を三つ、紙の袋に入れて下さる。有難くいただく。近隣のそこから来ていても、接待をして下さる心に添って、何も云わず受け取ることにしている。
千差万別、金持遍路も行き倒れになっても良いとナケナシの物を持って歩いているお遍路さんもいる。
お大師さんは区別をしないで、皆さんに寄り添い「同行二人」である。
一番に印象に残っているお遍路さんは、、、
> 今、空港について一番札所の霊山寺に着きました。東北の大震災にあい、家は流され息子も流され、やっと会社を定年になり待ち望んでいたお四国へ、お遍路に来ることができました。。。 その時、お接待をさせてもらいながら聞いた話である。
お接待をすると、首と手を振って断る仕草。
お接待は遠慮しなくていいんですよ。お接待を断る初めてのお遍路旅の方に、長い道中でこれからは接待づくめですよ。断らないで疲れたら休ませてもらう、お茶を勧められれば縁側に座る、そんな繰り返しですよ。お接待は施しではなく、同情でもなく、子供の頃から身に付いたお遍路さんに対する自然な親切心のなりゆきですから。
初めてこれから遍路に発ちますから、何も知らなくて、有り難うございます。遍路の装束はどうすればいいんでしょうか?と問われ、ここは一番さんですから、参拝をする前に全てを整えてくれる売店が「そら あすこに」と教えてあげたことがあった。
遍路道を車で走っていて、疲れているお遍路だんに声をかけることも。
「遍路寺の方向にゆくのですが、お乗りになりますか?」
「有り難うございます。暑くてへとへとで困っておました」 と乗ってくる。
「有り難うございます。歩けるところまで歩きます、ご親切に」 徒遍路の信念を貫く。足が縺れていても。
様々だ。接待のタイミングと押し付けは禁物である。たかが接待、されど接待、考えさせられながら、お遍路さんを見送るのである。
瓢木の花に故郷恋ふ遍路
白峰を降りて来たお遍路さんと 瓢木を仰いだ。私は瓢木は初めてだった。隣に立つお遍路さんが大きな太い幹を撫でながら、懐かしいとつぶやいた。 子供の頃 「ひょんの笛」を鳴らしたことがあったのかも。
今日はこれから、藤の花を見て、久ぶりに香川県で一番大きい、瓢木を見に行くつもり。