Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

老朽公共財は大丈夫か

2015-12-20 20:18:01 | 社会・経済
ここ1~2年、年末恒例の各所忘年会の様子が変わって来た様だ。長らく、夜間に酒席、二次会はカラオケ会などが定番だったのだが、どうしても社員、従業員の集まりが悪い事。又、交替制勤務の事業所などでは不都合がある事などから、昼間に食事会や茶話会などと言うケースも増えて来ていると聞く。夜の酒席では、不得意な飲酒を無理に勧められたり、当然の事とは言え、上部クラスに酌のサービスを迫られるなど、過度に神経を遣うケースもあった。多くの方々が、必要以上にこうした場面に遭遇するのは傍で見ていても決して感心するものではない。飲酒帰宅は、凶悪なものを含む事件事故に遭遇する危険も高く、できるだけない様にしたい所であり、その意味からも、こうした様変わりは前向きに理解したい所だ。
まあ「どうしても酒気を」と言う向きは、勤務後有志でお出かけになってはどうだろう。

さて本題。その忘年会の場ともなる、各種店舗も入る建物をも含む公共財 インフラ・ストラクチュアの老朽化が一大社会問題となっている。
注目度が上がったのは3年前、山梨県下の中央自動車道 笹子トンネル内にて多くの巨大天井板が一度に落下して走行中の自動車複数を直撃、犠牲9名を生じた重大事故がきっかけだったと思う。
日頃の防災点検の甘さもさる事ながら、この様な建物を含む公共財の耐久性について「未来永劫長持ちする」などと言う思い上がった錯覚が、建設運営を行う上層部と現場の双方になかっただろうか。その事が、インフラの老朽化が進んだ事による想像を超える大事故を見過ごす事に繋がっていたのではないか。犠牲被害の方々の供養とお見舞いの為にも、事故の検証は精緻に行われなければならないのは勿論だが、同時に、組織としてこうした公共財との向き合い方が適切だったのか否かも問い糾す必要があると愚考するものだ。

近頃は、住宅マンションや公共建物などで、基礎部分の杭の設置不適切などもあって、例えば大地震などの時、十分な耐性が守れない可能性のある施設も複数ある様だ。現に、神奈川県下のある高層住宅では、実際に建物が傾いてしまった例もある。又、橋などの構造物にも、補強や安全策が不十分な所があると聞く。法律によると、例えば鉄筋コンクリの高層建物の場合、住宅マンションは標準で47年、事務所用の所謂オフィス・ビルでは同50年の規定があるのだが、前述の様な不備が広範に及ぶなら、その法定耐用年数すらクリアできないケースが相当に生じるであろう。中には公共の建物施設も多くあり、これにの補修改修が必要となれば、現状以上に莫大な建設補修予算を要する事となろう。又、建設関係各位に、法定耐用年数の認識がどれだけあったかも、些か疑問を感じる所である。

事は、これだけでは済まされない。中央道・笹子トンネルの惨劇は、この様な老朽インフラによる事故や不具合が、形こそ違え、今後も深刻なレベルで生じ得る可能性を示唆している。
良く指摘される、上下水道や都市ガス配管の腐食の進行や老朽した橋の修繕などの必要、経年の高層建物でも、基礎が十分でない物件かあるかも知れない。約半世紀前の高度成長期に大がかりに整備された、これら諸々のインフラがそろって寿命を迎えている今、放置すれば勿論思わぬ事故や生活への支障を招きかねない。公共事業予算は勿論それなりに必要だが、その使途を新規の建設だけでなく、既存の施設を守る事にも向ける様、思考の転換が強く求められていると思うのだ。

考えたくはないが、行政は「総身に知恵の回りかねる大男」。今の安倍政権でも、それは多くの不足があるだろうが、それでもかなり良くやっている方ではないだろうか。現状の与党にこれ以上のレベルを求める事は難しいし、仮に民主党が政権に戻れたとしても、絶対にこれ以下でしかあり得ないだろう。企業の修繕積立金に当たる補修の予算を計上させたり、重要度の高い、できる所から実施させる要求は勿論すべきだが、利用者の我々も、ある程度は費用負担の問題と共に、万一の不便に備える姿勢が必要かも知れない。
今回画像は昨日、知人と共に訪ねた三重県下の櫛田河畔の様子。渡河するJR紀勢線の橋が丁度修繕中。やはり海に近い川風が当たるせいか、劣化が早い様です。背後の道路橋も、いつまでも新しく美しいままと言う訳ではありません。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 再び 国会二院制を もうやめよ | トップ | 死刑廃止勢力は、殉国七士に... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

社会・経済」カテゴリの最新記事