Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

海外発、邦人登山家達の遭難に思う事

2024-07-31 09:52:10 | 社会・経済
2024=令和 6年 7月も、最終日を迎えた。勿論穏かな日ではなさそう。折からの未曽有の猛暑が続き、今日も 当地愛知の最高気温は 30℃台後半に届きそうで「災害級の暑さ」とも称される。

このまま行けば、予想最高気温が 普通に 40℃に届く日も遠くなさそうだ。残念でもあるが、不要不急の外出を控え 水分補給や適切な冷房の使用などでて対処する他なさそう。特に子供達や高齢各位、四つ足歩行の犬猫などペット達は地上からの反射熱に影響され易いので、この方も要注意だろう。

本題です。「〇〇は高い所好き」と不興を買うのを承知で記してみたが、夏山の時季でもある。よく富士登山の無理が指摘されもするが、残念ながら海外遠征中の 我国登山家複数遭難の報が聞こえてきた。後述の理由もあって救助不可能とかで、事実上の訃報とみられる。当該のお二方に一言の弔意を申すと共に、救助を試みた地元パキスタン国の関係各位にも一礼の次第。

登山との向き合いには色んな見方があろうが、拙者は厳重な安全留意の上で この挑戦を称え評価する立場。以下 今日未明の共同通信ネット記事を引用して、みて参る事に。

「K2滑落の 2人、救助打ち切り 日本人クライマー、所属先が発表」

パキスタンにある世界第2 の高峰 K2(標高 8611m)で滑落した いずれも山岳カメラマンでクライマーの平出和也さん(長野県出身)と 中島健郎さん(奈良県出身)について、2人が所属する登山用品販売の 石井スポーツは 7/30、救助活動を打ち切ったと (同社)HP上で発表した。

石井スポーツによると、2人は日本時間の 7/27,11:30amごろ K2西壁で登山中、約 7000m地点で滑落した。現地で手配したヘリコプターのパイロットが同日、2人の(遭難)位置を確認したが 着陸はできなかった。地上からの救出も難しいとの報告もあったという。

7/30、2人に動きがないとの情報が伝えられ、2人の上部に大きな亀裂があって 崩落による二重遭難の恐れがあることなどから、家族の同意の下で 同日 2pm、救助活動の終了を決めた。(石井スポーツ)HPでは、報告を終えると表明した上で「両名の活躍をたたえるとともに、可能な限り支援を続けてまいります」としている。(引用ここまで)

まず、石井スポーツHP の表明を尊重したい。遭難救助は 当該者の生還を図っての救助が基本は分かるが、世界最高峰級の高山ともなると、救助側のできる事にも可否があろう。増して場所は海外だ。自国民の場合と異なり、現地国関係各位の救助活動は、とに角も「安全第一」だ。二重事故の可能性があるとなっては、それは無理は禁物だろう。最大限の努力を惜しまなかった パキスタン国の関係各位にも敬意を表したい。

それらの上で、やはり登山とは「高みを目指す 崇高な意思の表れ」と拙者などは思う。確かに大いなる危険が伴いはする。しかしながら「危ないからやめろ」は絶対に答えになっていないとも心得る。今 進行中の、仏パリ五輪の各競技種目もそうだろうが、どんな形でも「より高み」を目指すのが 自然な進化の形だと思われるからだ。

その「高み」を目指す真摯な研鑽や心がけを安易に否定し、その事へ繋がる道を閉ざす様な出方は到底許されないのではないか。改めて 遭難のお二方の状況に想いを巡らすと(あくまで拙個人の感想だが)、近年多い世界各地での異常な気象の激変と無関係ではないのでは?との想いもするものだ。

先日 山形県メインの東北日本海側を襲った豪雨災害でもそうだが、新聞記事複数などからも 次第に気象の激変が、人の手に負えないレベルになりつつある様な気もする旨が載っていた。これは海や山でも例外ではないのではないか。

改めて残念ではあるが、今回遭難のお二方は 世界的高レベルな登山家だったとの話もある。よくいわれる「登山とかは自己責任」など百も御承知だったろうし、大幅な気象変化などの計算や予測もできた事だろう。その事を以てしても、近頃の気象変化のあり様は 或いは人知を超えていたかも知れず、事実なら「この登山は無謀だった」などと決めつけるのは早計ではないのか。

別の見方をすれば「これこそが自然の猛威」とも受け取れるだろう。今回の不幸は 世界レベルの高峰が舞台だったが、場所こそ違え 我国内の山でも似たリスクはあるだろう。よく話題となる富士登山が好例だ。詳しくは割愛もするが、既に実施の山梨県側に加え 静岡県側も早めに設備を整えた上で、全登山口有料化に踏み切るべき時だろう。

外国発旅行者・インバウンドの復調もあって 富士登山の人口が回復したは良いのだが、富士も標高 3776mを誇る我国の最高峰。高山を目指すに見合った装備でなければ入山できないはずも、準観光地化した同山に 街歩きと大差ない軽装で登山を強行する向きも後を絶たないとか。

実は拙者も 本当は大口を利けない。今だから申すが、遥か以前の昭和後期に岐阜県下・乗鞍の頂に ほぼ街歩きの服装のまま登頂してしまった事があって。言い訳レベルかもだが、悪友との道中だった事もあって 調子に乗ってもしまった様だ。

標高 3000m超の頂での体たらくは正に恥晒しレベル。周囲の各位は、ほぼ全てフル登山装備。「これは、してはならない事をした」と後悔しきりともなったものだ。山を愛する方々は、少なくともこの時は多くを語られず、無言の内に「お前は間違いを犯した!」と静かに諭された気分にもなったもの。

もう一つ、登山とは「上り」よりも「下り」の方が大変との認識も、この時少しは学んだかとも思う所。それらに留意しつつも「大いなる危険をも伴う 高みを目指す」登山を志す道を閉ざすべきではない、と改めて愚考の次第。

今回画像。「霊峰富士」といきたい所だが、今年初に 前述の乗鞍岳で一緒に失敗を喫した悪友と訪ねた岐阜・滋賀県境近くの地元名峰・伊吹山麓の様子をもう一度。通る線路は、人気試験列車「ドクター・イエロー」の黄色い車体からもお分かりの通り 東海道・山陽新幹線。
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