Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

実は僅かな、我国の風力発電適地

2022-06-12 12:52:33 | 社会・経済

第一野党・立憲民主党の議員有志が、来週にも「自衛隊員応援議員連盟」を立ち上げる意向との報が入った。今日の読売新聞ネット記事によると、今春来の ロシア国の対ウクライナ国侵略の挙を受け、安保政策への国民的関心が高まる機運に応じる形での動きの意もある様だ。

枝野前党代表が初代会長に内定の模様。呼びかけ人に 泉党代表や野田元総理、玄葉元外相や安住元財務相ら幹部クラスが連名。近く予定の設立総会では 防衛省関係各位と面談、自衛隊の現状や課題などを聴取して自衛隊員の処遇改善などに資す様議論を図る由。確か「防衛費は『費用対効果』が大事」との 某党幹部による表明も聞いた記憶があり、政治勢力としてこうした取り組みの自由は尊重する者だが、叶う事なら来月参院選向けの「ただの選対」に留まらず、与党自公や (左派を除く)他の野党とも意見交流に努めて 幅広い安保議論の一翼を担う事を目指して頂きたいものだ・・と記すのは無理か?

本題です。その安保の問題とも大きく関わってくる 航空レーダー網についての大きな問題を聞いた。近年 大規模太陽光電池パネル設備・メガソーラーと並んで全国で設置が見られる風力発電設備。当地愛知では、名古屋市から遠くない 東海市辺りの知多湾沿いなどでも風車が見られるが、これが住宅地の近くでは設置不可の由。理由は発電機の動作音だ。

風車が動作すると、同軸で備わる発電機が 低周波を伴う低い騒音を発する。音自体は静かも 相当な振動波を伴い、住宅地近くでは 住民多数の安眠を大きく妨げる問題があるのだ。当地では聞かないが、宮城県の蔵王連山近くでは 景観を損ねるとの観光面へのダメージ懸念から中止を求める住民訴訟への動きもあり、こうした運動は 必要なら「本当の環境保全」の見地からも是非取り組む必要があろう。

更にもう一つ、この風発増設の動きが 安保面でもマイナスとなりそうな可能性が出てきた。空自を初め 自衛隊のレーダー探査活動を阻害する恐れが出ているのだ。これは自衛隊レベルに留まらず、内外の航空レーダーそのものへの影響も留意すべきではないか。この問題につき、昨日の産経新聞ネット記事を引用して みて参りたい。

「風力発電の風車、ミサイル探知に影響の恐れ」

全国で増加する風力発電の風車が 航空自衛隊のレーダーに影響を及ぼす懸念が浮上し、防衛省が対応に苦慮している。敵の戦闘機やミサイルの探知が遅れるなど 深刻な問題が起きる恐れもある。

現状では 発電事業者に計画段階での事前相談を呼びかけているが、善意の協力には限界があり、安全保障上の脅威になりかねないとの指摘もある。

レーダーは電波を発射し、反射波をとらえることで状況を把握する。航空自衛隊は全国 28カ所に警戒管制レーダーを設置し、日本領空への飛来物に 24H態勢で目を光らせている。

一方 再生可能エネルギー推進策として固定価格買取制度(FIT) が導入された 2012=平成 24年以降、風力発電の風車設置数が急増した。全国の設置数は 昨年末時点で 2574基。陸上では高さ 100m以上、洋上では 200m以上になる。

そのため 風車の羽根部分・ブレードがレーダー電波を反射し、探知しにくくなったり 風車との接触を避けるために航空機がルート変更を余儀なくされたりする可能性が浮上。風車の高さによっては 100km先のレーダーに影響が出ることも判明した。

この問題に詳しい 自民党の小野寺五典・元防衛相は「日本の空を守っている自衛隊のレーダーが、風車によって (探知)に誤差ができる。実は大変なマイナスになる」と警鐘を鳴らす。

再エネ政策を所管する 経済産業省・資源エネルギー庁はすでに今年 4月にガイドラインを改定。初期段階から防衛省への事前相談を促し、同省も公式サイトで呼びかけを始めた。だが「位置がレーダーに干渉するといえば、相手に(レーダーの能力に関する) 情報を与えてしまうことになる」(萩生田光一・経産相) との懸念もある。

2月には 中国(大陸) 大手メーカーが 富山湾の洋上風力発電事業を受注。国内市場に中国系が初参入した。国内業者にとどまらず、今後は大風他の風車群となる洋上風力に外国資本の関与が増えることは十分にあり得る。実際に支障が生じたとの報告はないが、防衛省幹部は「レーダー網に穴が開く 深刻な事態になってからでは遅い」と語る。

政府が進める国家安保戦略・NSS など戦略 3文書の改定に向け、自民党が 4月に出した提言では この問題への制度面での対応を求めた。政府は 風車の設置を不可とする区域や、高さ制限を設けるなど 実効性のある対策の検討を急いでいる。(引用ここまで)

今回浮上した 空自レーダーへの支障が事実なら、我国陸上風発適地は 極めて限られた地所に絞られる様になるかも知れない。防衛省に対する事前相談なる「電力業者側の良心頼み」の姿勢では 不安解消は無理で、自民側主張の通り、法制度による何らかの規制と 違反時の罰則規定が求められると 拙者も考える。

今春の富山湾の事例の様に、外資の無制限な参入も問題だ。特に中国大陸からの所謂「中華資本」は程度の差こそあれ 中共政府の管理監督下に置かれ、同政府への政治的協力を法的に求められていると聞く。既定の富山湾の事例は不明だが、今後そうした外国政府系資本が我国再エネ事業に関与の場合、自衛隊レーダー施設への妨害や 他のスパイ活動などの可能性は捨てきれないものがあろう。(その可能性については、末尾に関連記事をリンク致します。)

不安は自衛隊レベルに留まらないのではないか。今回はまず 自衛隊設備への影響懸念が表された形だが、今後は民間機多数も発着する一般空港のレーダー設備などへの影響をも調査対象に加えるべきではないのか。万一にも間違いがあれば、事は航空旅客多数の「命に関わる」事象ともなりかねない。これを機に、防衛省に留まらず、国土交通省も実態調査に就くべきではないか。

そうした事共からも、少なくとも陸地にあっては 我国の風力発電適地は極く僅かな事が分った。後はかねて広く指摘される様に、風車多数を大型浮上施設・メガフロートの形で沖合に設けるしかないだろう。風発ではないが、太陽光発電設備予定地を巡る不正や地元住民各位との軋轢(あつれき) などは当地愛知辺りでも散見される様で、これらから 左派野党が折々持ち上げる再エネ普及は 我国では立地的に限界がある様に見られて仕方がないのだが。

それよりも、資源面がかねて有望視される地熱発電や安全面を担保した上での原発再稼動に取り組んだ方が 中長期のエネルギー策には有望とみる者だが。今回画像も以前ので恐縮。当地近所、名古屋鉄道・栄生(さこう)駅にて中部国際空港への出発を待つ空港特急「ミュースカイ」の様子を。先年のこの時は アニメドラマ「エヴァンゲリオン」の催事外装でした。一つ先が始発駅「名鉄名古屋」。以下に 関連記事をリンク致します。(私的憂国の書様) 重要インフラを中共企業に委ねるリスクは「手続き論」で釈明できない - 政治 (fc2.com)


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2 コメント

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中国利権 (onecat01)
2022-06-13 00:40:39
 HAKASEさん。

 太陽光パネルも、風力発電機も、どちらも中国がトップメーカーです。

 国防の観点からすれば、要警戒の設備です。三菱商事が間にいますが、彼らは日本企業としての矜持を、目先の利益のため捨てたのでしょうか。

 お互いに知り得た情報を発信し、多くの人に隠されている事実を伝える努力を続けましょう。

 貴重なご意見を、謹んで拝読しました。
返信する
三菱グループも左傾報道も怪しい (HAKASE(jnkt32))
2022-06-13 23:26:17
onecat01さん、今回もご見解を有難うございます。

仰る様に、中国大陸企業の再エネ関連設備機器シェア
は、残念ながら世界一は事実です。しかもお互いが存
じる事情により、国防安保上も警戒を要する事 同意します。

三菱商事のグループも、少し調べればたちどころに分
かるそうした事共を知りながら、目先の利益に踊ら
されたという事でしょうか。

そういえば 朝日・東京両紙を初めとする左傾メデ
ィアは、こうした再エネ関連事業の裏事情を進んで
報道しようとしない所もある様です。

まさか三菱グループと似た「身に覚え」を抱えると
は思いたくないものですが。まずは お礼まで。
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