今回「小」連載の題目ともなった参院選は、今日が本投票日。拙者も親を伴って 小さからぬ国民の一権利をしっかりと行使してきた。当地愛知は 雨の幕開けとなるも、朝方には降雨も弱まり、最寄りの投票所までは傘を用いずに往来できたのは有難かった。まだ静かな公立学校の投票所。しかしながら、前回までより明らかに 若い世代が増えた印象は特筆されよう。認知進む 期日前投票制度も着実に利用が広まっている様だ。
今日の投票行動に水を射すのではと懸念された、先日の奈良県下での 安倍元総理の遭難。不幸にも落命された元総理には、改めての弔意を申す次第。その一方 逮捕送検に至った容疑者の動機も徐々に解明され始め、母親が入信し過度の寄付行為からの破産を理由に、容疑者が恨みを持った某宗教系勢力と安倍元総理の繋がりから、標的を当初の同勢力トップから より襲撃機会のある安倍元総理に変更した旨の供述を行っている由。
より深い暗い政治思想背景がなければ、ほぼ事件全容の説明にはなっている様にみられるが 果たしてどうか。結果的に警護面の失態を犯した奈良県警には、職を賭す覚悟でこの辺りの解明を強く求めたい。その上で これらの件に関し表された脳科学が専門の 茂木健一郎(もぎ・けんいちろう) 理学博士の表明を、今日の東京スポーツWEB記事を引用して みて参りたい。
「茂木健一郎氏が 安倍元首相と『特定の団体の関係』に言及『悪い意味での陰謀論』」
脳科学者の茂木健一郎氏が 7/10、ツィッターを更新。一部で報じられている 安倍元首相と「特定の団体」との関係に言及した。
街頭演説中に銃撃され死亡した 安倍晋三・元首相については、犯人が「特定の宗教団体にうらみがあった」「安倍元首相が その団体と関係があると思っていた」と供述していることから、一部メディアやネット上で話題になっている。
これについて、茂木氏は自身の考えを語った動画を貼付し「その団体との関係が取り沙汰されているが、僕はバランスというのが大事だと思う」とした上で「安倍晋三という政治家の時価総額としいうか、安倍さんが一日にしなければならなかったことを考えると、その中で特定の団体のことが重要なものだったとは思えない」と私見を述べた。
さらに「ビデオ・メッセージを送っていたようですが、それは付き合いみたいなもので、年に一度 しゃべる時しかその団体のことを考えなかったのかもしれないし、安倍さんには 一国に総理として他に考えることがたくさんあった。保守の人たちと その団体の主義主張と共鳴する部分はあったのかもしれないが、それ以上でも以下でもなかったと思う」と私見をつづった。
さらに「陰謀論は針小棒大というか、ごく一部分の真実。事実と思われるものを拡大解釈して、底にあたかも巨大な構図があるかのように勘違いするのが陰謀論だと思う。ネットの書き込みや議論を見ていると 悪い意味での陰謀論だと思う」持論を展開。
続けて「今回の安倍さんの 特定の団体と関係があるというのは 安倍晋三という人、私人としても政治家としても その経験の全体からすると、本当にごくわずかだったのではないか。そのごとわずかなことを捉えて あたかも大きな意味がある、と言うのはバランスが欠けているし、バランスを欠いたことが思いこみ、妄想がこのような悲劇を生んだことを考えると、バランスを考えることが大事だと思う」と語った。(記事引用ここまで)
茂木博士の関与先団体は、悪名高い 鳩山由紀夫・元総理が最高幹部に就いているとの指摘もあり 決して頂けない所もあるが、それに留意するとしても 今回引用記事には概ね同意する者だ。確かに当該容疑者は犯行当時 こうしたバランスを弁えた思考に欠け、云わば「一部が全部に見える」様な心理状況だったのかも知れない。しかも重刑覚悟の確信犯だろうから、どの様な結果になっても構わぬ位の気持ちでもあったろう。それらを突き合わせてみると、確かに許し難い前述凶行も 少しは冷静な向き合いができるかも知れない。
ただ、容疑者を凶行に駆り立てた情報環境は、併せて糾さなければならないだろう。既に「容疑者を犯行に走らせた大きな元凶は、左派容共勢力による『行き過ぎた反安倍運動や報道』」との指摘も複数から上がっている。左派野党の情宣を一つとして、後は例えば 朝日新聞一味を初めとする 左傾メディアの過剰な論調だ。
今回参院選に際しても、例えば朝日一味は憲法改正論議に対抗するが如く、関連誌「アエラ・ドット」や「論座」なども動員して巧妙な護憲論調をデッチ上げ、国民世論の改憲側傾倒を意図的に牽制していた様だ。そうした論調は、TVや週刊誌などを含む他社局でも多く見られたもの。そうした事の集積が、前述の元総理遭難事件に繋がった可能性は、決して低くはないだろう。
かつて広告批評で知られた雑誌主宰・天野祐吉さん(故人) は以前のラジオ番組席上で、週刊誌の購読について問われた際「私は週刊誌を読まない」ときっぱり語られていたのが、今も拙脳裏に突き刺さる。「なる程。内容が内容なだけに、真に受けて読むレベルでもないのか」と拙者は思い、今は朝日系各紙共々「読まない、見ない、買わない」の対象としている次第。
ネットを含め、特に大きな事件があった折などの各論調には 読む側の目利き、所謂「リテラシー」が必要な事も、改めて安倍元総理の急な訃報は教えて下された様に感じる。同元総理の果たせなかった遺志は、必ず後継の人物に託されるべきだが、そうした方が今回参院選の様な国政選挙に立たれる時こそ、我々は心と力の限り 応援すべきと心得る。今回画像は、今春 新潟市郊外の JR基地にて目撃の、出発準備に臨む蒸機の様子を。以下に、茂木博士のブログ本日付けに載ったお言葉を載せます。恐縮ですが、動画等のご閲覧は別途検索をお願い致します。
「みんなで いろいろなことを対話したらいい。
今朝配信した 4本のユーチューブは、はからずもすべて 安倍晋三さんに関係したものになった。
あれだけの大きな事件が起こったあとだから、当然とは思うけど まだ心の整理がつかない。
日本の憲政史上 起こってはならないこと、とりかえしのつかないことだったと思う。
みんなで いろいろなことを対話したらいい。こういう時こそ 言葉を交わすことが必要だ。」