これまでの紅生姜のイメージを根底から払拭したい。
これまでの紅生姜はあまりにB級度が高すぎた。
紅生姜がつき合ってきた相手はまずタコ焼きでしょ
焼きそばでしょ
牛丼でしょ
それにお好み焼き、冷やし中華、稲荷ずしの横のつけあわせ…
すべて町中華。
セレブな場所は出入り禁止だった。
色の薄いほうの寿司のガリは、高級寿司店御用達であったりするのに「赤いばっかりに」、と紅生姜一族はずっと地団駄を踏みっぱなしだったのだ。
イメージアップを図るためにはそういう連中と縁を切るのが一番だが、向こうは絶対にそうはさせないだろう。
特にタコ焼き、焼きそば、牛丼あたりが激しく反対するだろう。
タレントなんかの場合は、デビューにあたってまず脱がせるという手がある。
紅生姜の場合は、本人は脱いでもいいと言っているのだが、つまり脱色してもいい言っているのだが、それだと元も子もなくなってしまう。
やはり一歩一歩、地道にイメージアップをはかっていくしかない。
とりあえず瓶に入れてあげる。
これまでの紅生姜は瓶にさえ入れてもらえなかったのだ。
海苔、ザーサイ、ラッキョウ、なめ茸、みんな瓶に入れてもらって売られているのに紅生姜だけ、ペターと平らなビニール袋に入れられ寝かされて売られているのだ。
何という差別。
だからとりあえず瓶詰。
できたら高級そうな器に入れ、それを桐の箱に収めて何とかしてお中元、お歳暮の贈答品にまで持っていく。
やっぱり無理かなぁ…