おマヌケな私は、最近、スクールギャラリートークの予定もなかったので知らなかったのですが、5月9日(土)から24日(日)まで、「上野ミュージアム・ウィーク」と銘打って、上野公園内の博物館・美術館で、さまざまなイベントが行われていたようです。
5月18日(月)は、国際的に取り決められた記念日「国際博物館の日」で、この日、全世界の博物館・美術館で、広く一般市民に博物館の意義を理解し、より親しんでいただく為のイベントが開催されるそうです。
この日、上野界隈の博物館・美術館も、通常休館日のところ特別開館し、常設コレクションに限り入場も無料です。詳しくは下記のリンクまで!
上野ミュージアム・ウィーク
因みに、私のボランティア先の国立西洋美術館では、正午から、先着30名様(当日、事前に申し込みが必要です。詳しくは上のリンクで確認を!)を対象に、2つのグループに分かれて、ボランティアによる、常設コレクションのギャラリートーク(40分間)が行われます。もしかしたら、そこで、皆さんにお会いできるかもしれませんね
今年は前半からワクワクするような展覧会が目白押しで、私も
と
の許す限り、美術館や博物館に足を運んでいます。
今日も、終了間近い2つの展覧会をハシゴして来ました。最初に上野で東京藝大美術館の「ダブル・インパクト展」を見て、その後、京橋で新社屋建設の為、間もなく長期休館に入るブリジストン美術館で「ベスト・オブ・ベスト展」を見ました。
5月とは思えない暑さも手伝って(しかも久しぶりのサンダル履きで?)、2カ所のハシゴは正直、きつかった。歩いたのは1万歩程度なのですが、足の裏が腫れ上がっています。
欧米が受けたジャポニスムのインパクトと、日本が受けた欧米からの西洋美術のインパクトの両方に取材した「ダブル・インパクト展」は、会期終了間際とは言え観客はそこそこの入りで、それほどストレスなく全ての作品を見ることができました。
私はボストン美術館収蔵の近代日本画群が気に入りました。大観や菱田春草の朦朧体による、何とも言えない大気の揺らぎを感じさせる作品群が目に心地良くて、暫く見入ってしまいました。発表当時は斬新過ぎて、伝統的な日本画を旨とする画壇から認めて貰えなかったようですが…そういう旧主派と革新派のせめぎあう姿は、19世紀後半のフランスにおけるアカデミーと印象派の対立に通じるものを感じますね。
不勉強で知らなかったのですが、当時は柴田是新(ぜしん)と言う画家も大活躍だったのですね。「近代日本画の父」と呼ばれる狩野芳崖や橋本雅邦、河鍋暁斎などの作品も複数出品されていて見ごたえがありました。
また、時代に翻弄された洋画の不遇や、体制に阿った美術工芸界の歴史など、胸が痛くなるような内容もあって、日本近代美術史の光と影をバランス良く見せてくれていたように思います。
ブリジストン美術館の「ベスト・オブ・ベスト展」は、金曜日の夕方とあって、あの都心のビルの中にあるコンパクトな美術館に大勢の人が押し寄せ、作品を見終わって踵を返したら、危うく人とぶつかりそうになるぐらい混雑していました。人波かき分けながら作品を見るのって疲れます。今回ばかりは事情が事情だけに仕方ないけれど。
さすがに名品揃い。倉敷の大原孫三郎氏と並んで(大原美術館は1930年開館)、日本におけるメセナの先駆けのひとりである石橋正二郎氏、集めも集めたり、その数2,500点。今回は最初の展示室で、美術館の歴史を紐解く構成となっており、貴重な文献資料や映像資料で、日本の美術館界においてブリジストン美術館が担って来た役割の大きさを改めて知ることができました。開館は1952年で、国立西洋美術館に先駆けること7年、首都圏で初めて西洋美術を本格的に取り扱う美術館だったのです。
もちろん、青木繁、黒田清輝、安井曾太郎、藤島武二等、日本近代洋画を代表する作家の作品もあります。
とにかく、さほど広くない展示室に、選び抜かれた160点がひしめき合い、大勢の来館者の熱気も相俟って、濃密な味わいの展覧会でした。今回は1人1部限定の10ページに渡るA4大のリーフレット(無料)が用意されていました。特に展覧会用カタログは用意されていませんでしたが、既出の名作選カタログで対応しているようでした。
こちらとは、しばしのお別れ。再開が待ち遠しいです。
5月18日(月)は、国際的に取り決められた記念日「国際博物館の日」で、この日、全世界の博物館・美術館で、広く一般市民に博物館の意義を理解し、より親しんでいただく為のイベントが開催されるそうです。
この日、上野界隈の博物館・美術館も、通常休館日のところ特別開館し、常設コレクションに限り入場も無料です。詳しくは下記のリンクまで!

因みに、私のボランティア先の国立西洋美術館では、正午から、先着30名様(当日、事前に申し込みが必要です。詳しくは上のリンクで確認を!)を対象に、2つのグループに分かれて、ボランティアによる、常設コレクションのギャラリートーク(40分間)が行われます。もしかしたら、そこで、皆さんにお会いできるかもしれませんね

今年は前半からワクワクするような展覧会が目白押しで、私も


今日も、終了間近い2つの展覧会をハシゴして来ました。最初に上野で東京藝大美術館の「ダブル・インパクト展」を見て、その後、京橋で新社屋建設の為、間もなく長期休館に入るブリジストン美術館で「ベスト・オブ・ベスト展」を見ました。
5月とは思えない暑さも手伝って(しかも久しぶりのサンダル履きで?)、2カ所のハシゴは正直、きつかった。歩いたのは1万歩程度なのですが、足の裏が腫れ上がっています。
欧米が受けたジャポニスムのインパクトと、日本が受けた欧米からの西洋美術のインパクトの両方に取材した「ダブル・インパクト展」は、会期終了間際とは言え観客はそこそこの入りで、それほどストレスなく全ての作品を見ることができました。
私はボストン美術館収蔵の近代日本画群が気に入りました。大観や菱田春草の朦朧体による、何とも言えない大気の揺らぎを感じさせる作品群が目に心地良くて、暫く見入ってしまいました。発表当時は斬新過ぎて、伝統的な日本画を旨とする画壇から認めて貰えなかったようですが…そういう旧主派と革新派のせめぎあう姿は、19世紀後半のフランスにおけるアカデミーと印象派の対立に通じるものを感じますね。
不勉強で知らなかったのですが、当時は柴田是新(ぜしん)と言う画家も大活躍だったのですね。「近代日本画の父」と呼ばれる狩野芳崖や橋本雅邦、河鍋暁斎などの作品も複数出品されていて見ごたえがありました。
また、時代に翻弄された洋画の不遇や、体制に阿った美術工芸界の歴史など、胸が痛くなるような内容もあって、日本近代美術史の光と影をバランス良く見せてくれていたように思います。
ブリジストン美術館の「ベスト・オブ・ベスト展」は、金曜日の夕方とあって、あの都心のビルの中にあるコンパクトな美術館に大勢の人が押し寄せ、作品を見終わって踵を返したら、危うく人とぶつかりそうになるぐらい混雑していました。人波かき分けながら作品を見るのって疲れます。今回ばかりは事情が事情だけに仕方ないけれど。
さすがに名品揃い。倉敷の大原孫三郎氏と並んで(大原美術館は1930年開館)、日本におけるメセナの先駆けのひとりである石橋正二郎氏、集めも集めたり、その数2,500点。今回は最初の展示室で、美術館の歴史を紐解く構成となっており、貴重な文献資料や映像資料で、日本の美術館界においてブリジストン美術館が担って来た役割の大きさを改めて知ることができました。開館は1952年で、国立西洋美術館に先駆けること7年、首都圏で初めて西洋美術を本格的に取り扱う美術館だったのです。
もちろん、青木繁、黒田清輝、安井曾太郎、藤島武二等、日本近代洋画を代表する作家の作品もあります。
とにかく、さほど広くない展示室に、選び抜かれた160点がひしめき合い、大勢の来館者の熱気も相俟って、濃密な味わいの展覧会でした。今回は1人1部限定の10ページに渡るA4大のリーフレット(無料)が用意されていました。特に展覧会用カタログは用意されていませんでしたが、既出の名作選カタログで対応しているようでした。
こちらとは、しばしのお別れ。再開が待ち遠しいです。