イギリスの元首相、ウィンストン・チャーチルにゆかりの深い
ブレナム宮殿。名門貴族マールバラ公爵の居城です。
ボートン・オン・ザ・ウォーターで40分ほど過ごし、
その後コッツウォルズ地方で最も標高の高いストウ・オン・
ザ・ウォルド(Stow On The Wold)へ移動。
そこには昼食時間を含め1時間の滞在予定だったのですが、
ツアー会社が斡旋したパブのランチに思いの外時間がかかり
結局村を散策することもなく、ランチを食べただけで出発の
時間が来てしまいました。ここが団体ツアーの悲しいところ。
ランチはイギリス名物のロースト・ビーフとヨークシャー・
プディング。西洋わさび添えのロースト・ビーフはそれなりの
味で良かったものの、ヨークシャー・プディングが焦げ焦げで
とても食べられたものじゃない。30分以上待たされた挙げ句、
二人で15£もしたのですから、何だか損した気分です。
まあ、こういう失敗は旅につきものですが…他のツアー参加者
も苦笑しながら、村を後にしました。
この日最後の訪問地ブレナム宮殿(Blenheim Palace)
へは14時20分に着きました。それまで曇天だったのが、
駐車場でバスを降りた頃から急に雨が降り出しました。
この宮殿は1987年に世界歴史遺産に指定された名所
ですが、建物の美しさもさることながら、広大な庭園が
有名なようです。
今でも11代目のマールバラ公爵が住んでいる宮殿ですが
その歴史は古く、アン女王から贈られたという200
エーカー(約25万坪)の広大な土地に、1705年から
17年の歳月をかけてバロック様式の壮麗な宮殿が築かれた
と言われます。
(左)あいにくの天気で庭の散策を断念。
(右)チャペル出口から撮影した正面玄関。
そしてこの宮殿は、英国の名宰相の誉れ高いウィンストン・
チャーチルとゆかりの深い場所なのです。チャーチル元首相
はこの宮殿で生まれ、少年時代の一時期を過ごしました。
宮殿内には元首相の生まれた部屋やベッド、幼い頃の毛髪、
絵画制作を趣味としていた元首相の作品など、ゆかりの品々
が数多く展示されています。
また内装も豪勢で、数室の壁一面に張り巡らされた巨大な
タピストリーは圧巻です。
「このタピストリーのコンディションを維持するのは、
さぞかし大変なことでしょう」と監視員らしき男性に話し
かけたところ、いかにこのタピストリーが貴重で素晴らしい
ものか、他に比類なきものか、滔々と語ってくれました。
語るうちに次第に興に乗って来たのか、後半になるとあまり
に早口過ぎて、正直なところ半分くらいしか聞き取れません
でした(^_^;)。
そのタピストリーの部屋を抜けると、立派なパイプ・オルガン
を備えたThe Great Hallに至ります。とにかく天井が高く
広い…広い。ここでレセプションなどが開かれるんだろうな。
中央のテーブルにさりげなく、チャールズ皇太子とダイアナ
妃が結婚された時の招待状らしきものが額装で展示されて
いました。もう20数年前のことになるんですねえ…
さすが公爵家の宮殿です。立派な礼拝堂も備えています。
イタリア旅行の際も、パドバにあるスクロヴェーニ家の礼拝堂
でジョットの壁画を見ましたが、はるか昔からヨーロッパの
有力な家は個人で礼拝堂を持っていたのですね。
残念ながら宮殿内の撮影は一切禁止です。写真でお見せ
できないのが残念です。
雨に煙る風景もまた美しい。
ここでのお買い物。ブレナム宮自慢のタピストリーの織で
できたミニクッション。11.95£也。
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