このスタント、トム曰く、雑談の中での監督の思いつきを、トムがふたつ返事で実現させたものらしい。しかも、より高い完成度を目指して8回も行ったらしい。恐るべき、その完璧主義っぷり!(笑)こんな命知らずなスタントを8回もやるスター俳優なんて、世界広しと言えどトムぐらいなものだろう(呆)。
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トム・クルーズ演じるスゴ腕スパイ、イーサン・ハントの超人的な活躍を描く人気シリーズ、『ミッション:インポッシブル』の第5弾にして、おそらくシリーズ最高傑作を、土曜日に家族で(愛しのひとり息子も夏休みで戻って来たよ~ん・笑)見て来た。
映画冒頭からフル・スロットルのアクションで、観客の度肝を抜くサービス精神はさすが。2008年の『ワルキューレ』(脚本)以来、トムとタッグを組むのは本作で4本目(今回は演出&・脚本)と言うクリストファー・マッカリーの手腕に拠るところも大きいのかもしれないが(なんたってあの『ユージュアル・サスペクツ』を撮った監督ですよ!トムの信頼もかなり厚いご様子
)、いっときも目が離せない濃密なシーンの連続で一気に131分を駆け抜けるその疾走感が堪らない。それでいて要所要所でユーモアも忘れない、アクション大作映画の肝をしっかり押さえた作りにはつくづく感心する。
無冠のスター俳優トム・クルーズも既に53歳。アクションスターとして彼の何が凄いかと言えば、回を重ねるごとに難易度が上がって行くアクションに果敢に挑み続ける姿勢だろう。新作の度に彼自身は確実に年齢を重ねているにも関わらずである!(既にイーサン役も19年演じ続けている
その自己管理能力の高さは、もっと評価されてもいいはず…)
まさに不可能を可能にする男イーサン・ハントを地で行くトムである。常に新作で観客の期待を裏切らないそのプロ根性たるや、尊敬に値する(尤も、当初はそんなストイックな彼に惹かれた女性も、彼の傍に居続けたら疲れてしまうのだろうなあ…おそらく彼は完璧主義の仕切り屋?)。
彼にはもうひとつ優れた才覚がある。新しい才能の"発掘"である。今回は謎の女スパイ、イルサ・ファウストを演じたスウェーデン人女優レベッカ・ファーガソンの起用が出色であった。
イングリット・バーグマンを彷彿とさせる面差しの北欧美女は、そのキャリアも謎めいている(それだけ国際的には無名に近いと言うこと!)。その美貌と華麗にアクションをこなす身体能力の高さに、とにかく驚いた(どこからどこまでが本人のパフォーマンスなのだろう?イマドキの作品はCGの技術も高くて…)。
その才能と共に、その美貌に惚れちゃっていないか?トム。もしかして、(レベッカ嬢がもし独身ならば)4度目の結婚もあるかもね。
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そして、本シリーズを磐石にしているのが、共演陣の素晴らしさ。無敵のイーサン・ハントのパフォーマンスは、チーム・メンバーの的確なサポートによると言っても過言ではないが、同時にトムが堂々と主役を張れるのも、脇を固めるメンバーの好演に負うところが大きいと思う。
シリーズ第一作は、その成否がシリーズ化を決定付ける賭けでもあったので、今では考えられないような豪華な布陣で臨んだが、シリーズ3作目から出演のサイモン・ペッグ、ヴィング・レイムスをはじめ、4作目から参加しているジェレミー・レナー等、今回もレギュラー陣の安定感は抜群。特にサイモン・ペッグのコミカルな存在感が、全編を通して緊張感漲る本作の欠かせないアクセントになっている(逆にレナーは少し遠慮し過ぎかな?)。そもそも本来主役級のサイモン・ペッグやジェレミー・レナーを脇役に配する贅沢なキャスティングは、大ヒットシリーズの本作だからこそであろう。
また、今回は敵方よりも味方側?に、見た目からして大物感漂う有名俳優アレック・ボールドウィンを配したのも興味深い。その絶妙なキャスティングから、観客はIMFの存亡、ひいてはシリーズの存続への不安を掻き立てられるのだ。
今年の夏は本作と共に、同じくシリーズ物だが『ジュラシック・ワールド』がオススメ!仮に他のどの映画を見逃したとしても、この2本さえ押さえれば、こと映画に関しては満足して夏を終えることができるだろう
【蛇足:顔面相似形】
今回の敵役の顔が森進一に似ていた。森進一がイギリス人だったら、こんな顔なんだろうな、と言う顔。骨格が似ているせいか、声質も似ていたような…
【蛇足2:本作にも中国の影】
いつもながらスタイリッシュなタイトル・ロールで、いきなり中国の映画会社の名前が登場したのには驚いた。今や映画においても日本を抜いて米国に次ぐ第二の市場となった中国は(同じく中東マネーも)、ハリウッドに対して積極的に資本参加しているのが最近よく目につく。トムも大スポンサーかつ上客である中国に対して、より気を遣わざるを得ないのだろうなあ…今回のプロモーションでの日本滞在がわずか24時間であったのも、このことに関係しているのか、いないのか…
日本人の内向き志向も原因なんだろうが、ハリウッド映画や米ドラマのキャスティングも、最近はアジア系と言えば中国系か韓国系、そしてインド系が目立つ(日本は渡辺謙と真田広之が気を吐くのみ)。
韓国系は"移民の急増による米国社会への尋常でない食い込みっぷり"が、中国系は"経済力を土台に国際社会への影響力の増大"が、そしてインド系は"経済発展だけでなく、高い英語力、"ボリウッド"とも称されるインド映画の勢い等、国際社会における存在感の高まり"が、その背景にあるように思う。
それはそのまま日本の国際社会における相対的な存在感の低下を意味しているようで、寂しい限り…たかがエンタメと侮るなかれ。ネットによる情報伝播力が馬鹿にできない今の時代、"対外イメージ向上"の手段として、こうしたエンタメは重要なファクターなのだ。
※さらに加筆の可能性あり
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トム・クルーズ演じるスゴ腕スパイ、イーサン・ハントの超人的な活躍を描く人気シリーズ、『ミッション:インポッシブル』の第5弾にして、おそらくシリーズ最高傑作を、土曜日に家族で(愛しのひとり息子も夏休みで戻って来たよ~ん・笑)見て来た。
映画冒頭からフル・スロットルのアクションで、観客の度肝を抜くサービス精神はさすが。2008年の『ワルキューレ』(脚本)以来、トムとタッグを組むのは本作で4本目(今回は演出&・脚本)と言うクリストファー・マッカリーの手腕に拠るところも大きいのかもしれないが(なんたってあの『ユージュアル・サスペクツ』を撮った監督ですよ!トムの信頼もかなり厚いご様子
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無冠のスター俳優トム・クルーズも既に53歳。アクションスターとして彼の何が凄いかと言えば、回を重ねるごとに難易度が上がって行くアクションに果敢に挑み続ける姿勢だろう。新作の度に彼自身は確実に年齢を重ねているにも関わらずである!(既にイーサン役も19年演じ続けている
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まさに不可能を可能にする男イーサン・ハントを地で行くトムである。常に新作で観客の期待を裏切らないそのプロ根性たるや、尊敬に値する(尤も、当初はそんなストイックな彼に惹かれた女性も、彼の傍に居続けたら疲れてしまうのだろうなあ…おそらく彼は完璧主義の仕切り屋?)。
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イングリット・バーグマンを彷彿とさせる面差しの北欧美女は、そのキャリアも謎めいている(それだけ国際的には無名に近いと言うこと!)。その美貌と華麗にアクションをこなす身体能力の高さに、とにかく驚いた(どこからどこまでが本人のパフォーマンスなのだろう?イマドキの作品はCGの技術も高くて…)。
その才能と共に、その美貌に惚れちゃっていないか?トム。もしかして、(レベッカ嬢がもし独身ならば)4度目の結婚もあるかもね。
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シリーズ第一作は、その成否がシリーズ化を決定付ける賭けでもあったので、今では考えられないような豪華な布陣で臨んだが、シリーズ3作目から出演のサイモン・ペッグ、ヴィング・レイムスをはじめ、4作目から参加しているジェレミー・レナー等、今回もレギュラー陣の安定感は抜群。特にサイモン・ペッグのコミカルな存在感が、全編を通して緊張感漲る本作の欠かせないアクセントになっている(逆にレナーは少し遠慮し過ぎかな?)。そもそも本来主役級のサイモン・ペッグやジェレミー・レナーを脇役に配する贅沢なキャスティングは、大ヒットシリーズの本作だからこそであろう。
また、今回は敵方よりも味方側?に、見た目からして大物感漂う有名俳優アレック・ボールドウィンを配したのも興味深い。その絶妙なキャスティングから、観客はIMFの存亡、ひいてはシリーズの存続への不安を掻き立てられるのだ。
今年の夏は本作と共に、同じくシリーズ物だが『ジュラシック・ワールド』がオススメ!仮に他のどの映画を見逃したとしても、この2本さえ押さえれば、こと映画に関しては満足して夏を終えることができるだろう
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【蛇足:顔面相似形】
今回の敵役の顔が森進一に似ていた。森進一がイギリス人だったら、こんな顔なんだろうな、と言う顔。骨格が似ているせいか、声質も似ていたような…
【蛇足2:本作にも中国の影】
いつもながらスタイリッシュなタイトル・ロールで、いきなり中国の映画会社の名前が登場したのには驚いた。今や映画においても日本を抜いて米国に次ぐ第二の市場となった中国は(同じく中東マネーも)、ハリウッドに対して積極的に資本参加しているのが最近よく目につく。トムも大スポンサーかつ上客である中国に対して、より気を遣わざるを得ないのだろうなあ…今回のプロモーションでの日本滞在がわずか24時間であったのも、このことに関係しているのか、いないのか…
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日本人の内向き志向も原因なんだろうが、ハリウッド映画や米ドラマのキャスティングも、最近はアジア系と言えば中国系か韓国系、そしてインド系が目立つ(日本は渡辺謙と真田広之が気を吐くのみ)。
韓国系は"移民の急増による米国社会への尋常でない食い込みっぷり"が、中国系は"経済力を土台に国際社会への影響力の増大"が、そしてインド系は"経済発展だけでなく、高い英語力、"ボリウッド"とも称されるインド映画の勢い等、国際社会における存在感の高まり"が、その背景にあるように思う。
それはそのまま日本の国際社会における相対的な存在感の低下を意味しているようで、寂しい限り…たかがエンタメと侮るなかれ。ネットによる情報伝播力が馬鹿にできない今の時代、"対外イメージ向上"の手段として、こうしたエンタメは重要なファクターなのだ。
※さらに加筆の可能性あり