「電車内で携帯をいじる癖をやめよう」と、古本屋で買った文庫本の中の1冊。
小川洋子は「博士の愛した数式」から入って、いちばんすきなのは「猫を抱いて象と泳ぐ」ですが、結構読んでない作品があったようで。
でも実は、105円なのに買うかどうかちょっと悩みました。
裏表紙のあらすじみたいなところを読んだ限りでは「おえっ」ってなってしまって。
どうかいてあったか、というと。
(前略)「乱暴に操られるただの肉の塊となった時、ようやくその奥から純粋な快感がしみ出してくる……。少女と老人が共有したのは滑稽で隠微な暗闇の密室そのものだった」
うーん、読みたくないなあ、と思いながらページをめくったのですが。
瞬間、魅了されました。
傍目から見るとロリコンでドSの偏狭老人と、彼に目覚めさせられてしまった、抑圧された少女の悲劇…となるのでしょうが、なんて切ない、なんて完全な恋。
淋しさしか二人が共有するものはなく、決してハッピーエンドになりえぬ行方の恋。
切なすぎるけど、読後感はさらっとしている。また読みたくなる。
買ってよかった、読んでよかった。
小川洋子は無国籍的世界観と、癖がありすぎて困った人なのに魅力あふれる老人、を描くのがうまいですね。
せっかく持ち歩きが便利な文庫なのに家で読んでしまい、明日からは単行本を持ち歩く羽目に。
小川洋子は「博士の愛した数式」から入って、いちばんすきなのは「猫を抱いて象と泳ぐ」ですが、結構読んでない作品があったようで。
でも実は、105円なのに買うかどうかちょっと悩みました。
裏表紙のあらすじみたいなところを読んだ限りでは「おえっ」ってなってしまって。
どうかいてあったか、というと。
(前略)「乱暴に操られるただの肉の塊となった時、ようやくその奥から純粋な快感がしみ出してくる……。少女と老人が共有したのは滑稽で隠微な暗闇の密室そのものだった」
うーん、読みたくないなあ、と思いながらページをめくったのですが。
瞬間、魅了されました。
傍目から見るとロリコンでドSの偏狭老人と、彼に目覚めさせられてしまった、抑圧された少女の悲劇…となるのでしょうが、なんて切ない、なんて完全な恋。
淋しさしか二人が共有するものはなく、決してハッピーエンドになりえぬ行方の恋。
切なすぎるけど、読後感はさらっとしている。また読みたくなる。
買ってよかった、読んでよかった。
小川洋子は無国籍的世界観と、癖がありすぎて困った人なのに魅力あふれる老人、を描くのがうまいですね。
せっかく持ち歩きが便利な文庫なのに家で読んでしまい、明日からは単行本を持ち歩く羽目に。