先日、映画を見ました。
映画館ではなく、ネットで無料の映画。
題名は忘れましたが、永作博美さんが能登の海岸でカフェを始め、そこにシングルマザーの佐々木希さんと子供たちが絡みます。
ストーリーは淡々と進み、ちょっとシリアスだけど、心に沁み入る、なにやらずーっと胸に残る映画でした
永作さんの演じる岬の、一本筋の通った生き方がカッコいい
なにより、コーヒーの焙煎だけで生きていけるのがうらやましい。。。
その岬が、初めてコーヒーを出す時に、必ず
「すき?」
と、聞くのです。
「おいしい?」
じゃなく。。。
最初、ちょっと気取った言い方なのかな、と思ったのですが。。。この岬がそんなことしないだろうし。
相手が子供だったから?
でもその後、佐々木希にも同じ聞き方してるんですよね~
結局、「やさしい言い方をしてるんだろう」くらいのことで、何となく納得していたのですが。。。
おそらく自分の中でしっくりきていなかったのでしょう。
それと、「あぁ面白かった」くらいの映画ならすぐに忘れたのでしょうけど、この映画に関しては、なんかふとワンシーンを思い出したりすることが多い
で、あるとき、何かの拍子に思いつきました。
「あぁ、なるほど。。。」
「おいしい?」じゃなくて、「すき?」と聞く訳。
相手に気を遣わせない心遣い。
しかも本心を引き出せる。
うむむ、、、賢い岬がやりそうな。。。
おいしいかどうか聞かれると、なかなかまずいとは言えませんよね。
気を遣ってしまいます。
おいしいかどうかは、個人の基準や好みで決まるものではあるのですが、それはコーヒーの味そのものの評価です。
それに答えるということは、評価を下すということなので、聞いた方も聞かれた方も、反射的に無意識に身構えます。
一方、これが、「好きかどうか」ということになると、それはコーヒーの味どうこうではなく、自分の好みを聞かれていることになるので、聞かれた方はためらいなく答えることが出来ます。
好きじゃない、と答えられた場合、いくらでも考えようはあります。
「小さい子供にはまだ早いか」
「苦すぎたかな。じゃあ今度は浅煎りのを飲んでもらおう」
とか。
聞いた方もショックは受けずに済みます。
特に岬の場合は、言葉の裏に、「私のコーヒーはおいしいはず」というのが前提としてある気がして、妥協せず辿りついた結果に対する自信が感じられて、なんか微笑ましいのです
強さとやさしさと厳しさをしっかり使い分けて、というか筋が一本通っていてブレないということなのかもしれませんが、それと、こだわりがありつつ物事に変に(必要以上に)執着しない潔さ、この辺りが自分に無いカッコよさなのかもなぁ。。。
岬は女性ですが、性別に関係なく、こんな人間になりたいと思う・・・
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