職場恋愛に失敗、職場もい辛くて退職。
二十代半ば、若さゆえの暴走だった。
新しい仕事はすぐ見つかったが、心の傷はそう簡単に癒えない。
単調な働くだけの日々。
虚しさは募り滅入る一方だった。
(これじゃ駄目だ。なにかしなくちゃ!)
切羽詰まって頭をよぎった思い。
なにかやるとすれば、あの挫折の日まで続けていたものしか浮かばない。アマチュア劇団に参加していた。
といっても、その他大勢のひとりで、金魚のフン的存在。
しかし、ほかに趣味も友達もない。
仕事や日常のストレスを発散させられる唯一の場であった。
やると思い立っても、無断で退団したグループに戻る勇気はない。
やるなら自分でその場所を作るしかなかった。
単純にそう考えた。
優柔不断で自信のない性格なのに、嘘みたいに行動を始めた。
自分でも驚いた。
練習場を探し、グループ名を決め募集チラシを作る。
新聞社の支局にも足を運び、記事にして貰った。
すべてが初めてで試行錯誤の連続だった。
自分が自分でいられる世界をと夢見る強い思いが、その原動力になっていた。
二十名近い参加者を前にしたプレッシャーも必死に堪えた。
徹夜で必死にマスターした演劇の基礎知識を彼らに披歴した。
人をリードする大変さに押しつぶされそうになりながらも、なんと責任感を覚えていた。
仕事以外に生まれた目標は日々の生活を充実させてくれた。
新しく得られた仲間のために、新たな知識を学びに飛び回り、持ち帰った成果を実践してみせた。
変わる自分、成長する自分がそこにいた。
あの悶々と失意のどん底であがいた姿は、もうどこにもなかった。
「求めよ、さらば開かれん」は他人のためにある言葉だと思っていたのは間違いだった。
何かを手にするためには自分が行動するしかない。
それを自ら実証したのだ。
アマ劇団は実に三十年近く活動を続けた。
ともに成長し続けたわたしを褒めてやりたい。
二十代半ば、若さゆえの暴走だった。
新しい仕事はすぐ見つかったが、心の傷はそう簡単に癒えない。
単調な働くだけの日々。
虚しさは募り滅入る一方だった。
(これじゃ駄目だ。なにかしなくちゃ!)
切羽詰まって頭をよぎった思い。
なにかやるとすれば、あの挫折の日まで続けていたものしか浮かばない。アマチュア劇団に参加していた。
といっても、その他大勢のひとりで、金魚のフン的存在。
しかし、ほかに趣味も友達もない。
仕事や日常のストレスを発散させられる唯一の場であった。
やると思い立っても、無断で退団したグループに戻る勇気はない。
やるなら自分でその場所を作るしかなかった。
単純にそう考えた。
優柔不断で自信のない性格なのに、嘘みたいに行動を始めた。
自分でも驚いた。
練習場を探し、グループ名を決め募集チラシを作る。
新聞社の支局にも足を運び、記事にして貰った。
すべてが初めてで試行錯誤の連続だった。
自分が自分でいられる世界をと夢見る強い思いが、その原動力になっていた。
二十名近い参加者を前にしたプレッシャーも必死に堪えた。
徹夜で必死にマスターした演劇の基礎知識を彼らに披歴した。
人をリードする大変さに押しつぶされそうになりながらも、なんと責任感を覚えていた。
仕事以外に生まれた目標は日々の生活を充実させてくれた。
新しく得られた仲間のために、新たな知識を学びに飛び回り、持ち帰った成果を実践してみせた。
変わる自分、成長する自分がそこにいた。
あの悶々と失意のどん底であがいた姿は、もうどこにもなかった。
「求めよ、さらば開かれん」は他人のためにある言葉だと思っていたのは間違いだった。
何かを手にするためには自分が行動するしかない。
それを自ら実証したのだ。
アマ劇団は実に三十年近く活動を続けた。
ともに成長し続けたわたしを褒めてやりたい。