HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

A Taste Of Honey (蜜の味)の歌詞

2011年02月19日 | ジャズ曲・洋楽・ポピュラー曲
コーラスグループ「ハモプリ」は、今年の演奏曲として「A Taste Of Honey(蜜の味)」を選びました。
ちょっとユダヤメロディー的な旋律と 少し切ないコードを持った不思議な雰囲気のある曲「蜜の味」は、1960年代ぐらいに作られた曲です。
「ハーブ・アルバート&ティファナブラス」の演奏で大ヒットしたのですが、ビートルズもカバーしています。

ヒバリが持ってる「スタンダードナンバー集」という本に「蜜の味」が出ていて、不思議なメロディーだけでなくその歌詞も ちょっと謎めいて大人っぽく、気に入ったことも、今回この曲を歌おうと決めた理由のひとつでした。
今回 コーラスの編曲をするにあたって、資料を集めて参考にしようと思い、インターネットで 歌詞や演奏をいくつか確認してみたヒバリは、ちょっと驚いてしまいました。
ヒバリの知っていた歌詞と、ビートルズがカバーしているそれとは えらくニュアンスが違っていたのです。
ヒバリが思っていた「蜜の味」は、冷たい氷の海の上を吹き渡る風や、恋人に心を残しつつ去っていく男や、彼の帰りを待ちながら死んでしまった女や、ワインよりも甘いキッスと蜜の味や・・・が出てくる なんだかイミシンで大人っぽいものなのですが、ビートルズの歌には そんなものはひとつも出て来ず、ただただ「キミのファーストキッスはワインより甘い、ボクはそれを夢見てる。必ず帰ってくるよ、あの蜜の味とキミのために」と繰り返すラブ・ソングでした。。。
ただ、どちらにも共通しているフレーズは、タイトルにもなっている

A taste of honey
Tasting much sweeter than wine
(蜜の味 ワインよりもずっと甘い蜜の味)

というものです。
ところが、ヒバリが気に入っている古い方の歌詞では、この部分にもオチがあり、1番・2番と繰り返していよいよラストとなったときは、

His kiss was honey 
Tasting more bitter than wine.
(彼のキッスは蜜の味 ワインよりも苦い蜜の味)

と変わるのです。この「ビター」が なんとも雰囲気あるな~と思うのですが、ビートルズの詞にはこの変化はありません。はじめから終わりまで、全部「甘い甘い蜜の味」です。
また、英語の歌詞を紹介しているウェブサイトの中には、この部分が

ビター ではなく ベター・・・ つまり「ワインよりいい彼のキッス」みたいになっているものもあって、いろんなバリエーションに驚きました。
多分この歌詞は、オリジナルを聞き書きして bitter → better と解釈したのでしょう。
え? でも もしかして、 better →  bitter だったのかも?
真相は謎です…

でも ベターじゃ全然色気がないと思うし、ビートルズのは単純すぎるので、最初から持っていた古い歌詞を採用しようと思います。
問題は、われらハモプリが、この 選び抜いた大人の歌詞を 大人っぽく色っぽく歌えるか、ってことなんだよね・・・

ハリー・ポッター ~ ヘドウィグのテーマ

2011年02月19日 | レッスン日記(小中高生)
受験のため、しばらくピアノを休んでいたS子ちゃん(小6)が、久しぶりに元気な顔を見せてくれました。
無事合格して中学も決まり、私もほっとしました。
何より、長い冬の受験勉強に、風邪も引かず体調もくずさずに、乗り切ることができたのが嬉しいことです。

ピアノ復帰の最初のレッスンは「ヘドウィグのテーマ」・・・
映画「ハリー・ポッター」の中の、一番有名な あの曲です。
小学校で6年生を送る「お別れ会」での 全員合奏のピアノ伴奏をすることになったというので、さっそく会に間に合うように それを練習しなければいけなくなったのです。

音楽の先生手書きのピアノ譜を見せてもらったけど、読みにくいし弾きにくいし、
。。。これだけ手渡されて「弾いてきて」と言われた「伴奏者」は大変だよ。。。
。。。こういう楽譜に慣れてる、私らゲンバの者ならいざしらず、普通にピアノレッスンを受けてる小学生には とても理解しがたい楽譜だ。。。
S子ちゃんのもってきた楽譜を弾いてみながら、ヒバリ先生が思ったのは こういうことでした。

でもとにかく、弾けるようにしなくちゃならないので、
「ここは、こういうふうに書いてあるから、弾くとこんな風になるんだけど・・・指はどうしよう?こういう指使いと、こういうのと どっちが弾きやすい?」
などと、S子ちゃんと相談しながら ひとつひとつ 弾き方を決めていきました。
「じゃあ、この16分音符のパッセージは この指に決めよう。・・・それから、フィニッシュのここは・・・なんだろ?なんでこんなところに、こんなオクターブの高い音のトレモロが出現するんだ?」
と さんざん考えたあげく、
「そうだ!この音は、右手の高い音じゃなく、その上の段の左手の低い音が、ここにハミ出して書かれてるんだ!
と 奇妙な楽譜の解読もしなければならず、弾き方の手順を決める作業は困難を極めました。
だって、五線同士の間にゆとりが全くないまま、何段も続けて書いちゃってあるので、上の段のヘ音記号に属する音がハミだして、下の段のト音記号の五線の中に書かれちゃってるんだよ。
その音符がわりこんで場所を取っちゃってるので、本来の下の段の音符が 後ろの方に追いやられちゃって、後の方に並んでる。
私たちが見れば「ここにこんな音が来るなんてあり得ない。拍も合わない」とわかるから、推理を働かせて楽譜を読みとることができるけど、子どもなら めちゃくちゃにでも、見えた通りに弾いてしまうでしょう。やれやれ。

それでも、ようやく最後まで譜面の解読をして、手順が決まるごとにS子ちゃんに自分で弾いてみてもらったのですが、「弾いてみて」と言われた部分を、即座にちゃんと弾いてくれるS子ちゃんを見て
「ああ、こんなにも、言われたことに直ちに応えるテクニックが身についていたのか」と嬉しくなりました。
S子ちゃんも、やり方が決まって「これなら弾けると思います!」と安心したようで、よかったよかった。
来週、そして再来週と、あと2回レッスンすれば、本番にはじょうずに弾けるようになるでしょう。
間に合いそうでホッとしたよ。