HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

ブルクミュラー・鳥や動物いろいろ

2013年01月19日 | ブルクミュラー
Y子ちゃん(中1):
ブルクミュラーの「つばめ」が合格となり、来週はいよいよ、最後の曲「貴婦人の乗馬」に入ります。
最後のページを開いて、
「この曲、知ってる。聞いたことがある」と言っています。
「そうだね。よく発表会とかで弾く人がいるのかもね」

「貴婦人の乗馬」は、この「ブルクミュラー25練習曲集」の最後をしめくくる曲なので、今まで学習したテクニックがふんだんに盛り込まれて華やかだということ、かつ描写音楽としてイメージが浮かびやすいことなどで、発表会に演奏されるのでしょう。
先生は言いました。
「乗馬の様子だからね。しかも『貴婦人』だから。優雅に格調高く弾かなきゃね。
この『ブルクミュラー』には、前にも馬が登場する曲があったよね? ほら、『狩』。」
「ああー、あったね」
「『狩』にも馬が登場するけど、こっちはもっと勇ましく激しい感じだったね。同じ馬でも、『貴婦人の乗馬』とはぜんぜん違う感じになるんじゃない?」
「うん、確かに」
「今日合格になった『つばめ』は 鳥だったね。前に、ほかの鳥の曲もやったよ。『せきれい』」
「ああ、ほんとだ」

ブルクミュラーには、動物や鳥、自然の花や川など、たくさんの身近なものが登場します。
同じ馬でも、貴婦人の乗馬と勇壮な狩では全く違うイメージとなるし、鳥もそうです。
つばめは高い空を 速いスピードでスイッ、スイッ、と飛び交う感じ、せきれいは水際に降りてきて、小石の上や岸辺の枝間をチョン、チョン、チョン、と飛び移る感じ。
同じ鳥でも、印象はずいぶん違いますね。

ブルクミュラーには、川も登場していましたよ。
少し前に終わった「舟歌」、そして最初の頃にやった「澄みきった流れ」。
どちらも川の流れを描いていますが、大人っぽくゆらゆらとした「舟歌」と、絶えずキラキラしながらさらさらと流れていく小川では、ずいぶん表情が違うと思います。

こうした、身近な動物や風景、自然の事象やさまざまな感情など、ブルクミュラーには学習者がイメージを描きやすい題材が使われていて、とても良い教材だと思います。
ただ、成立の年代が19世紀と、今から200年ぐらい昔なので、現代の日本の子どもたちにはすぐにピンと来にくいものが多いかもしれません。
その場合は、指導者や大人が、曲の背景とかを教えてあげて、イメージの助けとなるようにしてあげましょう。
じゃないと、せっかくのロマンチックな「舟歌」が、今の日本の子どもたちには「演歌?」となってしまうのでね・・・(^_^;)



ドラクエ 「ジプシーダンス」

2013年01月19日 | レッスン日記(小中高生)
Sちゃん(小3):
「先週、バイエル忘れてきたから」と、まっさきに「バイエル」を弾きました。
一人でとてもしっかり練習できていて、
「こんなに上手に弾けてるのに、先週忘れてきてもったいなかったね」とほめられた(っていえるかどうか)
「ドラゴンクエスト5」の「武器商人トルネコ」も、完璧な出来上がりでした。
左右の手のクロスポジションから、レギュラーポジションへの移行、リズムのキレも申し分ないです。
本当に上手になったし、よく練習してるね。
がんばったね。
「わたし、『ジプシーダンス』が聴きたい♪」
「じゃ弾いてあげるよ。このページだったね」
ジプシーダンスは、スペイン風の、ダンサブルでかっこいい曲です。
先生が弾いてあげると、Sちゃんはもう夢中です。
「わあー、かっこいい。わたし、次はこの曲弾きたい」
「いいよ。トルネコは出来上がったから、次はこれにしよう。あっ、そうだ。いいこと考えた」
先生はテーブルの上からカスタネットを取って手にはめ、
「こうやって鳴らすのよ」
と、フラメンコ風のリズムを鳴らしました。
指を次々に繰り出しながら、立て続けに連打するのです。

 ♪タンタカ タッタッタッタッ、タンタカ タッタッタッタッ

「おお~、すごい・・・」
と感心しているSちゃんに、
「今のを、Sちゃんがやってよ。先生ピアノ弾くから」とカスタネットを手渡します。
「えっ、わたしがやるの?え~、できるかな・・・」
と言ってたSちゃんですが、叩き方のコツを伝授すると、なんとかそれらしくできるようになりました。
「いい?いくよ! せーの~」
で、二人同時に演奏を始めます。
カスタネットと、情熱的なジプシーダンスの曲。
ごきげん、ごきげん。
そのあと、Sちゃんが一人で練習してこれるように、ピアノの右手・左手のパート練習を少しやってから、
「来週弾いてくること」と宿題にしました。
Sちゃん、きっと上手に弾いてこれると思います。楽しみだ。

「スノーマン」の歌と絵本

2013年01月19日 | ジャズ曲・洋楽・ポピュラー曲
Nちゃん(小2):
この間降った大雪が、1週間近くたった今日も まだいっぱい山積みになって残っています。
今日は歌の好きなNちゃんのために、「スノーマン」の歌の楽譜を用意しておきました。
「スノーマン」は、レイモンド・ブリックス原作の「SNOWMAN(邦題:ゆきだるま)」という絵本を美しいアニメにしたもので、暮れにクリスマス会をやったとき、みんなで一緒に見たのです。
その「スノーマン」のアニメの中の一番すばらしい場面、スノーマンと少年が空を飛ぶシーンで流れるのが「Walking In The Air(空を歩いて)」という歌です。
10才から12才ぐらいかなあ、と思われる少年の声で歌われているその歌は透明感にあふれ、一度聴いたら忘れられない美しい曲です。
今日はその歌の楽譜に日本語版の歌詞を書いておきました。
「Nちゃん、これどう?『スノーマン』の歌」
「あっ、クリスマスに見たね。・・・最後、溶けちゃうんだよね」
「そうだったね。これは、空を飛んでいくときの歌。歌ってみる?」
「うん」
Nちゃんは、すぐにピアノの横にスタンバイしました。
先生が伴奏を弾きながら歌って、Nちゃんもそれに合わせます。

 歩いてゆこう 月の光る空
 はるかかなた 人は眠る

オリジナルの歌は英語で、それもすてきなのですが、翻訳されたこの日本語歌詞も、とても美しいです。
Nちゃんの声もとても美しく澄んで、初めて歌うとは思えないほど上手に歌っています。
全部で7節ぐらいあって、とても長いのですが、歌い終わってすぐに、Nちゃんは言いました。
「もう一度、歌ってみる」
こうして、全部で4回ぐらい、Nちゃんと先生は一緒に歌いました。
そのあと、
「おうちでも歌ってみてね。この楽譜あげるから。もし歌がわからなくなったら、楽譜みてピアノで弾いてみればわかるよ」と楽譜をあげました。
「弾いてみてごらん」
ちょっと苦手な高いポジションの音符だけど、Nちゃんは一生懸命に読んで、ピアノで弾いてみました。
弾きやすいように、指番号を振ってあげました。
「ね、弾けるでしょ。歌とピアノと、両方やってきてみてごらん」
「はい」
帰りにママがお迎えに来たとき、Nちゃんの歌うこのすてきな「スノーマン」の歌を、ママに聞かせてあげました。
そして、Nちゃんは本棚から、「スノーマン」の原作「ゆきだるま」の絵本を借りて、帰っていきました。
絵本と、映像と、音楽。
全部が一緒になった、美しい夢の世界です。