Tくん(小2):
先週、今年の初レッスンに来るはずでしたが、珍しく風邪を引いてお休みになってしまったので、今日がレッスン初めです。
「これ練習してきた」いつになく自信あり気に「バーナム」を広げました。それはすごい。
課題は「晴れの日とくもりの日の散歩」というもので、両手ユニゾンでハ長調のドレミファソとCのコード(晴れの日)、ハ短調のドレミ♭ファソとCmのコード(くもりの日)を弾く、というものです。
さっそく両手をそろえて弾いていきます。
自分で「練習してきた」というだけあって、楽譜の見方や指運びに真剣さが感じられます。
「『ドミソ』はCのコード。『ドミ♭ソ』の暗い感じのコードはCm(シー・マイナー)だよ」と確認。
「じゃあさ、こうやったら『マイナー』になるの?」Tくんが押したのは、今弾いたドから1音下がったシ、そして一番近い黒鍵を含む3つの鍵盤でした。
「うーん、これだと、ちょっと違う。マイナーってね、『黒鍵を弾く』っていう意味じゃないの。」
「え、どうして?」
「C(ドミソ)は明るい感じがするよね。そしてCm(ドミ♭ソ)は暗くない?これは、真ん中の音を『黒鍵にする』んじゃなくて、メインの音(ド)からの距離の違いなの。Cの場合、ドから次のミまでの鍵盤を白いのも黒いのも全部数えると、白、黒、白、黒、白、って5番目の音だよね。だけど、Cmの場合は、ドからミ♭までは 白、黒、白、黒、って4番目。」
「ほんとだ!」
「そして、ミまたはミ♭から つぎの音までの数が、Cの場合は4つ目、Cmの場合は5つ目になるの。こうして、コードの構成音が決まるから、いつも黒鍵が真ん中にくるとは限らないよ。たとえばDmは、レから数えて4番目、次に5番目の音でできてるんだけど、黒鍵は使わないよ」
「わかった!」
「じゃ聞くよ。さっきTくんが弾いた、シから始まるシ、レ♯、を使って、コードを完成させてごらんよ」
Tくん、ひとつひとつ鍵盤を押さえながら「1,2,3,4,5。1,2,3,4。」と数え、シレ♯ファ♯ のコードを作ることができました。
「そうそう。それでいいんだよ!じゃあ、このコードは何ていうコード?」
「待って待って!ラがAなんだから・・・A、B、C、D、E、F、G、A、B・・・Bだ!」
「大当たり~ すばらしい!」
理論派のTくんは、コードの仕組みをちゃんと理解してくれたようです。よしよし。
もう今年は3年生になるので、どんどん理論を勉強して、専門的な会話を交わせるようになってもらいたいです。
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