Mちゃん(小5):
ブルクミュラーの「アラベスク」を仕上げてくるのが宿題でした。
この曲はとてもポピュラーなので、誰もがよく知っていると思います。
冒頭の「ラシドシラ!ラシドレミ!」あたりは みんな一度は弾いてみたことがあるのではないでしょうか。
覚えやすくリズムよく、とてもなじみやすい「アラベスク」。ところが、中間部になるとちょっと手ごわい様相を示してきます。
これまで右手で弾いていた16分音符連続のメロディーが左手に移り、右手と左手の役割が逆転するのです。
「アラベスク」を弾くほとんどの生徒は、ここでつまづきます。
この部分の左右のコントロール、そして左手の指使い、なにもかも一気に難しくなるので、「先生」としての「アラベスク」の指導と苦労の8割は この部分に費やされる、といってもいいくらいです。
ところがMちゃんは、予備の指導もなく譜読みや指使いのリードも必要なく、一人であっさり全曲を仕上げてきたのです。

これはすごい。
「ブルクミュラー」レベルの音楽を、一人でもれなく処理できるだけの能力が育っている、ということは、かなり大人だと思います。
今日は、ある程度の完成度までMちゃんが仕上げてきてくれたので、さらに進んで「音楽としての仕上げ」に時間を使うことができました。
先生:「アラベスクって、アラビア模様のことだよ。ほら、ヨーロッパの寺院なんかの窓とか柱なんかに、つる草が巻き付いてるような彫刻とか、あるじゃない? 昔の西洋の人にとっては、『エキゾチック』ってわかるかな・・・なんか東洋的、っていうか、見知らぬ東洋の国の神秘的な感じへの憧れ、みたいなものがあったんだろうね。バレエでも、アラベスクっていうポーズがあるよ」
Mちゃん:「わかった。アレだよね、ほら、風呂敷のさ」
先生:「そうそう、ドロボーがかついでる、唐草もよう!w(^□^)w」
・・・って、違う方面で盛り上がりそうになったので、あわてて軌道修正。
「このタイトルは『アラベスク』ってだけだけど、さっき言ったように、西洋の人から見た東洋への憧れ、みたいな意味で、自由にイメージして弾いたらいいと思うよ。先生は、なんとなく『スーホの白い馬』みたいな、モンゴルの馬たちや、その馬場みたいなものを想像するんだけど・・・最初の『チャッ、チャッ、チャッ、チャッ、』の所は、カラフルな衣装でおめかしした スーホみたいな騎手たちと、こちらもきれいに着飾った馬たちとが、次々 馬場に登場してきたところ。馬はみんな、お利口に、つま先ではずむように歩いてる。」
「ああー、ほんとだねー」
「次の『ミミファレッレー、ソレミド、ミ!』は、騎手と馬が、ぐるっと馬場を一周して『どうです、わたしの馬は』ってお披露目してる感じ」
「なるほどー」
こんな風に、イメージを作りながらタッチを整え、フォルテやスフォルツァンドなどのアクセントを効果的に弾き、そしてフィニッシュで 緊迫感の中かけ上がり、ダーン!と終わるドラマチックな幕切れも、堂々と弾けるまでになりました。
Mちゃんは、とても創造力の豊かな子なので、もっともっとたくさんの美しい表現をしていけるでしょう。
今年は、そのためのテクニックを もうちょっとがんばってもらいたいと思っています。
たくさんのイメージを表現できるだけの、テクニックを磨いていきたいです。
ブルクミュラーの「アラベスク」を仕上げてくるのが宿題でした。
この曲はとてもポピュラーなので、誰もがよく知っていると思います。
冒頭の「ラシドシラ!ラシドレミ!」あたりは みんな一度は弾いてみたことがあるのではないでしょうか。
覚えやすくリズムよく、とてもなじみやすい「アラベスク」。ところが、中間部になるとちょっと手ごわい様相を示してきます。
これまで右手で弾いていた16分音符連続のメロディーが左手に移り、右手と左手の役割が逆転するのです。
「アラベスク」を弾くほとんどの生徒は、ここでつまづきます。
この部分の左右のコントロール、そして左手の指使い、なにもかも一気に難しくなるので、「先生」としての「アラベスク」の指導と苦労の8割は この部分に費やされる、といってもいいくらいです。
ところがMちゃんは、予備の指導もなく譜読みや指使いのリードも必要なく、一人であっさり全曲を仕上げてきたのです。


これはすごい。

「ブルクミュラー」レベルの音楽を、一人でもれなく処理できるだけの能力が育っている、ということは、かなり大人だと思います。
今日は、ある程度の完成度までMちゃんが仕上げてきてくれたので、さらに進んで「音楽としての仕上げ」に時間を使うことができました。
先生:「アラベスクって、アラビア模様のことだよ。ほら、ヨーロッパの寺院なんかの窓とか柱なんかに、つる草が巻き付いてるような彫刻とか、あるじゃない? 昔の西洋の人にとっては、『エキゾチック』ってわかるかな・・・なんか東洋的、っていうか、見知らぬ東洋の国の神秘的な感じへの憧れ、みたいなものがあったんだろうね。バレエでも、アラベスクっていうポーズがあるよ」
Mちゃん:「わかった。アレだよね、ほら、風呂敷のさ」
先生:「そうそう、ドロボーがかついでる、唐草もよう!w(^□^)w」
・・・って、違う方面で盛り上がりそうになったので、あわてて軌道修正。
「このタイトルは『アラベスク』ってだけだけど、さっき言ったように、西洋の人から見た東洋への憧れ、みたいな意味で、自由にイメージして弾いたらいいと思うよ。先生は、なんとなく『スーホの白い馬』みたいな、モンゴルの馬たちや、その馬場みたいなものを想像するんだけど・・・最初の『チャッ、チャッ、チャッ、チャッ、』の所は、カラフルな衣装でおめかしした スーホみたいな騎手たちと、こちらもきれいに着飾った馬たちとが、次々 馬場に登場してきたところ。馬はみんな、お利口に、つま先ではずむように歩いてる。」
「ああー、ほんとだねー」
「次の『ミミファレッレー、ソレミド、ミ!』は、騎手と馬が、ぐるっと馬場を一周して『どうです、わたしの馬は』ってお披露目してる感じ」
「なるほどー」
こんな風に、イメージを作りながらタッチを整え、フォルテやスフォルツァンドなどのアクセントを効果的に弾き、そしてフィニッシュで 緊迫感の中かけ上がり、ダーン!と終わるドラマチックな幕切れも、堂々と弾けるまでになりました。
Mちゃんは、とても創造力の豊かな子なので、もっともっとたくさんの美しい表現をしていけるでしょう。
今年は、そのためのテクニックを もうちょっとがんばってもらいたいと思っています。
たくさんのイメージを表現できるだけの、テクニックを磨いていきたいです。
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