三味線弾きの日常。

おもに津軽三味線弾き唄い。
ときどき地歌・上方唄。こっそり義太夫三味線。
三味の音を一人でも多くの人に届けたい。

音楽の聴き方。

2014年09月04日 | 読書
前から読んでみようと思いつつ
放置されている本のうちのひとつでした。

音楽の聴き方―聴く型と趣味を語る言葉 (中公新書)
岡田暁生
中央公論新社



実はこの著者は私の学生時代の先生でもあります。
正直、苦手だった。笑
苦手にされていたような気もします。
でも仕方ない。
私は受験した時から三味線がやりたくて
西洋クラシックはもういい、と思ってたのですから。

読みながら、
先生の口調が思い出されるようなフレーズが
ときどき顔を出すのがちょっと可笑しいのですが、
引用文献の幅広さはさすが。
まさか先生が村上春樹を読んでたなんてーー!とか
かなり個人的な感想を持ちつつ。

でも、学生時代の印象よりも随分マイルドな感じで
私自身も多少なりとも成長したのか
指揮者のリハーサルでの言葉のくだりなど
学生時代はあまりピンと来てなかったことが
すとんと入ってきたり、
「感動」を売りにする音楽市場への批判とか
音楽に国境はある!とか
頷かされる部分がありました。

考えてみれば、
クラシックも邦楽も
時代がかっていて難解でお高く止まってて退屈で?
そういう世間一般のイメージは共通してるのかもしれません。
とても残念なことだけど。
だから逆に、それを伝える言葉を私たちは持たなくてはいけないのかも。

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