三味線弾きの日常。

おもに津軽三味線弾き唄い。
ときどき地歌・上方唄。こっそり義太夫三味線。
三味の音を一人でも多くの人に届けたい。

未来のサムライミュージシャンズ発掘コンテスト 優秀賞受賞!

二人キリ。

2024年12月30日 | 読書
この年の瀬に何をしているかといえば
ずっっと本を読んでいる。
 
違う。本当はずっと練習してなきゃおかしいのだが。
 
なぜか小説を読み始め
しかも500ページ近くあって全然読み終わらないし
続きは気になるし
 
 
阿部定に殺された石田吉蔵の息子(妾の子)である吉弥が
長い歳月をかけて事件の関係者、定や吉蔵を知る人たちに話を聞き
阿部定本人のもとにも通って一冊の本を仕上げる。
 
昔、悪女をテーマにしたプログラムを、というお題があって
いろいろ考えた末に「カルメン」を選んだことがあるけど、
その時に「阿部定」はあまり考えなかったし
今でも自分でテーマにしてみたいとは思わない。
この小説を読んでも結局のところ
なぜ彼女は吉蔵を殺したのか、肚に落ちなかった。
 
でも、定と吉弥、
吉弥と腐れ縁の映画監督R、吉弥と母、
そのあたりの関係性がとても魅力的で
4日くらいかけて読み終えた。
 
本当に何をしているんだ。
 
 
 椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
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►活動予定
 1月4日(土) 新春・邦楽の宴@京都・天Q
►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
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女神記。

2024年12月09日 | 読書
桐野夏生『女神記』を読む。
こんなビッグネームなのに桐野夏生を読むの、はじめてな気がする。
 
海蛇の島の大巫女となった姉カミクゥと、夜の巫女となる妹ナミマ。
運命に抗い、男と島を抜け出たナミマだが
娘を出産後に殺され、黄泉の国の女神イザナミに仕えることとなる。
自分を裏切ったイザナキを恨み続けるイザナミ。
イザナキが人間となって死に、黄泉の国を去って永遠の別れが訪れてもなお
イザナミは赦すことなく恨み続ける。
 
 
”恨み”の果てに”救い”はあるのか。
「鉄輪」を考える線上で、これを読んで
イザナミの恨みの深さに圧倒された。
ナミマは、蜂の姿になって現世に戻り、男の裏切りを知って殺してしまう。
黄泉の国にやってきた男はナミマのことを覚えていないが、
その言動に時折ナミマは愛しさを思い出して揺らいでしまう。
イザナミは決して赦さない。
恨みを越えた先に救いを見たい、などと安易に考えていた自分がかなしくなる。
圧倒的なラストでした。
 
 
 
 椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
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►活動予定
 12月17日(火) 「千静のうた絵巻 vol.5-クリスマス・キャロル」@道頓堀並木座
 12月20日(金) 三味線三昧@京都・天Q
►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
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鉄輪。

2024年08月29日 | 読書
12月の「うた絵巻」に向けて!

夢枕獏『陰陽師 鉄輪』を読む。

 
来年1月には松浪流「華蓮の会」第10回が開催されます。
わたくしは「鉄輪」を演奏予定です。
なので、12月の並木座でも「鉄輪」をやります。

いや、でも、「鉄輪」、好きなんですよ。
道成寺とちょっと似たものを感じるでしょ?
でも、鉄輪の女のほうが恨みが深い。
清姫は勢いでああなっちゃったけど
鉄輪の女は鬼になりたいと望んで
夜な夜な貴船神社に通うわけだから。
だからこそ
私は彼女に救いが訪れることを願う。
「うた絵巻 vol.1 道成寺」の清姫は
想いをずっと残したままだったけど、
vol.5の鉄輪の女には違う結末を作りたい。と思っている。



2024.12.17.Tue.
千静のうた絵巻 vol.5
【開演】14時30分
【料金】2,000円
【予約】こちらのフォームからお申し込みください



 椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
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►活動予定
 9月13日(金) 三味線三昧@京都・天Q
►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
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初夏ものがたり。

2024年07月24日 | 読書
山尾悠子『初夏ものがたり』を読む。

 
日本人ビジネスマンのタキ氏が仲介するのは、
死んだ人とこの世にいる人との一晩だけの再会。

娘が生まれてすぐに死んでしまった若い父親が
7歳の誕生日を迎える前夜の娘と再会する第一話。
事故死した双子の兄との再会を願う妹に
思いがけない真実が告げられる第二話。
幼いころにタキ氏に連れられて
死んだ母と遊んだ記憶をもつ老婦人が
思いがけずタキ氏と再会する第三話。
タキ氏のもとを逃げ出した娘が
ちょっとした騒ぎをひきおこす第四話。

それぞれに違った余韻が残る4つのエピソードは
どれもやさしくて、どこか切ない。


死んでしまった人と再会するーー
次回の「うた絵巻」はそんなテーマでお届けします。
(元ネタは別のお話です)



2024.8.20.Tue.
千静のうた絵巻 vol.4-いまひとたびの
【開演】14時30分
【料金】2,000円
【予約】こちらのフォームからお申し込みください


 椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
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►活動予定
 7月27日(土) 義太夫体験教室@一心寺
 8月3日・4日 はじめての義太夫!体験教室@高津宮
 8月9日(金) 三味線三昧@京都・天Q
 8月20日(火) 千静のうた絵巻 vol.4@道頓堀並木座
►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
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テ・鉄輪。

2024年07月14日 | 読書
出がけにバタバタしてしまい
すきま時間に読むための本を忘れて出てしまったので
図書館に寄って時間つぶし。

 
京都に残る鉄輪の井戸。
鉄輪の女の最期の場所で
その水には縁切りの力があるという。

鉄輪。
「うた絵巻 vol.5」はこの曲をメインに作る予定。
構想はすでに始まっている。

しかし、その前に!!
「うた絵巻 vol.4」がありますよ。




2024.8.20.Tue.
千静のうた絵巻 vol.4-いまひとたびの
【開演】14時30分
【料金】2,000円
【予約】こちらのフォームからお申し込みください

よろしくお願いいたします。


 椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
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►活動予定
 7月19日(金) 三味線三昧@京都・天Q
 7月27日(土) 義太夫体験教室@一心寺
 8月20日(火) 千静のうた絵巻 vol.4@道頓堀並木座
►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
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待つ女。

2024年07月04日 | 読書
私がよく読むのは、このあたりである。

 
待つ女。
いろんな作品に出てきますね。
待っている相手が来ないのもつらいけれど、
待ち続けてとうとう諦めて
新しい家庭を持った後に夫が帰ってくるのもまた悲劇。

いろんなシチュエーションがあります。
二人が離れ離れになってしまった原因は。
離れている間、それぞれの身に何が起こったか。
二人は再会できるのか、できないのか。
消息を知ることができるのか。
待つことをあきらめたり
帰ることをあきらめたり
魂になってもあきらめなかったり。

そんなこんな。
”うた絵巻”構想中。


 椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
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►活動予定
 7月19日(金) 三味線三昧@京都・天Q
 7月27日(土) 義太夫体験教室@一心寺
 8月20日(火) 千静のうた絵巻 vol.4@道頓堀並木座
►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
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読む技術。

2024年07月03日 | 読書
『百年の孤独』文庫化が話題である。

 
なんかとても売れてるらしいが、
まじで。みんな読んでるの、それ⁈

何年か前に読んだことがある。
最後まで読むことは読んだ、
でも、正直、全然理解できなかった。
つまり、何が面白いのか、何が評価されているのか、
さっぱり分からなかった。

読書家の先輩いわく、
ふだん海外文学を読まない人がいきなりこれを読むのは、
ピアノ初心者がリストを弾こうとするようなもの、らしい。

 
それなのに。
懲りない私はこんなのを読んでみるのだ。
多分、わからない。


 椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫
►活動予定
 7月19日(金) 三味線三昧@京都・天Q
 7月27日(土) 義太夫体験教室@一心寺
 8月20日(火) 千静のうた絵巻 vol.4@道頓堀並木座
►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
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師弟論。

2024年06月28日 | 読書
サブタイトルは「伝統芸能とパワハラ」

落語家が師匠のパワハラを裁判で訴えた事件をきっかけに書かれたもので
落語界の話が中心、あとは講談など寄席の芸能が少し。

こういう師弟関係のあり方も
伝統芸能のジャンルによって少しずつ違うので、
落語界での話がすべてにあてはまるともいえないが。

 
思ったほど踏み込んだ内容ではなかったような気がする。
というか、”伝統的”な師弟関係をどちらかといえば肯定的にとらえつつ
それでも今どき暴力はアウトだろ、くらいの感じか。

わからなくもない。
師弟関係というのは
うまくいけば本当に素晴らしいもので”美談”になるし、
そういう人たちが多く第一線で活躍して
芸談、美談を語ったりするわけだから
否定的にとらえにくいかもしれない。

でも、その感覚が通用するのは
閉じられた狭い世界だけなんだといいたい。

芸事と無縁に育ったフツーの子が
なじめる世界では到底ない。
そこは、変わらなきゃいけないと思うけどな...
違うのかな。
なじめない奴が去ればいいのか?
それで、この先ずっと続いていけるのか?


 椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
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►活動予定
 7月19日(金) 三味線三昧@京都・天Q
 7月27日(土) 義太夫体験教室@一心寺
 8月20日(火) 千静のうた絵巻 vol.4@道頓堀並木座
►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
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我は、おばさん。

2024年06月23日 | 読書
twitterで岡田育さんの投稿を見かけて
その文章の勢いに妙にハマってしまったのだった。
(今は青空に移ってしまわれて読めないのが寂しいくらいだ。
 でも、これ以上SNSアカウントを増やすのに躊躇いがある)

 
”おばさん”
中年女性を指すごく一般的な呼称、のはずなのに
何かしら蔑称のようなニュアンスをまとっていて
自称も他称も何だか憚られるような言葉。
でも、それはおかしいのではないか?
”母”とは違う立場で、いわば斜めの位置から
年下の”姪”や”甥”たちを助ける”おばさん”を
もっと肯定的に捉えなおすヒントである。

私もずいぶん前から
自分が”おばさん”になりきれない類である自覚がある。
単に年齢を重ねれば、皆が自動的に”おばさん”になれるわけではない。
おばさん、特に大阪のオバチャンというのは
知らない人でもガンガン話しかけてくるし、まぁお節介だ、
でも、そんなオバチャンに助けられたことは何度もある。
しかし。
もう年齢的には十分に大阪のオバチャンになる資格があるはずだが
私自身は未だ、というかこの先も、立派なオバチャンになれる、
という確信がまるでない。
なんかそれって、ちょっと情けないな、と思っているのだ。


 椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
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►活動予定
 7月19日(金) 三味線三昧@京都・天Q
 7月27日(土) 義太夫体験教室@一心寺
 8月20日(火) 千静のうた絵巻 vol.4@道頓堀並木座
►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
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コンクール文化論。

2024年04月22日 | 読書
津軽三味線の世界では
大会が非常に盛んなのだけれど、
個人的には津軽三味線大会の乱立ぶりとは距離を置きたい。


と思いながらこの本を読んで、
ジャンルを問わず、国や地域を問わず、
皆こんなにコンクールに熱を上げているものなのか!
ということにまず驚いた。

たとえば
インドネシアは芸能と生活が密接に関わり合っているイメージだったけど、
そこでもガムランのコンクールが盛んになっている。

もちろん、コンクールは悪いことばかりではなく
プラスの効果ももたらすものである。
それでも、私がコンクール的なものに対して
なんとなく一歩も二歩も引いてしまうのは、
やはり第一には表現の多様性が失われること。
どのジャンルにおいても
”コンクール・スタイル”というものが出てくる。
つまり、より大きく、より速く、より派手に。
津軽三味線でいうなら
叩き一辺倒、速弾き競争。
コンクールでは評価されない要素が切り落とされていく。
しかし、津軽三味線がこれほど広まったのには
大会出場が多くの人のモチベーションとして
機能していることも間違いない。

もうひとつは、”感動”の”物語”。
コンクールのエンタメ化によって
たとえば出場者の個人的背景を掘り下げて
ドラマとして描く。
あるいは、出場者自身が自分(たち)を主人公として
燃え尽きることを美学ととらえる。
それはまるでスポ根の世界だ。
そうやって生み出される”感動”に、私は危うさを感じる。
それは、音楽のもたらす感動とは違う。

各章それぞれに違ったコンクールが採り上げられていて
それぞれに興味深いのだけど、個人的におもしろかったのは、
ハワイの沖縄系人が琉球古典芸能コンクールに参加して
自身のアイデンティティーと向き合う話
(これは逆に、津軽三味線大会が青森以外でも盛んに行われていて
 たとえば津軽三味線大阪大会の意味とは何なのだろうと考えてしまう)と、
”いかがわしい”イメージを脱却して
”スポーツ”として進んできたポールスポーツ大会の出場者が
あえてショーパブにも出演して多様性を追求し始めている話。

いろいろ考えるきっかけになるトピックがあって
とても面白いので、興味のある方はご一読を。


 椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
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►活動予定
 4月28日(日)アフタヌーンコンサート@亥の子谷コミュニティセンター
 5月2日(木) 三味線三昧@京都・天Q
►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。



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好きになれなかった詩。

2024年04月16日 | 読書
小学生の頃、福永令三のクレヨン王国シリーズが好きで
影響されて自分でも詩を書いたりしていた。


教科書には宮澤賢治の「雨ニモマケズ」が載っていたけれど、
私はあまり好きじゃなかった。
あまりにも理想的すぎて
かえって信じられないような、
捻くれた子どもだった。


宮澤賢治作品にすんなり馴染めなかった理由が
この本を読んでちょっと分かった気がする。
今までよりも賢治作品が自分の中に落ちてきた感じ。
私に問題があるように、宮澤賢治も問題を抱えた人間だったのだ。


 椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
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►活動予定
 4月20日(土) 義太夫体験教室@一心寺・南会所
 4月28日(日)アフタヌーンコンサート@亥の子谷コミュニティセンター
 5月2日(木) 三味線三昧@京都・天Q
►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
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岬のマヨイガ/人魚姫の町。

2024年03月11日 | 読書
あれから13年。
今日は震災後の東北を舞台にしたファンタジーを2冊。


シリーズにはなっているものの
ストーリーの直接のつながりはない。
1冊目は震災のその日から始まる物語、
2冊目は震災から9年たって故郷を訪ねる物語。
どちらにも不思議な力を持つおばあさんと妖怪たちが出てくる。
そして、血のつながりを超えて
助け合い支え合い、ともに強くなっていく存在。

津波に襲われた沿岸の人たちに
山を越えて遠野から支援の手が差し伸べられる。
作中の伝説で語られた昔から変わらないありように、
遠野だけじゃない、世界中が被災地を気にかけてる、という言葉。

その当たり前のやさしさを
失わない世界であってほしい。
能登にもガザにもウクライナにも。どうか。


 椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
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►活動予定
 3月18日(月) 伝音ライブ!@京都市立芸術大学
 3月22日(金) 三味線三昧@京都・天Q
►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
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夏の庭。

2024年02月22日 | 読書
なんだか季節外れのものを読んでいる。
(のには、まぁ理由があるのだけど)

 
小学校6年生の夏、
3人の少年は近所に住む一人暮らしのおじいさんを観察しはじめる。
”人が死ぬところを見たい”から――。

『夏の庭』。
ずっと読もうと思いながらタイミングが来なかった一冊。

やがて、少年たちとおじいさんの間に交流がうまれ、
おじいさんと過ごす時間はとても大切なものになっていく。
しかし、別れはやってくる。
おじいさんの突然の死。
そして、中学進学を前に3人もそれぞれの道に分かれていく。


なんていうか
少しずつ強くなっていく子どもたちの姿とか
王道の児童文学の展開なんだと思うけど、
それがやっぱりすごく良くて
泣けるけど読後感がすっきりする。
こういう物語はいいなと思う。

ただ、私自身を振り返ってもそうだけど、
祖父母との距離感って複雑だなと。
作中の山下少年も、自分のおばあちゃんとは
小さい頃に会ったきりで
お葬式に出ても悲しくなかったのに、
赤の他人だったおじいさんの死には号泣する。
他人だから成立する関係だったのか
祖父母とももっと違った関係を築けたのかとか
ちょっと考えてしまったな。


 椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
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►活動予定
 2月24日(土) 義太夫体験教室@一心寺・南会所
 2月25日(日) 三味線三昧@京都・天Q
 3月2日(土) 瑠璃の会@国立文楽劇場・小ホール
►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
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カムパネルラ版 銀河鉄道の夜。

2024年02月16日 | 読書
長野まゆみ『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』。

 
『銀河鉄道の夜』は何度か読んでいるのだけれど
謎めいている印象がある。
わかったような、わからないような、感じがする。

『銀河鉄道の夜』は何度も改稿が加えられ
完成形となる前に作者が死んでしまっている、
そのせいもあるかもしれない。

初期の原稿、そこから削られたもの、書き足されたもの、
『春と修羅』など他の作品にも出てくる言葉やイメージ、
宮沢賢治自身の人生に起こった出来事、
などを踏まえて『銀河鉄道の夜』を読み解いていく、
その途中に時折、「中原宙也」なる人物が割り込んで
世間の宮沢賢治のイメージとは異なる姿を語る。

中原中也と宮沢賢治。
それは私にとって新しい発見だった。


 椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫
►活動予定
 2月24日(土) 義太夫体験教室@一心寺・南会所
 2月25日(日) 三味線三昧@京都・天Q
 3月2日(土) 瑠璃の会@国立文楽劇場・小ホール
►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
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管絃祭。

2024年02月12日 | 読書
読書録。

 
戦後、広島から上京し、広告代理店で働く有紀子を中心に
章ごとに過去と現在が行き来し、語り手も入れ替わる。
母を亡くしたばかりの有紀子の悲しみと
かつて原爆で亡くなった人たちを今も思い続ける人々の語りが交錯する。

子どもの頃から戦争文学みたいなものはずっと避けてきた。
あまりにも悲しくて
それが怖ろしく思えて。
でも、目を背けてばかりではいけないのだと
最近は思っている。


 椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
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►活動予定
 2月24日(土) 義太夫体験教室@一心寺・南会所
 2月25日(日) 三味線三昧@京都・天Q
 3月2日(土) 瑠璃の会@国立文楽劇場・小ホール
►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
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