自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ルリタテハの成長(5)

2014-11-11 | ルリタテハ

10月15日(水)。朝見ると,褐色が濃くなった感じです。黒ずんできたなあというか。それで,目が離せなくなりそうです。


夜になっても,同じ状態です。いつ羽化するか,まったく予測できません。これまで見守り続けてきたものですから,こうなると,羽化の瞬間を見逃すわけにはいきません。 

  


結局,この夜は一睡もせずに見守りましたが,羽化の兆候は現れませんでした。翌16日(木),おかしいなと思いながら殻に指を触れると,一部がポロッと取れたのです。中にいる成虫が動かないので,もうダメなのかなと思いつつ,さらに殻を開いてみました(下写真)。 

 

 
中の様子がわかって新しい“知”が得られたものの,わたしの判断が早計だったことがわかってきました。成虫はまだ生きていたのです。これにはびっくり。からだがすこし動いたので,それがわかりました。さらに間もなくして,羽化時と同じような格好で外に出てきたのでした。

 


羽化が予想よりもずっと遅くなったのは,今の涼しい時期だからでしょう。それを念頭に置いて,もっと辛抱強く待つべきでした。あるがまま,なるがままにしておくという鉄則を破ってしまったことになります。申し訳ないことをしました。

おしまいに,9月に始まったこの個体の成長をまとめると,以下のとおりです。

  • 孵化……… 9月13日(土) 
  • 脱皮して2齢幼虫に……9月16日(火)
  • 脱皮して3齢幼虫に……9月19日(金)
  • 脱皮して4齢幼虫に……9月23日(火)
  • 脱皮して5齢幼虫に……9月27日(土)
  • 前蛹化……10月 3日(金)
  • 蛹化………10月 4日(土)
  • 羽化………10月16日(木) 

 


ソバの花,訪花昆虫たち

2014-11-11 | 昆虫と花

わたしは時折,ソバを食べます。いつもというほどいただくわけではありませんが,機会があればいただきます。この伝統食はわたしの口に合っています。

このソバが花の盛りを迎える秋,昆虫たちが盛んに訪れます。昆虫がやって来ないと実を結びません。白い色が昆虫たちの目にとまるのでしょう,茎の先端付近にちりちりっと付いていても,たくさんの花が集まるとそれなりの主張が届いてはず。プランター一つ二つが,強烈なシグナルを発しているのにはついつい感心させられます。

匂いは鶏糞肥料のような感じという話があります。しかし,わたしの鼻ではちょっと嗅ぎ取れません。束にして匂ったら,ひょっとすれば微かに匂うのかもしれません。このときの“におい”は,わたしにとって“匂い”なのか,“臭い”なのか,少々気にはなります。昆虫は敏感な嗅覚でパッとわかるのでしょう。もちろん,“匂い”にちがいありません。白い花弁と匂いがうまく合わさって,昆虫たちを招き寄せる巧妙な手になっています。

ひとときの観察をとおして,プランターのソバにやって来て送受粉に貢献している昆虫たちを確認しました。それをご紹介しましょう。

チョウが4種。キタキチョウ,ヤマトシジミ,テングチョウ,ツマグロヒョウモンです。ツマグロヒョウモンについては画像に残すことができませんでした。


ヒラタアブの仲間はいろんなところを訪れる常連です。


ツマグロキンバエもまた,常連。

 

 
昆虫たちはそれぞれに口吻を思いっ切り伸ばしたり,口吻でペタペタ舐めたり。蜜源,葯の花粉に神経を集中させています。