10月15日(水)。朝見ると,褐色が濃くなった感じです。黒ずんできたなあというか。それで,目が離せなくなりそうです。
夜になっても,同じ状態です。いつ羽化するか,まったく予測できません。これまで見守り続けてきたものですから,こうなると,羽化の瞬間を見逃すわけにはいきません。
結局,この夜は一睡もせずに見守りましたが,羽化の兆候は現れませんでした。翌16日(木),おかしいなと思いながら殻に指を触れると,一部がポロッと取れたのです。中にいる成虫が動かないので,もうダメなのかなと思いつつ,さらに殻を開いてみました(下写真)。
中の様子がわかって新しい“知”が得られたものの,わたしの判断が早計だったことがわかってきました。成虫はまだ生きていたのです。これにはびっくり。からだがすこし動いたので,それがわかりました。さらに間もなくして,羽化時と同じような格好で外に出てきたのでした。
羽化が予想よりもずっと遅くなったのは,今の涼しい時期だからでしょう。それを念頭に置いて,もっと辛抱強く待つべきでした。あるがまま,なるがままにしておくという鉄則を破ってしまったことになります。申し訳ないことをしました。
おしまいに,9月に始まったこの個体の成長をまとめると,以下のとおりです。
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孵化……… 9月13日(土)
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脱皮して2齢幼虫に……9月16日(火)
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脱皮して3齢幼虫に……9月19日(金)
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脱皮して4齢幼虫に……9月23日(火)
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脱皮して5齢幼虫に……9月27日(土)
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前蛹化……10月 3日(金)
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蛹化………10月 4日(土)
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羽化………10月16日(木)