昨日(11月23日),地元の紅葉ハイキング実行委員会の主催で恒例の日帰りバスツアーがあり, わたしたちは夫婦で参加しました。
行き先は奈良県にある高取城跡。ここは高取山(標高583m)の山頂に築かれた城で,日本三大山城の一つになっています。現存する城郭はありませんが,石垣・石塁があちこちに残るとんでもないスケールの城跡です。なにしろ,城郭区域の周囲が30km,城内が3kmといいますから。行く前から,わくわくした気分でした。
天気は小春日和で,ポカポカ。もう最高のコンディションが予想される中,午前9時40分,近鉄壷阪山駅をスタート。この日はたまたま高取町の『城まつり』の日に当たり,駅前の土佐街道は準備の人でにぎわっていました。
街道を過ぎると,スギの木が林立した林が広がっていました。その下を,急峻な坂が続いていきました。落ち葉を踏みしめながら登っていきます。汗がじわーっと流れ出ます。途中着ているものを一枚脱いで,体温調節。
山頂に近づくと,山道の脇所々に石垣が見え始めました。石垣の間からは樹木が生え,崩壊が始まっていました。栄枯盛衰がしのばれる風景です。
間もなく頂上だという位置で,登山道をほんのすこし脇にそれたところに,国見櫓跡があります。その昔,城の守りを固めるための要塞だったところです。事前の説明では,ここからの展望は大和盆地が見下ろせて,なんともすばらしいとのことでした。
まことにそのとおりで,澄んだ空の下,パノラマ風景が広がっていました。二上山,大和三山が遠望できました。もっと条件がよいときは,あべのハルカスが望めるということです。
そこから山頂へはすぐ。山頂付近には,みごとな石垣が残され,たくさんの紅葉狩りの人たちでにぎわっていました。
紅葉したモミジのなかまが鮮やかな色彩を放っていました。枝の広がりを誇るかのようです。その下で,弁当を食べるのは心地のよいもの。
天守閣跡からの風景もばっちり。 こんな自然があるのだなあと感じ入るばかり。
木々の幹が,地面に積み重なった枯れ葉と苔むした石垣に影を落としていました。しばし,うっとり。
帰路,西国三十三箇所観音霊場の第6番札所壷阪寺に立ち寄り,ゴール(壷阪山駅)に着いたのは午後4時。一日の歩程は11km。
天気に恵まれ,なんと爽快な汗を流せたことでしょう。実行委員会の方々に深謝。もちろん,大自然からの贈り物にも感謝,感謝。