今日の記事内容は写真展のことです。写真展といっても,いわば画廊で作品を展示するような体裁です。展示期間は今日11月27日(水)から年末まで。会場は地元の科学館。そこの壁面を使って,軽易なスタイルで行います。
タイトルは銘打って『虫の目写真 ~夏から秋へ~』。展示作品数は20点あまり。写真サイズは,四つ切ワイド並びにA4です。すべて虫の目レンズで撮ったものばかりで,虫の世界のふしぎやたのしさをお伝えできる作品に仕上がっているのではないかと自負しています。実際,何度となく野外に足を運んだ結果めぐり合えた場面の数々であり,写し撮れた幸運な一枚一枚なのです。ときには(何度も),腹ばいになって地面を這いながら被写体を追ったことが思い出されます。
さて,虫の目写真についてすこし。虫の目写真とは『虫の目レンズ』と名づけられたとくべつなレンズで撮った写真のことです。とくべつというのは,被写界深度がたいへん深いレンズを使用しているため,接写から広角(画角150度!),遠景までを一挙にカバーできる機能をもっているからなのです。
仕上がった写真は,画質・鮮明さこそ今一歩といったところですが,自ずと虫の目線に立って考えざるを得ない吸引力を十分持ち合わせています。「このとき,虫はなにを思っているのかなあ」「なにを見つめているのかなあ」などと,想像がかきたてられます。また,「昆虫の世界はそんなふうになっているのか」という意外性も味わうことができるでしょう。さらには,虫が生きている環境,つまりわたしたちにとっての自然環境についつい思いを馳せてしまう,といった問題提起性も秘めています。
したがって,わたしがいうのはおかしいのですが,おとななら「ほほーっ!」とうなずき,小さないのちをピリッと感じられるかも,です。もしかすると,ヒトもこれら昆虫と同じいのちを持った生きものだと逆に思えてくるかもしれません。子どもだと,仰天して声を上げるような気がします。これはあくまでわたしの見方・感じ方です。参考までに,下写真は虫の目レンズを装着したカメラです。先端部にフラッシュを付けています。
出展作品には,これまでに本ブログでご紹介した作品もあります。大きな写真で見ると,改めて昆虫の生きている世界が新鮮に映り,数々の事象が互いにつながり合っていることがおわかりいただけるでしょう。繰り返しになりますが,昆虫について,そして自然環境について,今一度考えるきっかけになればと願っています。
たくさんの皆様のご来場をお待ちしています。といっても,科学館なのでおとなは入館料が必要になります。あらかじめお断りしておきます。子どもはココロンカードで入れます。