今,幼虫の食草ホトトギスに3個体置いて継続観察しているところです。そのうちの一つが脱皮する瞬間を,運よく写真に撮ることができました。本記事はその報告です。
23時13分。4齢幼虫が葉の裏で,からだをピーーンと伸ばして妙な姿勢をしているのが目にとまりました。よく見ると,頭の色が黄を帯びていました。とっさに,「これは脱皮の瞬間だ!」と直感。
23時15分。脱皮がどんどん進んでいきます。真新しい胸脚が現れました。突起は濃い黄色をしています。腹脚の部分は,皮の先が葉にくっ付いて,からだを支えた状態になっています。
23時21分。ほぼ脱皮を終えました。これまで頭部を覆っていた殻が落下していきました。腹脚もまた,真新しい色彩を放っています。
23時28分。なんとか殻を落とそうとしましたが,落ちません。
23時41分。時間が経過。幼虫は前にすこし移動しました。 その間に,突起が複雑なかたちを見せ始めました。まるで林のようです。
0時09分。 さらに30分後のこと。ずいぶんしっかりした体型になってきました。からだは突起で完全に武装されました。
6時12分。翌朝のこと。初々しさが消え,全体に黒っぽくなってきました。
これで終齢幼虫が無事に誕生しました。葉の裏側で観察できたのはたいへん光栄なことでした。