旧奈良監獄から、京街道に出ると、すぐ般若寺の横を通る。街道に面して楼門が建てられている。この楼門は、上層三間、下層一間の鎌倉時代の名建築で国宝に指定されている。日本最古の楼門なのだそうだ。
平家物語では、南都を焼き討ちした源平時代の武将、平重衡が斬首された後、般若寺の門前にその首をさらされたというエピソードを載せているが、その時には、この門は、建っていないことになる。
般若寺は、創 . . . 本文を読む
聖武天皇陵から多聞山城跡へは、住宅地の中を抜けていくことになるのだが、その辺りは昔、奈良奉行所に勤めていた同心や与力たちが住んでいた場所でもあったらしい。そういえば、古めかしい、どことなく趣きのある家がいくつか並んでいた。
多聞山城は、戦国時代の梟雄、松永久秀が1560(永禄3)年に築城した平山城である。多聞櫓と呼ばれる櫓と門が一体になった長屋状の建築物は、この多聞山城に始まると言われる。ち . . . 本文を読む
近鉄奈良駅の北に、近年、きたまちと呼ばれるエリアがある。奈良駅の南側に広がる元興寺の旧境内を中心に発達したならまちに対して、きたまちと称している。エリアには、東側には東大寺が広がり、北は、般若寺などの奈良坂一帯などを含んだ街である。江戸時代には、奈良の奉行所や代官所などがあり、官司街としても発達したところであった。
近鉄奈良駅から、商店街を通って、北へ向かう。商店街には、おしゃれなお店や書店 . . . 本文を読む