孝徳天皇陵から国道166号線を横切り、さらに西へ丘陵を下って行くと、集落へ出る。集落の中を歩いていくと、偶然、写真のような石碑を左手に見つけた、駐車場があり、その奥に生垣に囲まれた古墳らしきものがあった。どうやら、お寺の中から古墳に近づけるようになっている。仏陀寺という小さな寺院に入って、東端にある古墳に近づいていく。入り口に、史跡仏陀寺古墳と石碑が建っており、奥には木製の説明板があった。
. . . 本文を読む
清少納言が書き残した枕草子に「陵は、うぐいすのみささぎ、かしわぎのみささぎ・・・。」と言う一段があり、その鶯の陵が、この山田上ノ山古墳だと言われている。ただ、枕草子にはどこの場所とも触れられていないので、奈良の若草山にある鶯塚古墳がこれだという考え方もあるようだ。この古墳を僕が訪れた時は、まだ春になろうかというところだったので、上手に鳴けない鶯の声が聞こえたような気がした。
古墳は、竹内街道 . . . 本文を読む
「二人のガスコン」
佐藤賢一著 講談社文庫
本書は、フランスの有名小説「三銃士」主人公の一人ダルタニャンが、アトス・ボルトス・アラミスの三銃士と一緒にリシュリュー枢機卿の陰謀を打ち破った「三銃士」物語の後、著名な作家であるシラノ・ド・ベルジュラックとコンビを組んで活躍する歴史小説である。上、中、下の3巻本であり、昨年の12月に上巻を読了してから、やっとこさ全3巻を読了した。最近、どうも西洋史 . . . 本文を読む
羽曳野市にある小口山古墳を見に行った時に、観光ボランティアをされている方に、「ここまで来られたのなら、日本武尊の白鳥陵を見られるといいですよ。」と進めていただいたので、竹内街道をてけてけ歩いて日本武尊白鳥陵に治定されている軽里大塚古墳(前の山古墳ともいう。)に行ってみた。 【竹内街道】 周濠から眺めるロケーションは、雄大そのもの。おそらく古市古墳群の中でも、これだけ周濠の水量が豊かで、かつ規模の . . . 本文を読む
「新トロイア物語」
阿刀田高著 講談社文庫
立て続けになるが、阿刀田高を取り上げる。本書も、西洋の古典古代を描いた小説になる。今回も650頁を越える大長編、これを一気に2日で読み終えてしまった。内容もさることながら、分厚い本を読む体力が少し戻ってきた気がする。
この間は、ギリシャ世界と東洋を結びつけるヘレニズム文化を生み出す契機となる大遠征を行ったアレクサンドロス大王を主人公とした小説だ . . . 本文を読む
佐紀楯列古墳群の東群に属する古墳の一つに、万葉集に歌がおさめられている歌人の中で一番古いと伝えられる仁徳天皇皇后磐之媛命のお墓と伝えられる古墳がある。ヒシアゲ古墳と呼ばれる古墳がそれで、全長は219mにも及ぶ巨大古墳である。しかも、この古墳群では珍しく、2重の周濠を持っている。 逆に外側の周濠に遮られて、残念ながら、古墳の墳丘を直接伺うことはできない。 この古墳自体は、佐紀盾列古墳群の中では、最 . . . 本文を読む
「花のれん」
山崎豊子著 新潮文庫
ちょうど読書日記で取り上げた本の数が、100冊になった。このブログを始めてから実際に読んだ本はもっとあるのだが、なんとなく書く気になってブツクサと書いたものが100になったということか。
山崎豊子さんの直木賞受賞作である。大阪の商人を描いた、それも女一代で大阪の寄席をいくつも買い、果ては通天閣まで買った商売人の生涯を描いた小説である。この小説の主人公のモ . . . 本文を読む
「大河ドラマ入門」
小谷野 敦著 光文社新書
国民的ドラマNHKの大河ドラマについて、大河ドラママニアによる入門書である。著者は1962年生まれ、「国盗り物語」から大河ドラマを見始めているとのこと。ちなみに著者よりも少し後に生まれた私が最初に見たのは、たぶん「草燃ゆる」からだったと思う。僕の場合は自発的に見たというよりは、父親が大河ドラマのファンだったので、一家で見させられていた。(基本的 . . . 本文を読む
京都といっても山科の方というのはあまり行く機会がない。最近、高速道路もできて大阪からも行きやすくなったということでちょっとそちらの方まで足を延ばしてみようということで、珍しく山科の方にいった。
どこに行こうというあてもなかったのだが、阪神高速道路京都線から奈良街道を走っていると、随心院の案内板を見つけた。そういえば一度も行ったことがなかったなということで随心院に立ち寄ってみることにした。
. . . 本文を読む