香芝市二上山博物館に、平野塚穴山古墳と呼ばれる7世紀に築造された古墳についての公開講演会があり、参加してみることにした。二上山博物館は、二上山から産出される三つの石、サヌカイト、凝灰岩、金剛砂を扱った博物館である。二上山は、香芝市の東端、大阪府との境にあり、古くは、「万葉集」などにも、その姿は取り上げられている。
講演会まで、しばらく時間があり、特にすることがないので博物館の . . . 本文を読む
寺町通を四条通から北へ歩いていくと、いろいろな商店が並んでいる中に、「誠心院」と書かれた表札のある小さなお寺の山門がある。
ここが、和泉式部の伝説で知られるお寺誠心院である。和泉式部と言えば、「あらざらむ此よの外の思出に今ひとたびのあふ事もがな」という百人一首に採録されている和歌で知られている。また、「十訓抄」などの説話集に収録されている、娘、小式部内侍との大江山の和歌のエピソードでも有名であ . . . 本文を読む
京都の堀川北大路から南へ下っていくと、島津製作所の建物の間に、ひっそりと紫式部墓と書かれた石碑が置かれている。奥へ入っていく小さい道を入ると、すぐに行き止まりになり、左手に小野篁と紫式部墓とされる小さな土饅頭とのその上に小さな石塔が建っている。
小野篁と紫式部という取り合わせも不思議な感じである。小野篁は、9世紀の前半の人、紫式部は、10世紀後半から11世紀の初めにかけて実在していた人 . . . 本文を読む
京都の北野天満宮を東門から出て、上七軒を過ぎ、七本松通りを越えていくと、千本釈迦堂と大きく書かれた石碑が立っている。正式な名称は大報恩寺というのだが、これまで紹介した千本ゑんま堂や釘抜地蔵と同様に、千本釈迦堂という通称名の方が通りがいいようだ。昔、学生時代、この辺りに友人の下宿があり、足繁く通った、懐かしい道でもある。
千本釈迦堂の山門をくぐり、境内に入ると正面に見えるのが、国宝の本堂である . . . 本文を読む