京都御苑である。京都御所ではない。(といっても京都御所も京都御苑の中にあるのだが・・・。)でも大阪や京都の人は京都御所と読んでいるよね。京都御苑は、明治天皇が京都から東京に行幸に出られた後、御所の周辺を取り巻いて公家町を形成していた公家屋敷を撤去して整備したのが京都御苑である。僕の学生のころから幾度となく訪れていたはずなのだが、わずかだが明治以前の公家屋敷が残っているところがあるのに、今回初めて . . . 本文を読む
久しぶりの京都である。京都らしいところということで、今出川通を歩いて京都大学の近くにある「進々堂」に行ってみることにした。京都には、「さてん」文化があった。僕が学生だった頃は、友達とだべりに行くところはさてんだったし、一人でゆっくり読書を楽しむところもさてんだった。京都には、そういったさてんが多くあった。進々堂もその一つで、戦前からある老舗と言ってもよいお店である。 レンガ造りのお店に入ると、 . . . 本文を読む
以前から、犬養孝博士の「万葉の旅」に出てくるところを自分で追体験をしてみたいということで、以前からぷらぷらと大和の国を歩いていた、今回は、「うつそみの 人なる我や 明日よりは 二上山を 弟(いろせ)と我が見む」という歌で知られる二上山に初めて奈良側から上った。最近、折口信夫氏の「死者の書」などを読んで、そういえば二上山は眺めたことがあるが、実際に登ったことはないなあということで、結構軽い気持ちで . . . 本文を読む
手塚治虫 ~アーティストになるな~
竹内 オサム 著 ミネルヴァ書房
今年は、ブラックジャック誕生40周年ということで、手塚治虫関連の本を見つけるとついつい手に取ってを読んでしまう。今回も、日本史の研究者が中心になって出版しているミネルヴァ日本評伝選に「手塚治虫」が収録されているということで、購入し読了。著者は、早くからマンガ評論を手掛けていた同志社大学の竹内オサム氏である。
本書は、 . . . 本文を読む
GWの中日、自転車に乗って大阪歴史博物館までサイクリング。3時ごろに大阪歴史博物館に着いたので、特別展「幽霊・妖怪画大全集」を見るために博物館に入ろうとすると、予想に反して博物館前には長蛇の列が出来ていた。えっそんなに人気あるの?と目を白黒させながら、入場券を購入し、列に並ぶ、入場制限をしていたので、結局は入れたのは、4時を過ぎていた。
中に入ると最初に骸骨がが並んでいる。特に歌川国芳「相馬 . . . 本文を読む
「死者の書」
折口信夫著 ちくま日本文学全集所収
折口信夫の「死者の書」であるが、昔から何度かチャレンジをするのだが、いつも途中で挫折してしまい、最後まで読み通すことができなかった。それはそれで積読になってしまうことが多いのだが、何となく気になる本だったので、何年かに一回のタイミングで本棚から出してきて読もうとする。しかしながら、そのたびに失敗していた。その当時、持っていたのは中公文 . . . 本文を読む
五社神古墳から、佐紀陵山古墳と佐紀石塚山古墳へ向かう。この二つの古墳は、全長が200mを超える巨大古墳であることもさることながら、非常に接近して築造されており、二つの間には写真のように軽自動車が一台通行できるぐらいの道があるだけである。 (左が、佐紀陵山古墳、右が佐紀石塚山古墳である。) 佐紀陵山古墳が先に築造され、そのあと佐紀石塚山古墳が築造されたと考えられている。ただこれだけ位置も年代もかな . . . 本文を読む
最近、「奈良」に関係する本をなぜか連続して読んでいて、特に堀辰雄の「大和路・信濃路」という本を読んでいるうちに、実際にその紀行文にひかれて、その後をたどってみようというわけで、たまたま振替休日が取れたので、一路文庫本を片手に奈良へ向かうことにした。 近鉄西大寺駅を降り、まず秋篠寺に向かう。秋篠寺までは、北に向かって歩きはじめる。途中から、少し田舎びた田園風景を眺めながら歩いていった。なかなか気持 . . . 本文を読む