日本に帰る日、も一度オーニングス社の展示ハウスへ。
これまでに11社の展示ハウスと市場での展示、地方でのコンテストの展示、さらには切り花農家と研修三昧だったが、ここのハウスが一番多くの種類の花が咲いていたように思う。
晩成でない限りほとんどのオリエンタルが咲いているし、OTは早いものが終わりかけ、
それでいて透かしやLAが盛りだ。この週に合わせて開花調整していたことがわかる。
世界から花関係者が集まる週だが集まる人は皆お客さん。
他社はどちらかと言うときれいに見せようと工夫していたように見えたが、PO社はすべてを見せようとしていた。
タランゴ
Lion Herto
Purple Heart
White Pixels
目を引く新品種もあれば懐かしい品種もある。
Grand Cru
「OTのTはこれのことだよ、リーガルリリー、オーレリアン、昔作ったことがある」 と、昔を知らないユウトに聞かせる材料もしっかりとそろっている。
「 一か所から葉の出ているユリがある 」
「 そう、日本でも竹島ユリ、魚沼の山にも自生している車ユリ、ヨーロッパではマルタゴン系のゆり 」
透かしユリも鉄砲百合もオリエンタルユリも育種の基になったユリはほとんどが昔々日本から持ち込まれたものだ。ヨーロッパにも南米にもユリの原種はあるがほとんどのゆりが日本をはじめアジア原産だ。
栽培種しか知らないユウトには新鮮な驚きだったようだ。
こういった原種に近いものや希少品種まで展示するとはさすがだ。イベントに対しての誠意が感じられる。
球根会社ってここまでやるのか??? これが取り扱う球根のサイズ×ロットすべてのサンプルなのだろうか?
イエローウィンは64サンプル。シベリアは、、、なんと166サンプル。
名前のない品種から合わせると全部で601品種、3404のサンプルが品質チェックのために栽培されているのだ。
毎年キュウケンホフ公園で行われていたリリーパレード。それはそれは華やかで見ごたえのあるコンテストだった。
でも球根業者が本当に見てもらいたいものは、世界に売り出す製品のクオリティー、それを高めるために育種、生産、流通、、、すべての携わる人たちの努力する姿、つまり産業の姿なのだ。
今大変な危機感を生んでいるプランターゴヴァイラス。テストハウスで発生したロットは廃棄されるそうだ。
1Haに50万球の球根が植えられている。すごい数の球根が廃棄される。そうやって少しでも安全性の高い球根が世界に供給される。
人間だれしも多少の持病みたいなものや体の強い弱いはある。夏の苦手な人や寒がりで冷え性の人もいる。
球根も同じでそれぞれの品種に個性があって、それぞれの持っている力は違う。
体調の悪いときに風邪をひきやすいようにユリも無理な育て方の時に持っている病気が出る可能性は高い。
品種、コンディションをしっかりと気候に合わせてストレスの少ない育て方、、、要は使いこなすこと。
今回のオランダは嫌というほどそれを感じさせられた。
オランダ産の球根が初めて入ってきたころ、とても万能選手のように感じた。
それから20数年、オランダの業者はこれほどの努力をしている、それでも脅威は高まっているのだ。
さて、とりあえずこれにて研修報告を終わります。(冬の報告会までに忘れてしまうのでブログに残しておきます)
最後に空港で食べたラーメン。醤油味はうめぇ。
エバートをはじめオランダの球根会社の皆さん、出会った人たち、タクシードライバー、そして山喜社長さん、大変お世話になりました。
10年後にまたオランダに行きたいなと。フロリアードはあるかな?
10年後はもうリタイヤ組なので、お気楽にオランダを旅したい。ベルギー国境近くに行くとオランダ型リンクスがたくさんあるそうなのでゴルフもしたいなと。
なお、写真は4ギガ!!!も撮ってしまったので、品種編、トピックス編は時々ブログネタにします。こうご期待。