WATERCOLORS ~非哲学的断章~

ジャズ・ロック・時評・追憶

オペラ座の夜

2021年06月05日 | 今日の一枚(Q-R)
◎今日の一枚 508◎
Queen
A Night at the Opera
 地上波で映画「ボヘミアン・ラプソディー」が放映されていた。途中から見た。映画館では、4回ほど見た映画である。やはり、感慨深かった。クィーンについては、このブログで『シアー・ハート・アタック』について記したことがある(→こちら)。映画のラストのライブ・エイドのところは、やはり見入ってしまった。フレディー・マーキュリーの、根源的な哀しみが表出されているところがいい。映画のヒット以来、フレディー・マーキュリーをフレディーと、ブライアン・メイをブライアンと呼ぶ人が多いようだが、違和感がある。私にとっては、フレディー・マーキュリーはフレディー・マーキュリーであり、ブライアン・メイはブライアン・メイである。
 
 今日の一枚は、クィーンの『オペラ座の夜』である。1975年の作品である。私がクィーンに接したのは、高校1年の頃だったように思う。その頃は、『戦慄の王女』も、『シアー・ハート・アタック』も、『オペラ座の夜』も、『世界に捧ぐ』も出そろっていた。『オペラ座の夜』は、当時からずっと好きだった。ただ、私の耳は、フレディ・マーキュリーのボーカルではなく、ブライアン・メイのギターを追ってしまう。それは、今でも変わらない。そういう意味では、私はクィーンの良い聴き手ではないのだろう。
 年月を経た今、一番好きなのは、『シアー・ハート・アタック』である。「ブライトン・ロック」の吸引力には抗しきれない。