WATERCOLORS ~非哲学的断章~

ジャズ・ロック・時評・追憶

八重姫

2022年03月21日 | 今日の一枚(O-P)
◎今日の一枚 571◎
Peter Allen
Bi-Coastal
 『鎌倉殿の13人』の話題である。
 ガッキー演じる八重姫のことが気にかかっている。八重姫は伊東祐親の三女とされるが、wikipediaによれば、延慶本『平家物語』、『源平盛衰記』、『源平闘諍録』、『曽我物語』などの物語類にのみ登場し、古記録などの同時代史料や『吾妻鏡』などの編纂史料には見えないという。 源頼朝の最初の妻であり千鶴丸を生んだとされるが、史実かどうかはわからない。大河ドラマの脚本はそれら物語類に立脚したもののようだ。
 ドラマでは、頼朝の最初の妻だった八重姫に、小栗旬演じる北条義時が思いを寄せる筋書きとなっているが、中世史家の坂井孝一氏は、八重姫が北条義時と再婚して、北条泰時を産んだのではないかとの仮説を提示している。北条泰時の母は、出自不明で「御所の女房」とのみ記される人物であり、ありうることかもしれない。『鎌倉殿の13人』の時代考証を務めているのは坂井氏その人であり、ストーリーはそういった方向に進むのだろう。

 今日の一枚は、ハリー・アレンの1980年作品、『バイ・コースタル』である。先日、「ひまわり」のテーマの入ったレコードを探そうと、レコード棚を物色中に目にとまった。買ったことは憶えており、その存在も認識していたが、思い起こすと聴いた記憶はほとんどない。
 帯には、「ピーター・アレンは、洗練されたアメリカン・ポップ感覚の持ち主であるとともに、私の最も好きなソングライターの1人です。今回はデヴィッド・フォスターをプロデューサーに迎え、まさしくバイ・コースタルな雰囲気で一杯の素敵なアルバムを作ってくれました。」という竹内まりやの推薦文が載っており、参加ミュージシャンにも有名どころのミュージシャンが名を連ねている。
デヴィッド・フォスター(key)
ジェイ・グレイドン(g)
スティーヴ・ルカサー(g)
ジェフ・ポーカロ(ds)
マイク・ポーカロ(b)
 悪くない。なかなかいいアルバムだ。特に、②Fly away は印象深い佳曲である。2回繰り返して聴いているうちに、何だかサウンドに同化してきた。同時代に聴いていたら、お気に入りの一枚になったかもしれない。



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