「20日、ダイハツ工業は新車の安全性を確認する試験で不正をしていた問題で、国内外で生産する全車種の出荷を一時停止する」と発表したと報じられました。これまで6車種で不正があったとしていたが、第三者委員会の調査で新たに25の試験項目で174件の不正が判明し、生産を終了したものも含めて64車種と3つのエンジンに広がった。再発防止の体制を整えるまで生産と出荷を停止する異例の事態になる様です。またその後の話として国交省は21日午前、道路運送車両法に基づき、「大阪府池田市のダイハツ本社の立ち入り検査を始めた 」と報じられています。
同日別の場所でこの件の第三者委員会が記者会見を行っています。「経営陣はリスクを察知する必要があった」と経営陣の責任を強調したとあります。
記者会見でダイハツの奥平総一郎社長は「経営責任の問題はそれとして、まずできる事から防止する」と検査体制の見直しをする様ですが、同時にやる事でないですかね? 細かい話は抜きにすれば、親会社のトヨタとの提携が密になった2014年と完全系列化された2016年以降「安全性を確認する試験」の不正は急増している様で、トヨタによる管理強化の結果、現場が編み出したのが「検査不正」ですからね!!
国交省も「10年以上に亘って不正が行われても”販売した車の安全は社内検査で問題はない”」と言わせている検査項目とは何のために有るのですかね? その辺りも検証しないといけない気がしますがはてどうでしょう??
OEMも多数扱っていますから影響は他社にも及びそうです。
写真:記者会見に臨むダイハツ工業の奥平総一郎社長(左)とトヨタ自動車の中嶋裕樹副社長(20日午後、東京都文京区で)=横山就平撮影© 読売新聞
読売新聞オンライン:
ダイハツ工業(大阪府池田市)が自動車の安全性を確認する試験で不正をしていた問題は、排ガスや燃費試験など25の試験項目で174件の不正が新たに発覚し、長年にわたり不正が常態化していた実態が浮き彫りになった。信頼を損なう事態に、ユーザーからは厳しい声が上がっている。
「ダイハツは軽自動車をはじめとして(狭い)日本の国土、道にあった国民の足としてご愛顧いただいてきたが、お客様の信頼を裏切った」。奥平総一郎社長は20日、東京都内で開かれた記者会見で、沈痛な面持ちでこう述べ、陳謝した。
不正の背景となったのは、ダイハツがものづくりの基本思想として掲げる「1ミリ、1グラム、1円、1秒にこだわったクルマづくり」というスローガンに象徴される企業風土だった。「顧客に寄り添う」ためのものだが、「1秒へのこだわり」は社内で曲解されていた。
第三者委員会が公表した調査報告書によると、2014年以降、過度に短期間の開発日程が設定されるケースが増えたことを背景に、不正が蔓延(まんえん)するようになったという。第三者委は「担当者は窮屈な日程の死守を求められ、極度のプレッシャーがあった」と指摘したうえで、「スローガンは企業である以上問題はないが、経営陣はリスクを察知する必要があった」と経営陣の責任を強調した。
販売現場や顧客にも動揺が広がった。東京都内の店舗で働く男性従業員は「寝耳に水だった。本部からは何も情報がない。車の品質を信じて売ってきたので、お客さんに申し訳ない」と言葉少なだった。
ダイハツは社内の検証に基づき、販売済みの車両は安全だと説明しているが、山形市の主婦(60)は「毎日乗るのでとても不安。命に関わる問題で、しっかりしてほしい」と注文した。
ダイハツ工業は認証試験不正に関する専用の問い合わせ窓口(0120・055・789、午前9時~午後9時)を設置している
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