王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

豚肉関税 脱税 協蓄捜査

2006-11-18 08:54:24 | 社会
豚肉関税脱税 協蓄元社長ら逮捕へ 東京地検、愛媛の本社など捜索(産経新聞) - goo ニュース

16日四国中央市の食肉卸大手協蓄に東京地検の捜査の手が入った
もう一週間ほど前から脱税120億円とか多い所は144億円とか報じていた
例によってそそっかしい爺は又巨額の補助金の詐取(狂牛病対策時)と思い怒り狂おうと思ったが余りマスコミが報道しないので少し考えた
 
事件は払うべき関税を誤魔化した様であるから「国産ポークよりちょい安目に売っても売値と税抜き仕入れ価格の差が儲けと成る 倍にはならないだろうが美味しい話だ」

差額関税制度というものが有り国産豚肉を保護する為「基準価格」を下回る輸入豚肉にはその差が関税として掛けられる 輸入価格を「基準価格」より高くすれば関税を免れるので書類上キロ300円を上乗せして課税を免れた容疑

例によって報道は「基準価格」が幾ら位であるのか報道しない 爺は考えた
豚小間がスーパーの安売りで100グラム95円前後 卸で60円なら流通するのでないか つまりキロ600円前後でないか お上に御用になるのを覚悟でやるには倍は儲からないと 海外豚肉がキロ300円で300円上乗せして600円だ
話の辻褄は合いそうだ
でもあまり素っ頓狂な事を書いて人に迷惑を掛けてもと思いこのブログを書き出す前に検索した すると世の中には逸材賢人がいるものだ

余丁町散人氏がLetter from Yochomachi とのブログ16日付けで「基準価格」を部分肉でキロ524円と記されていた 勝手に流用させていただく お見事です
つまりキロ300円位の輸入豚肉を600円と偽ってキロ300円×輸入量×回数分=120億ー144億円位を誤魔化したというわけであろう 

昨年も5月には名古屋のフジチクが62億円の脱税で上げられた 同じく6月には伊藤ハムが違反 ここの社長であったか(違ったらご免)泣きながらそんな事しないと反論していた 子会社の役員が捕まったよね フジチクは愛知の解放同盟との癒着が指摘された 協蓄はどうなのだろうか
そしてこの様に輸入された豚肉は裏ポークと呼ばれ市場に流通しているのだと マスコミは裏ポークなる言葉を撒き散らすだけで正規の輸入量に対してどの位の量なのか報道しない 馬鹿なのか何かを恐れているのか? どちらであってもジャーナリズムの精神に欠けている

さてこの件では副産物が一つ 協蓄への納入先の一つ下関の山水物産にも捜査の手が及んだ この会社は安倍総理に600万円の献金をしていたそうだ 昨日の記者会見で「返却する様指示した」そうである

話は跳んで四国中央市て何処かよ? 最近の市町村合併で何処だか分からない市が多くなった ネットで調べたら愛媛県の川之江と伊予三島の辺りが合併したらしい
折り合いが付かなければ三島川之江市にしておけばよく分かるものを 銀行だって三井住友とか東京三菱なんてのがあるのにね わはははは

話は戻って爺は思う
ルールが有るのに破るのは良くないが海外で安くてよい品物があるのに国産品を守るとの建前で「輸入価格とほぼ同額の関税を課す」との発想が時代に合わなくないのか? 差額関税制度は1971年に出来た制度だそうである 制度が不備だと問題が起きる 
国産牧畜業者の実態にあわせ改廃を検討する制度の一つでは無いだろうか

産経新聞:
食肉卸大手「協畜」(愛媛県四国中央市)が国産豚肉保護を目的とした差額関税制度を悪用し関税を免れたとして、東京地検特捜部は16日、関税法違反(脱税)容疑で、同社の曽我部登元社長(52)=同県新居浜市=ら数人の取り調べを始めた。容疑が固まり次第、逮捕する。特捜部は同日午前、同社や東京都中央区の食品輸入会社など関係先を一斉に家宅捜索した。
 脱税の立件額は約100億円前後に上るとみられ、差額関税の脱税では過去最高となる。同制度を逆手に取った「裏ポーク」事件は後を絶たず、改めて制度のあり方が問われそうだ。
 差額関税は、国産豚肉の価格を参考に定められた基準価格を下回る輸入豚肉に、基準価格と同額になるまで課せられる制度。(引用終わり)

写真:国産豚


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4 コメント

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環境が変わりましたよね (浜の偏屈爺)
2006-12-03 15:02:57
ポーク専門家さま お立ち寄りと貴重な情報有り難う御座いました 爺が25年ほど前に青葉区に住んだ頃は谷本川べりに養豚場や牧場がありました 15年前には住宅地の拡大と環境(し尿処理と臭い)でなくなっています 辛うじて1軒が残っています
一般的な意味で保護関税をかけてもとても海外産ポークに太刀打ちできません 国産は田舎で個性化特化しているそうですね
もう少し合理的な税制にして欲しいものです
有り難う御座いました
返信する
悪法 差額関税の解説 (ポーク専門家)
2006-12-02 23:19:02
まず輸入ポークは、ほとんどが部分肉で輸入されています。部分肉とはヒレ、ロース、バラ、モモ、ウデ等の部分に分けた肉の事で、枝肉とは分割していない骨付きの大きな肉の事を言います。
関税を計算するための基礎数値と条件は、現行では以下の通り。
基準価格: 約546円/kg
分岐点価格:約524円/kg
税率: 4.3%
条件:輸入豚肉の申告価格+関税が基準価格を下回っては行けない。
例1)豚肉の申告価格が300円の場合(差額関税)
関税額は 246円 (546円-300円)
例2)輸入申告価格が524円の場合 (差額関税と4.3%税がほぼ同じ)
関税額は 22円 (546円-524円)か(524円 x 4.3%)
例3)輸入申告価格が600円の場合 (従価税 4.3%)
関税額は 25.8円
この制度を厳格に輸入豚肉に適用しようとすれば、安いコマ切れ肉も、ハム用もも肉も、ひき肉用ウデ肉も、焼き豚用の肩ロース、ベーコンや角煮用ばら肉も、トンカツ用ロースも全て同じ値段の546円/kgになります。 ソーセージは、今の2倍の値段になるでしょう! 唯一ヒレ肉の海外価格が基準価格より高いので、ヒレカツは今まで通りの値段で食べられます。
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利益がモラルか (浜の偏屈爺)
2006-11-19 09:44:37
在野のアナリスト様 お早う御座います お立ち寄りとコメント有り難う御座います
ご指摘のように食品関連には訳の分からない所が多いですね それだけ自分の目に見える所から食材の調達が遠くなってしまったのでしょうね なるべくslow food で行きたいと思います
又 お立ち寄りください
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有り難う御座います (在野のアナリスト)
2006-11-18 18:38:19
TB有り難う御座います。
今回の輸入豚肉の問題は奥が深いのでしょうね。かつては輸入を国産と偽って販売していたものもあり、国も実態を掴み切れていないのでしょう。
日本テレビでは夕刻の番組で、賞味期限の改ざん問題を取り上げていますが、食品を扱う業界には色々と問題が多そうですね。
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