裸電球を消した真っ暗な部屋、万年床に包まって
ピィーッと闇をつんざくような回送電車の警笛を聞いた
チックタックと目覚まし時計の音と
小さくラジオから聞こえるフォークソング
もっと耳を澄ましたら
ザザザッ
遠くから田舎の浜の潮騒が聞こえる
夜空に散らばった星と小さく打ち寄せる波の情景
足を組んで海を眺めている自分の姿
もっともっと耳を澄ましたら
グオーと
地の底から誰かが呼んでる
与作ぅ~~♪与作ぅ~~♪
もう夜が明けるぅ~~♪
二合炊きの電気釜からすえた臭いがした
いつの頃からなのか洗ってない台所の食器が溜まっていた
湿気った布団から汗の臭いがした
それに股と足が痒かった