今日は夜中に雷さんと一緒に通り雨が降ったから幾らか涼しいね
あの雨と雷の最中ずぶ濡れになってウォーキングをしてたんだ
すぐに止むと思って
でも止んだのは家に帰り着く頃だった
・・・
昔、10代最後の二年間大阪で住んでいたボロアパートは凄まじい暑さだった
三畳一間に鉄格子のような窓があった
窓の下に便所の手洗いのように申し訳無さなげな小さな台所
窓の外は破れトタンで雨除けがしてあって軒下には淀んで流れの無いどぶ川
窓を開けてもそよとした風も入って来ず
茹だる様な暑さが部屋中に籠っていた
もちろんその頃は一般家庭にクーラーなんて無かった
灼熱地獄の部屋から逃れるようにパチンコ屋に入った
甲高い金属音とむせる様な煙草の臭い
それでもオアシスのような涼しさ
でもそれもお金がある一時だけ
すぐにお金は底を突き
煙草の臭いを体中に染み込ませてまた灼熱のアパートの部屋に帰る
角部屋だったので部屋の引き戸を開けっぱなしで
パンツ一丁で万年床でひっくり返っていたっけ
男おいどんの世界やったな