行田市文化財埋蔵センター内にある史跡
大日塚古墳。6世紀後半の築造で直系18mほどの小さな円墳と考えられている。佐間古墳と呼ばれ、数基の円墳が存在していたことが分かっている。昭和52年の発掘調査で箱式石棺の上に粘土郭2基が検出されたという。粘土郭からは刀や鉄鍬、人骨片などが見つかっている。
築造時期が埼玉古墳群の稲荷山古墳と同時期とみられ、関連性があると考えられている。
かつて墳頂部にには板碑があり、大日種子板石塔婆と呼ばれ埼玉県有形文化財にしてされている。嘉禎2年(1236)に左近将監が父母の供養に造立したものとされる。板石塔婆は板碑と呼ばれ、鎌倉時代以降盛んに作られたという。秩父青石といわれる緑泥片岩を使った石碑で死者の霊を鎮めるための供養塔のようだ。埼玉古墳を中心として市内の所々に古墳が見られ、古代史に誘われる要素がこの地にはあふれている。