フォクトレンダーベッサ R4M G-ロッコール 28mmF3.5
「広角レンズ用マシン」たるベッサR4Mです。レンジファインダーで最広角の21mmファインダーを
実装したナイスガイです。21ミリぐらいの超広角になりますと、そのパースのつきまくった広角効果で
どヘタクソの私でもたいがいの景色はドラマチックに仕上げてくれるのではないか?という期待をこめまして・・・。
実際久しぶりに21mmの画角をファインダーでのぞいてみましたら・・・
「ええ~!こんなに広かったっけ?」
びびって28mmでウォーミングアップすることにしました(^^:)
フォクトレンダーベッサ R4M G-ロッコール 28mmF3.5 1/125 F5.6 ベルビア50
最近放置プレイ状態だったミノルタのGロッコールをつけてみました。このレンズはTC-1に採用されている
玉をLマウントに仕立て直したモノなのですが、対象型レンズ設計の特徴として周辺光量がバリバリに落ちるんですね。
真ん中と周辺部はひと絞りくらい差があるような感じです。露出計の指示にしたがって撮影してしまうと
いかにもポジポジした四隅の空の青い写真になってしまいます。スライドフィルムだとかえって良い雰囲気なのですが
ネガフィルムを使うときはアンダーすぎて、周辺が濁って見えるプリントになったりしますので注意が必要です(^^;)。
フォクトレンダーベッサ R4M G-ロッコール 28mmF3.5 1/125 F8 ベルビア50
5群5枚のレンズのうちに3群と4群の2枚3面に非球面レンズがビシバシ使われていて
シャキシャキした描写です。ただコントラストはけっこうきつめですね。
レンズ枚数は少ないのでヌケの良さは素晴らしいのですが(^^)ゞ。
フォクトレンダーベッサ R4M G-ロッコール 28mmF3.5 1/125 F8 ベルビア50
ガラス枚数が少ないおかげでド逆光でもびくともしません。なかなかにドラマチックな描写をしてくださいます。
欲を言えばもう少し暗部が出ても良い気もします。コンパクトカメラのレンズらしいといえばらしいですね。
フォクトレンダーベッサ R4M G-ロッコール 28mmF3.5 1/125 開放 ベルビア50
R4Mですが、露出計の表示のとおりに撮影するとずいぶんとアンダめマシンです。もっともコシナのベッサシリーズは
ツァイスイコンも含めてすべてアンダめなポジ用の設定のようですが。
露出計のプラスマイナス表示はわざわざ「+0.5」とか「-1」とか数字が出てくれます。超マニアックな仕様のマシンなのに
初心者の人にもわかりやすくという意図なのでしょう。このあたり、「フィルムレンジファインダーマニュアルカメラを初めて使う人」
むけた親切な設計ともいえますね。
ただベッサシリーズでも最終進化形とも言えるだけあってシャッターのフィーリングはベッサシリーズ中一番しっとりして
気持ちが良いです。超親切な露出計表示よりも私としてはこれだけでも購入して良かった~と思えるところです(^^)。
ベッサLやRとはまったく別物のフィーリングです。残念ながらディスコンになってしまいましたが、今なら生きのいい
中古も市場にたくさんありますので、同じ二重シャッターでもLやRのがさつな・・あわわ、使う人を選ぶような個性的
なレリーズ感とは違いますのでLやRで「ベッサてこんなもんや」と思っている方にはぜひともリターンユーザーに
なっていただきたいですね。シャタリと切れるシャッターに満足していただけることうけあいです(^^)。