タムロンSPマクロ90mmF2.8 72B
最近オールドレンズをマウントアダプターでデジカメに付けて個性的な描写を楽しむ・・
というのがトレンディですが、私などはレンズアダプターといえばタムロンのアダプトール2です。
ニコン用やキヤノン用はもちろん、ローライQBMマウントやマミヤZEマウントまで用意されていたとは
驚くばかりです。キワモノとして一瞬ではありますが、ミノルタα用やEOS用も発売されていました。
トラブルが多かったのか本当にすぐデスコンになってしまったようですが。当時はAFカメラはAFでピントを
あわせるのがかっこよい時代ですから、むべなるかなですね。
カメラのマウントというのは金物と金物の嵌合ですから、非常に工作精度が問われます。
タムロンのアダプトール2はさまざまの各社規格をものともせずに同じレンズを使いまわせるわけですから
ユーザーサイドとしては大歓迎ですが製造コストを考えるとニコンあたりならペイできてもマミヤやローライ・フジカ用
なんて絶対赤字だったのではないでしょうか?
幸いこの90マクロはニコンマウント付きで販売されていたのを購入できました。
中古レンズですと純正のつくりつけのものでもガタがきているものもあるのですが、このレンズは程度も非常に良くて
カチリと決まり微動だにしません。中国製の純正AF50mm1.8Dよりはまり具合が良いのでした(^^)。
鏡胴はプラスチック製でプラモデルみたいですがおかげで10枚もガラスが入っているわりに426gと非常に軽量です。
単体で等倍撮影までできるツワモノなのですが、かなりピントリングがシビアで油断してるとすぐアウトフォーカスに
なってしまいます。そのたびにふわわふわわとぼけてピントを合わすのが大変です。またピントリングは右回しで近接です。
私はズイコーがデフォルトなので右回しのほうが慣れているのですが、ニッコールは左回しですから
レンズ交換のたびに迷ってしまうのでした(^^;)。
ニコンFE10 タムロンSPマクロ90mmF2.8 F4 AE ベルビア50
定評ありまくりのマクロレンズですから、真面目に紅梅など撮影してみました。
うわさにたがわずボケ味のやわらかいほんのりした描写です。マクロレンズはエッジを立ててシャープ感を
強調するレンズが多いのですが、このほっこりしたボケは独特ですね。ポートレートマクロ←なにそれ?
て感じのあだ名もうなづけます。
実はニッコールの105マイクロをさがしに行って、マウント付きでおよそニッコールの半値以下だったので
衝動買いしてしまったのですが、なかなかのお買い得だったようです(^^)!。
これで鏡胴が金属でピントリングがしんなりしていれば完璧なのですが、そういう「らしくないデザイン」を
あえて採用したタムロンの当時の勇気はあっぱれです。ただ、現行のタムロンの平々凡々になってしまった
製品をみるとやっぱり蛮勇だったのかな(^^)?