ローライフレックス3003 ローライナー105mmF2.8
カメラの発する音といえばみなさんどんな音がお好きでしょうか?
ひとつの理想はやはりそのカメラのキャラクターに合ったものですね。
最近のデジタルカメラになるとわざわざ好みのシャッター電子音が選べたりするのもあって
感覚に訴える作動音というのがいかにもとめられているかがわかります。
ライカならやはりレンズシャッター並みの「ちゃ・ちゃ」という静かなシャッター音。
プレスのプロが使うのならマシンガンのようなモータードライブ音。
モデルさんをスタジオで撮影するハッセルの「バシャコン」というミラー音などは下手なカメラマンの
「いいねいいね~」の声よりもモデルさんをその気にさせてしまうとか・・。
最近私がハマッているのがマニュアルフォーカスのカメラの自動巻き上げができるモデルです。
昔は「モータードライブが装着可能」というのがステータスだったり、巻き上げのスピードが「一秒間に5コマ」
というのがカタログに記されているとワクワクしたものです。
もっともモーターの音で喜んでいるところなどは若いお兄ちゃんが夜な夜なバイクでやたらアクセルをふかしながら
珍走しているのと同工異曲なのですが(^^;)。
「秒間5コマ」などといわれてもそれこそプロでなければ使う機会などないわけですが
そこは夢の部分なわけですね。フィルムの消費がドカンと増えるのでコニカがかつてワインダー付き
のカメラの開発に熱心だったのもうなづけます。
などと考えつつローライのカメラに思いをはせると・・3003にたどりつくのは必然ですね(^^)。
35mmフィルムカメラなのにバッテリーパックもフィルムパックも着脱可能で合体ロボ感大爆発のマシンです。
合体ロボなのに電装系がひ弱でニッケル水素バッテリーは使用禁止だったり、フィルムの入れ方も一見さんお断りのような方式で
装填のたびにドキドキします。
レリーズ&ミラー音は「バッテリーパックからエネルギーを抽出しています」感が抜群の迫力ですし
巻き上げの反作用で露骨に傾くボディなどラジコンカーで遊んでいるのにも似た楽しさです。
ローライフレックス3003 ローライナー105mmF2.8 F16AE プロビア100F
どかんと冷え込んだ翌日に友人と吉川の黒滝に行ってみました。
もっと凍っているかと思いましたが残念ながらパリパリではありませんでしたが
氷塊がなんかおいしそうにみえちゃいます。
寒いから?かどうかはわかりませんが2コマほどシャッタームラが出たりもしたのですが
もともと信頼性なんて言葉は無縁の機械なのであんまり悲しくありません。
むしろ途中で止まらずにフィルムを一本撮りきったのには感動してしまいました。
実は「作動チェックができないためジャンク扱いです」という表記で販売されていたのでした(^^)ゞ。
ローライの35mm用レンズのローライナーには日本メーカーのマミヤとトキナがOEMしていたものが
あるそうで、この105mmもなかなかの写りです。マミヤだったら嬉しいなあ。
マウントの精度がイマイチなのかレンズ装着時に標準で付いていたプラナーと比べると
えらく硬かったりするのですが、スクリューマウントでもメーカーどころか一本一本感覚がちがったりするのですから
きちんと撮れているので気にしないことにしましょう。
現在私の持っているカメラの中で一番シャッター&巻き上げ音の気持ちよいマシンです。
もっと気持ちよくなるためには広角レンズもそろえたくなりますね(^^)。