フジGA645i プロフェッショナル
カメラ雑誌の特集でよく「カメラの○○を使いこなす!」という特集記事があります。
せっかくついているたくさんの便利な機能ですが、実際販売時のセールスポイントにするために
むりやり多機能をつめ込んでいて使い方がわからないものも多く、その「便利な機能」を使おうとするあまり
カメラをいじくりまわしてもとにもどらなくなる・・という経験を持たれている方も多いのではないでしょうか?
かといってカメラは夢を買うところも大きいので、あまりにも機能をシンプルにしすぎるとカタログもペラペラになってしまい
売るほうも買うほうも楽しくないということになってしまいます。
フジはマミヤやペンタックス・ブロニカに気を使っていたのかスキマをぬうようなレンズ固定レンジファインダーの
カメラばかり作ってましたが、GA645はなんと中判初のオートフォーカスををひっさげて1995年に登場しました。
当時のカメラ問屋の近江屋のセールスさんが、プレゼンにGA645を持って店頭に来られたときの第一印象は
「でっかいコンパクトカメラやん」でした(^^;)。
「え~プログラムやん」
「いやいや、マニュアルもできますよ」
「オートフォーカス?はずさへんの?」
「パッシブと赤外アクティブと両方ついてますからね。」
「フラッシュいらんのちゃう?」
「いやいやレンズシャッターで全速同調ですからね。要望も多かったみたいで」
「なんかでっかいカルディアて感じやねえ」
「このフジて会社は「プロフェッショナル」てつけたらレンズのレベルがちがいます」
中判カメラにしてはあまりにもフレンドリーな雰囲気にあまり感心しなかったのですが
そこそこ売れていました。翌年には45mmのワイドレンズをつけたGA645W、フジのバーコードフィルムに対応した
GA645i・645Wiとマイナーチェンジを続け、1999年には55mm~90mmのズームレンズを
装備したGA645Ziも発売されて確実に「お手軽に中判をたのしみたい」という方に支持されていきました。
しばらくしてデジタル時代になり、すっかり忘れていたのですが最近の中古中判カメラはすさまじい
お手軽な値段になっています。加えて友人が最近645Wiを購入し、「ええねええね~」とうらやましくなっていたところに
フジセミ判15周年モデルの645iが格安で出ていたのです!!。
初めてセールスさんに見せてもらった時の印象はどこへやらとうとう購入してしまいました(^^)ゞ。
フジGA645i プロフェッショナル 60mm プログラムAE (1/250 F11)プロビア100F
使ってみますとプリントの時にあまり気をつかわずに良い6x4.5サイズであることや、シビアな巻き上げで120フィルムで16枚
の撮影ができるなど実に使いやすいカメラです。画面外にきちんとデータも印字してくれてプログラムで撮影しても
「あ~どんな露出やったんかな~プログラムまかせやったから忘れたな~」ということもありません。
またカメラの外観が、見かけこそ大きいもののカルディアですから普通の一眼レフよりも
周囲に発散する「今撮影しとんぞ!オーラ」がとても小さいことも発見でした(^^)。
心配していたオートフォーカスは残念ながらにちょいちょい外すので表示される測距値には気をつけていないと
いけませんが・・・一応マニュアルの場合は無限遠から0.7mまで14ステップに設定できます。
でもオートフォーカスのときには870ステップもあるとか!いかにオートフォーカスできれいに
ピントを測らせるかが使いこなしのキモとなりますね。
カメラ雑誌には「カメラにオートをうまく働かせるコツ特集」をぜひ組んで欲しいところです(^^)ゞ。