よかよか写真&カメラ

 撮影できて良かった写真・楽しいカメラ達を記録していきたいと
思います。

MCロッコール PF55mmF1.7

2014-01-24 23:16:13 | ミノルタ交換レンズでワンダフル
 
 MCロッコール PF55mmF1.7


 私は神戸生まれということで、六甲山は地元です。その名が冠されたミノルタ「ロッコールレンズ」に
愛着があるのは仕方のないことかもですね(^^)。
実際私が神戸の灘の店に勤めていたころには、阪神タイガース応援歌で有名な「六甲おろし」を
リアルにうけまくり冬場など駅に向かうのが寒くてつらいものでした。

ミノルタという会社はの創業者の田嶋一雄さんが西宮の鳴尾武庫川工場から始められたのが最初だそうです。
「西宮なら六甲山やなくて甲山なのでわ?」というつっこみもいれたくなりますね。
「カブトール 」でもけっこうかっこいいレンズ銘になりそうですがいかがでしょう?

冗談はともかくこの55mmF1.7にほどこされているコーティングは宣伝文句の「緑のロッコール」
そのままに淡い翡翠色で見ているだけでもうれしくなります。
地元スペシャルというべきか、大阪・神戸の中古カメラ屋さんのジャンクコーナーには文字どおり
「ゴロゴロ」といった数でころがっており、選びほうだいです。

素敵なのは「ジャンク品」といいながら「完動美品」レベルのものも多いことです。
おそらくあんまり数があるので中古屋さんもよほどの美品でもないかぎり、ボディとレンズを外して
ジャンク棚にならべてしまうのではないでしょうか。

特にこのSRシリーズの金属ローレットのタイプはガラスが良いのか鏡筒が上等なのか
ヘリコイドもスムーズでレンズもカビカビでないのが多く、当時のミノルタの
「値段はやすいが品質は高い」という理想的なつくりで好感度たかしです(^^)。

先日はフィルムカメラの最初の一台としてα9がおすすめと書きましたがマニュアル露出が苦にならない方
にはミノルタのSRシリーズは実におすすめです。なによりジャンク棚でシステムがそろってしまいますからね。

プリズムがかびていたりするのは避けたほうが良いですが、機械式なのでシャッターが切れればほぼ
使用に耐えます。またMOTカメラサービスさんはじめほとんどの市井の修理屋さんで修理が受けられるのも
安心です。露出計が不動でも最近スマホのアプリなどもありますから気にすることもないでしょう。
私のSR-1sも「元ジャンク」でしたがあんまり使い心地が良いのでオーバーホールしてもらいました。
55mmはジャンクをそのまま使用ですが不都合がないのでした(^^)ゞ。


 ミノルタSR-1s MCロッコール PF55mmF1.7 1/30 F4 ベルビア100F

 かつて北陸線が電化されたときに走っていた電気機関車ED-70です。
昭和32年製だそうでいかにも三丁目の夕陽っぽい鉄の質感が良いですねえ。

ロッコールレンズの魅力として私が一番評価しているのは「ハイライトの丸め感」です。
こういう光のあたった金モノはニッコールみたいにエッジを立てられるとキチキチして
見ているのがしんどくなるのですが、ロッコールは被写体は硬質なものでもなんとなく優しい感じに
してくれるので嬉しくなります(^^)。


  ミノルタSR-1s MCロッコール PF55mmF1.7 1/30 開放 ベルビア100F

 続きましてはヤンマー博物館の「燃える男の赤いトラクター」です。
「緑のロッコール」らしいみごとな開放のふわぼけ感ではないでしょうか。

こちらのヤンマー博物館では現場をリタイヤしたであろう元エンジニアの方が実際の製造現場での苦労話や
開発秘話をたっぷりと聞かせてくれますので、ディーゼル機械に興味のある方にはぜひおすすめですよ。
ミノルタにもそんな博物館があると良いのにですね。

撮影日に持参したレンズで一番短いのがこの55mmという不自由な一日でしたが
一本だけでがんばっての撮影というのもひさしぶりの充実感でした。
でも実際にはジャンクで良いから28mmなど欲しくなったのですが(^^;)。

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ソリゴール400mmF8

2014-01-18 23:52:41 | その他いろいろとワンダフル

 ソリゴール400mmF8


 「機械は同じ仕事をするのなら単純なほうが偉い」とつねづね思ってはいるのですが実はついつい大げさで
複雑なもののほうが良いような気がしてしまいますね(^^)。
ローテクなものほど壊れるところがなく、どんな悪条件にもへこたれずに動いてくれそうではあるのですが。

そんな私が最近知ったのがミランダから発売されていたソリゴール400mmF8です。
レンズ構成は前玉に色消しレンズ張り合わせの一群二枚というシンプルさ!。
たった一枚のレンズでどれだけ写るのか?という疑問以前にそのシンプルすぎるレンズ構成に萌え萌えです。
前述のズームレンズが16枚もガラスを詰め込んでいたことを考えると、ソリゴールのストイックさを
ぜひとも試してみたくなるではありませんか。

レンズというよりも、昔のお殿様が「民のかまどはにぎわいけるにや」といって天守閣から覗いていたような
とおめがね感爆発のデザインです。長さは400mmレンズやから40cmくらいあるという真面目さです。
口径はΦ58mmなのでタクマーのフードでもつければ良いかしら?
絞りは実絞りで開放がF8ですから絞る余裕などクスリにしたくてもありません。
最短撮影距離は望遠レンズでもちとつらい10mもあります。
セルフタイマー撮影ではダッシュが不可欠ですね(^^)ゞ。

昭和45年のカメラショーカタログによりますと、マウント・フード付きで定価12,000円です。
実売はおそらく9,800円くらいだったのではないでしょうか。
交換マウントはTマウントでなかなかにロープライス&コンビニエンスなシステムです。
まるでサランラップの芯みたいなレンズ鏡筒に敬意を表しまして軽量ボディでいくことにしましょう。
ブレをふせぎたいのでミラーアップもできるボディという条件にあてはめまして、ミノルタSR-1sに装着して
出撃であります(^^)。


 ミノルタSR-1S ソリゴール400mmF8 1/125 開放 ベルビア100F

 雪化粧をしました伊吹山です。実は「ミラーアップできる軽量ボディ」で選択したSR-1sというチョイスが
大失敗で、ファインダーが暗くてピントもなにもわかったものではありません。
センターのスプリットイメージも真っ黒になってなにがなにやらという感じです。
また、旅行先での撮影で持参した三脚がチャチで、見た目でもブレを止め切れていないのがわかります。

すなおに重量ボディで震動を抑え込むX-1かアキュートマットのXDにすればよかったなあ・・。
いくら思っても持ってきてませんから後悔先に立たずです。
なんとかミラーアップとレリーズを併用して撮影しましたが微ブレがおさえきれていませんね(TT)。


 ミノルタSR-1S ソリゴール400mmF8 1/250 F11 ベルビア100F

 比較のためにいつもの明石海峡でも撮影してみました。当日は少しもやがかっていたのですが
やっぱりぶれてピントもイマイチです。前回の伊吹山のときより一段絞れたし、シャッタースピードも
一段早いので油断してしまいました(^^;)。
紫外線の影響も受けまくって青かぶりぽいのですがせっかくの一枚玉レンズにUVフィルターをつけるのは
なんか抵抗がありますねえ。

でも、まあ、前向きにとらえるなら、いくらエキスポ70をやっていた昭和45年でも一万円以下で
400mmの写真を撮影できるレンズを供給していたというミランダの心意気は素晴らしいですね。

カラーなら気になる色収差も、当時ならモノクロのトライXやネオパンSSSなどが使用されることが
前提だったでしょうから全然問題ないわけです。

次回はプレスト400でもいれて大きいほうの三脚でブレにくそうなF4あたりで撮影してみることにしましょう。
ファインダーもSR-1sより圧倒的に明るいですしね。
あ、でもその前にTマウントのニコン用を購入しないと・・・(^^)。


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ミノルタα9Ti AF28mm~135mm F4~4.5

2014-01-12 00:31:01 | マイ カメラ ミノルタ

 ミノルタα9Ti AF28~135mm F4~4.5


 私は以前はオリンパスOMをメインシステムとして愛用していました。「OMボディは世界いちぃぃぃ!」
と叫びたおし、他のカメラには目もくれませんでした。ところが1999年のことです。
当時勤めていたカメラ屋に新発売となったα9が入荷してきたのです。

高級機を発売と同時に触れるというのは数少ない店員の特権なのですね~(^^)。
大きなプリズムと100パーセントの視野率が早くから謳われていましたから
50mmF1.4を装着してさっそくスイッチオンです。

ファィンダーをのぞいてみてたまげました!驚くなかれ、色がついていないのです!
色がついていないというのはもちろんモノクロで見えている・・・わけではなく、一眼レフにありがちな
「黄色みがかった」とか、「青みがかった」ということがないということです。

二眼レフのオートコードの昔から、ミノルタのファインダーは明るくてピントのキレも良いというのが
評判でした。スクリーンのマット面を円錐状にそろえて明るくしたアキュートマットもミノルタの発明です。
ところがα9が出る前の707siなどはスクリーンに液晶をかぶせたりしてかなり印象が悪くなっていました。

しかしです。このα9のファインダーは一つ前の507siと比較しても圧倒的に大きく美しい
像を見せています。兵隊のクラスでいえば二階級特進というべきです。「こ、これは買いだっ!」

OM以外に浮気をしなかった私の貞操観念はグラマラスなα9の魅力の前にあっさりと崩れ去りました(^^)ゞ。
ずいぶんと黄色いOM-4チタンのファインダーとはもちろん、先輩のXDと比較してもその透明感と
ピントの切れの良さは圧倒的です。とくに50mmや85mmといった大口径レンズを装着してファインダーを
のぞくとアウトフォーカス部と合焦部のなだらかな美しいコントラストにぞくぞくします。

もちろんファインダーだけではなくセクシーなグリップや24mmまでカバーのフラッシュ搭載
(シンクロ最速は1/300秒なので日中シンクロもらくらく)など、値段と重さに目をつむれば
まさに最強のボディです。

当然のように受賞した99年カメラグランプリの受賞記念で、限定でチタンボディが発売されました。
ステンレスだったカバーをチタン化して910gもあった重量を825gと85gも軽量化したのです。
重量はこれでクリアです。そして最近のフィルムカメラの価格暴落により、値段もようやく手のとどくところに降臨され、
ついに我が家にもα9チタンがやってまいりました\(^0^)/!!


 ミノルタα9Ti AF28~135mmF4~4.5 4秒 F5.6 プロビア100F

 装着レンズは初期のαレンズでも人気のAF28~135mm F4~4.5です。
せっかく軽量化したチタンボディの意味がないようなヘビーなレンズですが、まるでツァイスのような
「性能第一主義」感が嬉しいですね。レンズはなんと13群16枚です。16枚もレンズが入っているのですから
ちょっとくらい重くても・・いやいや、やっぱり枚数が少なくて軽いほうが良いですね(^^;)。

撮影してみますと、秒間5.5コマという連射機能を使うことなどほぼないのですが一コマ撮りでも
あっという間にシャッタチャージをしてくれるのはありがたいです。なにより秀逸なスクリーンのおかげで
「マニュアルでピントを合わせながらシャッターチャンスを狙う」には最強のマシンでしょう。
もちろん動体を撮影するときには素直にオートフォーカスに頼っても良いですね(^^)。

α9はフィルムカメラとしては年式も新しく、オートフォーカス一眼レフカメラとしては最高のファインダーを
そなえています。素晴らしいのはマニュアル時にはスカスカになるα用レンズの軽いフォーカスリングがα9の
「スフェリカル・アキュートマット」スクリーンでその軽さがむしろ快感になるのです。

元値とつくりを考えれば感覚性能において最高のコストパフォーマンスを持つのではないでしょうか。
チタンはなかなかないのですがノーマルボディは中古市場でもけっこう潤沢ですしレンズも豊富でリーズナブルです。
これからフィルム撮影に挑戦してみたい方には最高におすすめの一台です。
ぜひ明るい単焦点レンズを装着してファインダーをのぞいてみてください。
そうそう、ちゃんと視度補正を合わせてからですよ(^^)。



コメント (6)
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