リコーXR-8スーパー リケノン50mmF2
「リコーのサンキュッパ」でおなじみのXR-500の直系であるXR-8スーパーです。
当時の定価はボディだけで29,800円ということで、リコーの「安いカメラを社会に提供する」という
崇高な志にはまったく頭が下がります。
どこがスーパーやねん?ということですが、「プレビューボタン」と「多重露光レバー」がついたとか。
ちなみに双方が着いてないノーマルのXR-8は24,800円です。なかなかナイスなさじ加減の
値段設定ですね(^^)。
いつものごとくジャンク箱から救出したのですが、購入時はどこがジャンクかわからず例によって
「中古棚がいっぱいやからジャンク箱で処分」ものかと思いました。・・・が
家に帰ってレンズを装着してシャッターを切ったところミラーアップしたままミラーが下りてきません!
そしてレンズを外すとパコリとミラーが復帰します。そうです、ミラーが両面テープで貼ってあるだけなので
経年変化でミラーがずれ落ちてきてレンズにひっかかる・・・というヤシコンボディではデフォルトの仕様でした(TT)。
XR-8よ、おまえもか~!という感じですが原因がわかれば対応できます。
「まかせんしゃい!」と黄レンジャーばりにMr.カラーうすめ液をミラーベースに綿棒でしみこませて
弱らせた両面テープからミラーをひっぺがし、セメダインでミラーベースにを貼りなおせば一丁あがりです。
力ずくで剥がしたのでミラーはキズだらけになりましたし、なんだか無限大があやしくなってしまいましたが・・
もともとのミラー位置などええかげん・・あわわ、大らかに違いないと広いココロで撮影に出発です(^^)。
リコーXR-8スーパー リケノン50mmF2 1/250 F11 プロビア100F
装着レンズは「和製ズミクロン」の誉も高きリケノン50mmF2です。
なにしろ当時の売価は9,000円で同スペックのペンタックスM50mmF2でも12,500円ですから
凄まじい価格破壊力だったのですね。
須磨海岸に鎮座まします旧和田岬灯台です。最近塗りなおされたらしくペンキ塗りたて感バリバリです。
1884年(明治17年製)でなんと130年以上前の製造とか。
お天気も良くてベルビア50もびっくりの赤さになりました。
リコーXR-8スーパー リケノン50mmF2 1/2000 開放 プロビア100F
「きょうはリアラで撮る日だね」と昭和時代から微笑み続けている女の子のポスターです。
しかもリアラエースではなく金スジの初代リアラです。初代リアラは微粒子と諧調表現にこだわりすぎたのか
オレンジベースが濃いこいで「純正リアラ仕上げ」にだしても、もにょもにょなプリントが上がってきていましたが・・
リアラエースにモデルチェンジしてからは私のメインフィルムになりました。
この女の子も今は結婚してお母さんになっているでしょうか?結婚式やお子さんの写真はリアラで
撮ってもらえていると良いですね。
開放で撮影したくて20年ぶりくらいに1/2000秒で撮影しました(^^)ゞ。
リコーXR-8スーパー リケノン50mmF2 1/60 開放 プロビア100F
雨の西洋あさがおを開放で狙ってみました。ボケ味はまあまあといったところでしょうか。
もっともこの時代のレンズはボケ味を良くしようなんて設計思想はありませんから解像度番長の
9,000円のレンズにそこまで求めるのはお門違いというものですが(^^)。
リコーXR-8スーパー リケノン50mmF2 1/60 開放 プロビア100F
お決まりの開放での猫です。まったく背景と同化していて最初はわかりませんでした。
こういうシチュエーションですと猫の縞模様の本来の意味が良くわかります。
背景は盛大に二線ボケの雰囲気ですね。この濃ゆい黒線の描写はズミクロンらしいと言えなくもないですね(^^)。
このレンズがズミクロン並というのはベンツと軽自動車が同等と言うほど強引な気もしますが・・・
ただ「和製ズミクロン」の異名のおかげでロッコールやタクマーより圧倒的に生存率が高いような気がします。
どんなに上等なレンズでもこの世から消え去っては問題外です。リケノンが末永く現役で愛用されることを
願わずにはいられません。