よかよか写真&カメラ

 撮影できて良かった写真・楽しいカメラ達を記録していきたいと
思います。

ライカR6.2 テリートR250mmF4

2021-08-11 23:33:22 | ライカ交換レンズでワンダフル
 ライカR6.2 テリートR250mmF4


 東京オリンピックも無事に?終了いたしました。
なんだかんだ言いましても素直に金メダルラッシュは嬉しかったです(^^)。
例えて言えば、
「あかんとこもあるけど、あいつやっぱりええやつやったよな」
て感じですね。

今回は「ええやつやったよな」の代表とも言うべき
ライカRシステムに登場いただきます。
いなくなって時間が経てば良いところばかりが思い出される・・・
ということで(^^)。


 ライカR6.2 テリートR250mmF4 1/250 F5.6 プロビア100F

 お題のレンズテリートR250mmはモデルチェンジされた二代目です。
初代と比べましてもぐぐっとスリム美人になっております。
このサイズで三脚座が付いているのは親切ですね。
フィルター径もΦ67mmで一般的なので安心です。


 ライカR6.2 テリートR250mmF4 1/125 F5.6 プロビア100F

 毎年恒例の平池公園のハスです。
長玉での撮影と花のサイズがばっちぐうで
望遠レンズの作例といえばここのハスにかぎります。

何にも考えなくても・・あわわ、ごく自然にバランスが取れて
よかよかな写真にできますからね。


 ライカR6.2 テリートR250mmF4 1/125 F5.6 プロビア100F

 今回は雨上がりでの撮影でした。
まるでわざと置いたみたいに水滴が乗っておりますが
天然ですよ。

お花の写真の技法としまして霧吹きで水滴を吹きかけるというのが
ございますが、私は花は天然で撮影するのをポリシーにしております。
霧吹きを持参するのがめんどくさい・・わけではありませんよ(^^)。


 ライカR6.2 テリートR250mmF4 1/250 F5.6 プロビア100F

 ライカの単焦点でございますから当然のように
すんばらしいボケ味でございます。
250mmという焦点距離ですからぼけるのが当然ですので
このように美しくボケてくれるレンズは本当に
ありがたいですね。


 ライカR6.2 テリートR250mmF4 1/250 F5.6 プロビア100F

 最短撮影距離は1.7mmで250mmとしては寄れるほうでしょうか?
周りにハスの花がたくさん咲いていますのに
モンシロチョウさんはこのジミな花のほうがお好みのようで(^^;)。


 ライカR6.2 テリートR250mmF4 1/250 F5.6 プロビア100F

 おとものR6.2はメカニカルシャッターで
電池切れの心配もなく安心です。

シャッターのフィーリングはベースになった
ミノルタXDよりもストロークが深くて重たい感じです。
シャッターダイヤルが実にがっしりとしておりまして
ライカの主張が感じられます。
 

 ライカR6.2 テリートR250mmF4 1/250 F5.6 プロビア100F

 装着しておりますモーターワインダーは秒2コマで
「ないよりまし」レベルでありますが、本体にも
電源供給してくれる優れものです。
レリーズタイムラグがえげつないのでそこらへんは
ご愛敬ですが(^^)。


 ライカR6.2 テリートR250mmF4 1/250 F5.6 プロビア100F

 レンズ径はΦ67mmなのですが、どかんと重量のあるレンズで
なんと単体で1,230gもあります。「軽量化」というコトバは
ライカにはなかったのでしょうか?
このあたりが日本メーカーとは勝負にならなかった原因では・・・


 ライカR6.2 テリートR250mmF4 1/250 F5.6 プロビア100F

 私の大好きなツユクサです。
昔喜んで植木鉢に植えていましたら
「雑草植えてどないするんじゃ」とすべて
引っこ抜かれていた記憶が(TT)。


 ライカR6.2 テリートR250mmF4 4秒 F5.6 プロビア100F

 250mmというマイナーな焦点距離に
ライカRというマイナーなマウントで
なかなかに物件は少ないのですが
不人気ゆえにライカレンズといたしましては
かなりお手軽な値付けがされております。

ライカらしいどこも省略しない味のある
描写が楽しめますのでぜひとも見つけられましたら
手にとってみてくださいね。


 
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テリートR400mmF6.8

2015-07-18 00:56:27 | ライカ交換レンズでワンダフル

 テリートR400mmF6.8


 日本人は手間ひまかけて狭い土地でお米を作ってきましたから、ひとつのことをするのにも
手数がかかっていたり複雑なものほどありがたがる・・というところがありますよね。
そうやって色々なことを追及していくことが現在の発展にもなっているのでしょうけど・・。

そんな日本人の好みとは対極の「シンプルイズベスト」レンズのライカテリートR400mmF6.8です。
ガラスは先端に2枚張り合わせの一枚のみです。購入時に大きいホコリが入っていてどうしようかと
思ったのですが、真ん中から2分割できる鏡胴を外して掃除機で吸ってやったところ見事にクリアーに
なりました(^^)v。
 


 ライカR-E テリートR400mmF6.8 1/500 F8 プロビア400X

 絞りは実絞りなのですがF8くらいまではごく普通にフォーカシングできます。
もっとも最短撮影距離が3.6mもありますので接写ですとこのくらいが限界な
わけですけれども。


 ライカR-E テリートR400mmF6.8 1/1000 開放 プロビア400X

 開放でもF8でも被写界深度などクスリにしたくともないのですが・・・このボケだけでも
テリートの値打ちがあるのではないでしょうか?これでレンズは一枚しか入ってないんですから
ヌケはよくボケも美しく・・。「背景のぼけた一眼レフらしい写真」どころか「前景もぼっけぼけ」
の写真しか撮れません(^^;)。もっとも接写用レンズではないのですけれど。


 ライカR-E マクロエルマリートR60mmF2.8 1/500 F8 プロビア400X

 参考比較のためにマクロエルマリート60の写真も載せてみます。色味はこってりしてこのあたりは
マクロエルマリートはイメージカラーで、テリート400はシンプルゆえにリアルカラーといった発色ですね。


 ライカR-E テリートR400mmF6.8 1/500 F8 プロビア400X

 解像感はテリートのほうが勝っているのではないでしょうか?もうこの前ボケにはメロメロですね。
ちょうっと一枚玉望遠レンズを集めたくなりませんか?
デジカメなら高感度で手持ち撮影も余裕でしょうからどこか出してくれないでしょうか。
でも高価なEDレンズとかを使った製品と同じような描写ができたらメーカーとしては立つ瀬がないですねえ(^^;)。
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エルマー5cmF3.5

2015-02-10 21:35:38 | ライカ交換レンズでワンダフル

  エルマー5cmF3.5


 最近なにかとバタバタ忙しくてゆっくり撮影に行くことができません。
そこで意識にのぼるのは「常に携帯できてなおかつ使ってて嬉しいカメラ」です。

「常に携帯」で持っている事自体を忘れることもありそうですから電池不要の機械式が良いです。
いざ、シャッターチャンス!というときに電池切れでは泣くになけませんからね。
「使って嬉しいカメラ」となるとやっぱりバルナックライカが一番かも~。
というわけで携帯に便利な沈胴レンズのエルマーを購入してしまいました(^^)ゞ。

バルナックライカ+沈胴エルマーという鉄板コンビですと、携帯性も抜群で
ある意味スマホのカメラを使用するのと同じくらいの持ち重りです。
M3が発表されたときに「大きくて重くていやだ!」というカメラマンの方が
多数いたというのもむべなるかなです。


 ライカⅢG  エルマー5cmF3.5 1/60 開放 ベルビア50

 まずは開放での描写ですが、手前の消防車遊具の質感と奥の千手観音さまとのなだらかなとろけ方が
素晴らしいですね。ちなみに消防車の遊具は現役で稼働中です。お値段は10円ですから
ぜひとも乗ってみたかったのですが、メタボおじさんが乗って貴重な昭和遺産が故障してしまってはいけません。
ので泣く泣くあきらめました(TT)。
 

 ライカⅢG  エルマー5cm 1/60 F4 ベルビア50

 「エルマーさえあれば他のレンズなどいらない」という伝説があります。それって他のレンズが買えない
負け惜しみではないのか?という疑問はさて置き鉄道写真など撮影してみました。
非常に力強い、濃いい線の描写です。でも国産レンズに多いへちゃつぶれ感とはちょっと違います。
太い墨の筆で描いたような表現ですね。


 ライカⅢG  エルマー5cmF3.5 1秒 開放 ベルビア50

 お次はあんまり撮影されないであろうエルマーでの夜景です。F値に無理をしてないせいもありますが、
周辺部までバッチリバリバリです。製造年はシリアルナンバーによれば1951年です。
60年以上前のレンズでこの開放描写とは恐ろしいですね(^^;)。

こういうレンズに出会いますと、最近のレンズはもっともっと内面反射の処理をきちんとして欲しい~と
つくづく実感します。
 

 ライカⅢG  エルマー5cmF3.5 1/125 開放 ベルビア50

 こちらも開放での猫ですが、昔レンズぽい描写になりました。結構な近接撮影ですがちょっと崩れぎみかな?
エルマーも3mぐらいが一番得意な3mレンズなのでしょうか(^^)?。


 ライカⅢG  エルマー5cm 1/125 F8 ベルビア50

 いつもの明石海峡で絞った状態でも撮影してみました。ここまで絞るとスパッとした描写に
なりますね。やはり絞った状態ではズマリットのほうが線が細いかな?

今回撮影してみて「エルマーさえあれば他のレンズなどいらない」とは全然思わなかったどころか
バージョンの違う赤エルマーやニッケルエルマーなども欲しくなってきてしまいました(^^)~。
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トリプレットエルマー90mmF4

2015-01-05 00:02:07 | ライカ交換レンズでワンダフル
 
 ライカM5 エルマー90mmF4 


 「新発売」よりも「ジャンク品」のほうが購入意欲を掻き立てられるようになって
久しいのですが・・・売っているがわも私のような「ジャンキィ野郎」相手にわざと
「ジャンク扱い」で売り出し、ジャンクなのにそこそこの値段で買ってもらおうと
考えているお店もあるような。となりますと私のようなジャンキィ野郎はまさに
ネギカモですね(^^;)。

そこで今回はあの有名な3枚玉のライカ・トリプレットエルマー90mmF4です。
「カビが生えているのでジャンク品」というただし書きにほだされてついついゲトして
しまいました(^^)ゞ。

当時のライカ90mmレンズはF2のズミクロンF2やF2.8のエルマリートも
あり、一番の廉価版でいわば普及レンズです。ところが「ライカレンズで唯一の3枚玉」
ということでけっこうな人気ものです。そのレンズが「ジャンク」なのですから
見過ごすわけにはいかないではありませんか。


 ライカM5 エルマー90mmF4 1/125 開放 ベルビア50

 巷では「カミソリエルマー」とまでいわれているほどのシャープさだそうですが・・・
合焦部以外は三枚玉らしいぐりぐりのボケですね。あんまりカミソリ感はないのですが。
最短撮影距離での撮影です。花の質感もピントもなかなかですけれども(^^)。


 ライカM5 エルマー90mmF4 1/125 F5.6 ベルビア50

 続きましてはいつもの逆光つよし度テストです。さすがは3枚玉らしくゴーストも出ず
夕日はばっちりです。一方真ん中のフネ以外の周辺はなんとなくグリグリのような・・。
無限大番長かとおもっていましたがかなりの頑固三枚目ですね。


 ライカM5 エルマー90mmF4 1/125 開放 ベルビア50

ひつこく解放で遠近感がどんなものかねらってみましたら・・・なんと少し前に流行っていた
ジオラマ写真みたいになってしまいました(^^)ゞ。
なかなかカミソリのような切れ味にめぐりあえませんね。これは使いかたが悪いのかなあ・・・。
更なる精進が必要な玉であるようです。
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スーパーアンギュロン21mmF4

2014-09-20 00:12:28 | ライカ交換レンズでワンダフル

 スーパーアンギュロン21mmF4


 ライカの広角レンズでも有名なスーパーアンギュロンです。設計はライカではなくシュナイダー社だそうで
同じドイツの会社でもずいぶん雰囲気が違います、昔の代理店のシュミット商会のかたが
「これはうちのレンズじゃないから」と言われたこともあったとか。

対称型のレンズなので後玉がぼこんと飛び出ていて、ライカ純正のM5やCLでさえ装着できなかったりします。
残念ながらアダプターで付けて遊べるデジカメも限られるみたいですね。

レンズの名前の「スーパー」といえば「スーパータクマー」や「スーパーロッコール」などというのもあるのですが
この「スーパーアンギュロン」はまるで正義の味方の必殺技のようであります。
実はそんなに深い意味があるはけではなく、「スーパー」とは「超広角」の超というだけらしいのですが
ライカの広角レンズということで、「ライカのスーパーなレンズ」という雰囲気になっていますね。

写りは新型のMマウントのほうが良いらしいのですが、ⅢGで使ってみたくてLマウントをずっとさがしていました。
今回購入できたレンズはクモリもなくきれいで、純正ファインダーもついていて、なかなかぐうでした。

実際美しいメッキのピカピカした鏡胴はクラッシクな外観を際立たせていて
ただでさえ精密感のあるライカレンズの中でも一頭ぬきんでたカッコよさです。
これだけカッコ良いと飾っておくだけでもモトがとれるのですが、さらに写真まで撮れてしまうという・・。

レンズを装着しますと笑っちゃうほどぴったりです。ファインダーの見え味もすばらしく
思わずニヤニヤしてしまいます。はたからみるとアブナイカメラ親父そのものですね(^^)ゞ。


 ライカⅢG スーパーアンギュロン21mmF4 F5.6 1/125 ベルビア50

 大喜びで撮影に励んだものの・・重々気を付けていたのですが、外付けファインダーのパララックスが強烈で
「ざっくりちょん切れた写真」のオンパレードになってしまいました(TT)。

また、私はなぜか右下がりになるクセがあるのですが21mmですと広角レンズでますます強調されて
傾いた写真だらけです。スーパーアンギュロンのスーパーは「スーパーに難しい」の
スーパーではないのかと思えるほどです(^^;)。


 ライカⅢG スーパーアンギュロン21mmF4 開放 1/60 ベルビア50

 色調はシュナイダー玉らしい見事な青っぽレンズですね。
対称型らしい周辺光量落ちもずいぶん激しいです。開放だと周辺はF5.6くらいしかないと思っていたほうが
良いかもです。

ただ単に飾っておいても良いのですが、ここはがんばって使いこなせるようにスーパーに精進せねば
なりませんね(^^)ゞ。







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ズマリット5cmF1.5

2014-09-07 00:08:47 | ライカ交換レンズでワンダフル

  ズマリット5cmF1.5


 久しぶりのライカ玉ズマリット5cmF1.5です。くせのあるレンズとしても有名で、どなたが言ったのか
「やくざなズマリット」なんて評価も(^^;)。ズマッリトという名前も日本人には耳慣れない発音ですよね。
私などはチョーリキショーライ♪のイナズマンを思いだしてしまいます。

しかしツァイスとコシナは最初から狙っていたのでわ?と思えるくらいツァイスイコンボディに似合いますね。
メッキの色といいロゴの細さといい・・純正のZMシリーズよりもしっくりくるというとコシナに失礼でしょうか?


 ツァイスイコン ズマリット5cmF1.5 開放 AE ベルビア50

 ズマリットといえば「開放時のフレアがかった描写」が超有名です。開放でばりばり撮影しようと思ったのですが
ベルビア50を入れても、1/2000秒ではオーバーになってしまい明るいところではなかなか難しいです。
仕方ないのでヤブ蚊に刺されまくるのを覚悟のうえで夕方の公園で猫などを狙いました。
案の定10分くらいの間に12か所も刺されてしまいました(TT)。

苦労した甲斐もあり、うわさに聞こえたすごいやつ!ともいうべきふわんふわんなボケでございます(^^)。
猫のヒゲの細さなど実に素晴らしいのですね。周辺のほえほえ度も唯一無二ではないでしょうか。
いまどきのレンズなら絶対発売されないであろう描写性能です。

冷静に考えればいまどき・・なわけはないですね。
シリアルナンバーによりますと、1956年・・すなわち昭和31年の製造です。
60年近く昔のレンズなのですね(^^;)。


 ツァイスイコン ズマリット5cmF1.5 F5.6 1/125 ベルビア50

 続きましてライカ玉の得意とするコントラストの検証です。フードなしでモロ逆光で撮影したので
フレアが大暴れかと思ったのですが・・・。けっこう見れてしまう写真になりました。
そのうえコントラストの明部から暗部までまったく省略されたところなく描写されているのには
さすがとしか言いようがありませんね。


 ツァイスイコン ズマリット5cmF1.5 F8 AE ベルビア50

そして今回もっとも驚いたのはこのF8での写りです。雲の重なり具合の立体感と移情閣の立具合。
そして明石海峡大橋の描写の線の繊細さ。開放時のほえほえに目をうばわれて気づきませんでしたが
ズマッリットさんは、F8まで絞りこめば非常に立体的な繊細描写をしてくれることが判明しました(^0^)/!

この描写をみますと、ますます風景写真を撮影に行きたくなってしまうではありませんか。
とりあえずこれからは、晴れた日にはズマリットを持ってF8散歩に行かなくちゃです。
となりますと、あの高価な専用フードXOONSを早く手に入れねば・・・(^^;)。

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エルマー50mm F2.8

2013-12-01 00:12:59 | ライカ交換レンズでワンダフル

エルマー50mm F2.8


 いまさらながらですが、ライカ様がえらいのは大正時代からの歴史の記録者としての実績というところでしょう。
そして標準レンズエルマー様の高性能がその位置を不動のものにしたのだと思います。

戦前から桑原甲子雄さんが2.26事件戒厳令下の皇居前を撮影されていたり
木村伊兵衛さんも海軍ポスター用の陸奥を撮ったり・・・。
歴史上有名な写真もエルマーで撮影されたものが無数にあるであろうことは、よりエルマーを使う楽しさを倍増してくれます。

今回はそのエルマーの中でも新しい?タイプのF2.8のバージョンです。
エルマーの特徴であるレンズのすぐ後ろにある絞りが目をひきますが、なんと16枚もの羽が!
見かけはまったくゲゲゲの鬼太郎の目玉親父ですねえ(^^)。

5枚や6枚の絞り羽でも充分仕事はできるのになんともすごいこだわりです。
ほとんどパラノイアな真円へのこだわりですが、エルマーというレンズのキャラクターからして
少し絞った時のボケ味云々・・ではない気がしますけどね(^^;)。


 ライカM3 エルマー50mm F2.8 開放 1/30 ベルビア50 

 まずは「エルマーの開放描写」をみたくてがんばって撮影してみました。なかなか油絵みたいな不思議な写真になりました。
ピントは真ん中の枝で合わせてます。実際見た目はもっと暗く、本来よりオーバー目の露出のはずなんですけど・・・
普通の露出になっちゃいました。これがうわさのエルマーマジックでなのでしょうか(^^)。



 ライカM3 エルマー50mm F2.8 F11 1/60 ベルビア50 

 開放でもへもふした描写はクラシックライカレンズの定番で、いくらでも紹介されていますので
絞り込んでパンフォーカス狙いの撮影もしてみました。もともとテッサータイプですから被写界深度は深いのです。
手前の岩から海峡を通過する自動車運搬船までを写しこんでやろうという欲張り構図です(^^;)。



 私はあまり部分拡大してほにゃらら・・と言うのは好きではないのですが、今回はエルマー様を讃えたくて
記事にしてみます。真ん中の自動車運搬船をスキャン取り込みの原寸表示してみました。
なんとフネの横に書かれた「WALLENIUS WILHELMSEN」の字が読めちゃいますね!。
明石海峡大橋の上のワイヤーや照明も解像してるであります(^^)。

これがピントは無限大ではなく手前の岩に合わせての結果ですから、エルマー様の被写界深度の深さと解像感が
いかに素晴らしいかがわかろうというものです。エルマーの作例は、開放でのもへもふした街撮りなんかが多いのですが
風景写真や山岳写真にも素敵な描写をしてくれそうですね。

かつてのライカのコンセプトであった「小さなネガから大きなプリント」を実現するための
初期のエルマーには引き伸ばしレンズとしての用途も加味されていたことも考えると絞り羽の多さや
まったく省略感のない描写にも納得です。道具としての素晴らしい完成度を持つエルマー様にはぜひこれからも
活躍し続けていただかねばなりませんね(^^)。
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エルマー90mmF4

2013-07-05 23:05:21 | ライカ交換レンズでワンダフル

 エルマー90mmF4


 ライカといえばエルマー。エルマーといえばライカですね。
50mmがあまりにも有名ですが、今回は90mmです。レンジファインダーで50mm以上のレンズピントを
合わせるのはけっこう難しく、このくらいの長さで明るさもF4くらいが私にはおとしどころです(^^)。

非常に細身でヤクルトの容器くらいの感じです。おどろいたのはレンズの鏡胴の握りごこちの良さです。
レンズ交換した後も握りごこちが良いのでずっと握って歩いていたりします。女子カメ子さんにもおすすめです(*^^*)。

この頃のライカレンズは無限遠ロックがあるものが多く、かえって使いにくかったりするのですが
このエルマーも無限遠でわずかにクリック感があります。無限遠で動きが固いと、ピントリングを
逆にまわしているんじゃないかと焦ってしまうこともたびたびです。

普段は90mmのフレームがあるライカⅢg専用になっているのですが、今回は新鋭のベッサR3Aと合わせてみました。
ボディもレンズもみかけ以上に軽量なので予想以上にホールディングも良いです。
ベッサR3Aはファインダー倍率が大きいぶん90のマスクも大きくてなかなか快適に中望遠撮影を楽しむことができます。
なによりAEは便利ですね~。F4くらいの開放値ですと精度はともかくファインダースクリーンのボケ味でピントを
あわせねばならない一眼レフよりも、レンジファインダーの二重像で合わせるほうが楽チンで早いですね(^^)。


 ベッサR3A エルマー90mmF4 F8 AE

 エルマーの名に恥じず、立体感のある優しい感じの描写をしてくれました。
砂浜が四角いのは新しく砂を補充したところで不思議なコントラストをつくってくれています。
90mmという画角である意味望遠というよりもちょい長めの標準レンズという感じで
海などに行くとかえってちょうどよくなりますね。

ライカレンズでは非常に安価なのですが、心配なのは安価ゆえにメンテナンスしてしまうと市場価格として
なりたたなくなるために、あんまり中古屋さんでもまじめに置かれないことですね。
こんなに小さくて楽しいレンズが「もうからない」という理由で燃えないゴミに出されたりしたら泣くになけません(^^;)。

小さくて軽くてしかも握り心地も素晴らしいので、NEXやマイクロフォーサーズユーザーの方にも
非常におすすめのレンズですよ(^^)。




 
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アポズミクロンR 180mmF2

2013-02-20 23:12:31 | ライカ交換レンズでワンダフル

 アポズミクロンR 180mmF2

 
 
 「F2の大口径を180mmでご提供!」というライカのいちびり・・いやいや心意気と技術力の賜物の(^^;)
アポズミクロン180mmF2です。デジタル時代になってこの手のスーパーハイスペック望遠レンズの価格下落はすさまじく
前玉にポチ傷と微細なホコリ入りなだけで嬉しいような悲しいような超特価でした。

デジタルの画像はフィルムに比べるとブレには非常にシビアでせっかくの高画素も少しのブレでもべちゃっと解像感が
損なわれてしまいますから、ブレが目立つ望遠レンズは人気がないのでしょうか?

デジカメの高画素競争もすっかり落ち着いて今は高感度競争です。「ノイズがいかに少ないか?」とか「ISO25600」とか。
スポーツカメラマンやプレスカメラマンは喜んでいらっしゃるのでしょうが、私は低感度でも連射ができなくても良いから
白とびしないセンサーを作ってくれたほうがよっぽど嬉しいです(TT)。

先日も咲き始めた蝋梅の写真を秒5コマで連写しているおじさんをみかけました。同一カットで20コマぐらい撮影されていました。
おそらくブラケット撮影なのでしょう。梅の花が走って逃げるわけではないのですから(^^)もう少し梅をゆっくり
愛でながら撮影をたのしまれては?と思うのでした。なによりせっかく撮影したカットもほとんど消去されてしまうのでしょうから
なんとももったいない気がするのでした。


 ライカR-E アポズミクロン180mmF2 F2.8 1/125 ベルビア50

 がんばって手持ちで整列しているカモメさんをねらってみました。ふわふわした羽毛があったかそうです。

連写おじさんに対抗してこちらは一発露出の手巻きマニュアルフォーカスで撮影です。
F2という素晴らしい明るさのおかげでシャッタースピード的なブレは出ない気がするのですが
2.5キロもある重量のおかげで支える左手がワナワナふるえて、撮影=筋トレ状態です。

一生懸命構えてみても1分しかもちません。素直に三脚を持ってくればよかったのですがついつい大口径がうれしく手持ちで
撮影できると思ったのがあさはかでした。(もちろん三脚座装備のレンズですよ)

せっかくの大口径だからと嬉しがって絞りを開けると被写界深度が浅々でせっかくカモメのみなさんが並んでくれているのに
一羽にしかピントがこないのでした(^^;)。
超特価だったのは使いこなしが難しすぎて人気がないからだったんですね。

まあ、最近は「一眼レフらしい背景のぼけた写真」がナウいことになっていますから良しとしますか(^^)ゞ。







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ズミクロンR 50mmF2

2013-02-14 01:12:09 | ライカ交換レンズでワンダフル

 ズミクロンR 50mmF2


 ロングセラーモデルというものは初期:中期:後期型などとレパートリーがあり、各々ポイントが
あってマニアの収集欲をくすぐるものですね。理想に燃えて設計されコストもかけられた初期型。品質も安定して
豊富に選べる中期型。最高の完成度をもつ後期型など。もっとも真逆の評価をされることもあり
品質:精度もバラツキが多くあたりはずれの多い初期型。特徴もなく不人気の中期型。コストダウンもされて
質感の落ちた後期型など。それらを選んで探すのも中古カメラの醍醐味です。

ライカRレンズの初期型ズミクロンR50mmF2です。1965年から1976年までの長きにわたりR3が出るまで発売されていた
名標準レンズです。R3以降のRカム式に対応できるように3カムに改造されたバージョンで見つけるまで苦労しました(^^;)。

先をきゅっと絞ったデザインは一眼レフにありがちな威圧的な雰囲気をやわらげてくれて好感がもてます。
最近のぶわっと太った標準ズームとは真逆のデザインアイデンテティですね。R-Eのまるっこい
ペンタ部との相性も抜群です。本来のライカフレックスの角ばったペンタ部よりかわいくて似合ってるかと。
鏡筒は真鍮製だそうで小さいのですがずしりと重たいのですがそのぶんますますライカらしいしっとりとした
ピントリングの感触をたのしめます。

先端にはシリーズフィルターⅥをセットするリングが標準でついていたらしいのですが、中古レンズでは紛失されているのが
多くこのレンズもついてませんでした。またまたリングとフィルターを別途探すのに苦労しました。
結局リングは純正ですがフィルターは安くでていた国産のもので妥協しました。シリーズフィルターの特色として
装着してしまうとフィルターのブランドが見えなくなるのでなんら問題ありません(^^)。


 ライカR-E ズミクロン50mmF2 開放 1/60 ベルビア50

 ズミクロンなのでやっぱり開放の描写をご紹介です。神社の厄除けお祭りのトントと狛犬さんです。
質感描写の作例には狛犬さんが最適ですね(^^)。絞り開放ながら余裕しゃくしゃくのキレと解像感は
さすがのズミクロン様です。うしろのボケも優しくて国産レンズとは一線を画します。

最近の若いデジカメ女子の間では「背景のボケた写真」が流行のようですがですがこのズミクロンはがんばって
「開放でもキリリとシャープ」な感じです。おじさんは線の細いこんな描写も大好きです。
また開放なのにこのコントラストの出し方はすごいですね。前述のニッコール50mmF2がじつにらしい
へちゃつぶれ玉だったことを考えると、同じスペックでもこうも描写が違うというのは設計思想以前の問題ですね。

高性能で各社粒ぞろいの50mmレンズの中でも、これだけ差がわかるとほんとに嬉しくなります。さすがはズミクロン様!
デジタル時代の今ライカRシリーズはMシリーズよりずっとずっと安く買えますのでねらい目ですよ~(^^)。




 

 
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