温かな秋が昨日は小雪の訪れで終わりを告げ、冬将軍が到来。
昨夜から東北地方にも初雪の便りが・・・、
そして奈良も今朝の最低気温は4.9℃と二度目の5℃以下ですが、
吹く風は一段と突き刺さるような寒さで冬到来ですね。
「小雪や古りしだれたる糸桜」飯田蛇笏
糸桜ではないが、三春の瀧桜も葉を落として
寒そうな大和文華館を雨上がりの日に訪問
季節感が希薄になった現代、手紙では時候の挨拶から始まります。
この季節を愛おしむ感性は、日本人からは失われていない証しで、
開催中の『四季探訪 研ぎ澄まされる四季絵の伝統』展では、
平安時代、絵画において自然の風景に行事や祭礼などを織り込む
「四季絵」が登場し、屏風や襖などに和歌と共に描かれていたが、
現在はほぼ失われている。和歌だけは記録として残されており、
江戸時代に至り、再びこの時代ならではの感性で屏風、軸や扇面
等に描かれ、当館所蔵作品で四季を愉しむ展示内容に。
金銀をふんだんに使った紙(料紙)を用いたのは、今までで
平安後期の金箔・銀箔を散らす料紙と、江戸時代前期の1606年
~1615年の間、金泥銀泥で描いた二回だけだそうです。
国宝、重要文化財各1作品を含む25作品が五部構成で展示され、
展示室内に入ると照明は一段と暗く、いつも通り左中右と三作品、
20.観世流謡本 藍染川:観世身愛 奥書 紙本金銀泥墨書 桃山時代
『山は暮れて野は黄昏の薄かな』与謝蕪村
19.新古今和歌色紙: 本阿弥光悦筆1606年 新古今 難波の歌
紙本金銀泥墨書 桃山時代
『忘れじな 難波の秋の 夜半の空 こと浦に澄む 月は見るとも』
宣秋門院丹後
俵屋宗達が金泥銀泥で桔梗と下草を描き、光悦が和歌を書写
桃山文化の美意識が洗われている。
新古今和歌色紙
22.武蔵野隅田川図乱箱:尾形乾山1743年 木製墨画着色 重文
81歳の乾山亡くなる直前、落款の上にも薄が描かれ葉陰から・
Ⅰ.【春の花を愛でる】
1.「寝覚物語絵巻」 紙本着色 平安後期12世紀 国宝
ほぼすべての展示されており、不倫で生まれた子が不倫の恋を
よく判らない物語で、作者は源氏物語に憧れて書かれたと。
第一段(春):右端近くに櫻と柳がセットで描かれ、室内は簾等
で暗いなか、一度亡くなったが生き帰った女性を見つめる男
第二段(夏):松に絡みつく藤の木に花が咲いており、
第三段(秋);梅の実が落ちる
第四段(冬):絵が切れている
2.花卉図扇面:紙本着色 江戸前期、;狩野派の工房作で
4.桜図:俵屋宗達筆 紙本墨画 江戸前期;夜の桜、影の桜と
6.春柳図:尾形乾山 1739年 紙本墨画
『つゆけさも ・・・ 春のおもかげ 』三条実隆???忘れました
乾山77歳、柳の老木が芽吹く姿、まだまだつやっぽいですね。
Ⅱ.【ふたつの季節を味わう】
8.伊勢物語図屏風 八橋・布引図 江戸中期 紙本金地着色
9.春秋鷹狩茸狩図屏風:岡田為恭筆 紙本着色 江戸後期
左右を水で繋いでおり、青の色が良い岩絵の具なのでしょう
空が絵になる西洋画を研究し、遠近法的な構図になっている。
右隻は鷹狩:
鷹狩一部
左隻は茸狩:顔の表情がなんとも近代的
茸狩一部
Ⅲ.【夏の光のなかで】
10.草花図屏風:伊年印 江戸前期 紙本金地着色
金箔をはりその上にトウモロコシが描かれている
11.瓶花図:酒井抱一筆 1815年江戸後期 絹本着色
13.神奈川風景図:谷文晁 1802年江戸後期 絹本着色
対岸を細かな描写、家の輪郭は太く、船は霞んで揺れている
14.海浜漁夫図:司馬江漢筆 1799年 絹本墨画彩色
庶民的な絵が
Ⅳ.【四季をそろえて】
16.稲富流鉄砲伝書 19帖 1612年 桃山時代
殆ど開かれていないため銀色がきれいに残っている。
今後公開されれば色が黒くなるのが欠点ですね。
17.四季花鳥図押絵貼屏風:渡辺始興筆 江戸中期 紙本着色
表一部 裏一部
18.四季山水図屏風:丸山応挙 1787年 紙本墨画淡彩
冬は雪稜の鋭さ、秋は月の光 夏は梅雨、春は海辺の風景
Ⅴ.【秋から冬へ】
19.20.22.は始めを参照してください
21.僧正遍昭落馬図:英一蝶 江戸中期 紙本着色
女郎花に気を取られて落馬する高僧のあられもない姿が
『秋きぬと 合点させたる 嚔(くさめ)かな』与謝蕪村
もと歌は、古今和歌集 秋歌上169 藤原敏行
『秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる』
屏風絵等の楽しさを教えて頂いたのは学芸部長・泉万理さんで、
12月2日、午後2時より日曜日術講座の講演をされ、
12月9日は、あの冷泉家25代当主の冷泉為人先生の講演も予定に。
昨夜から東北地方にも初雪の便りが・・・、
そして奈良も今朝の最低気温は4.9℃と二度目の5℃以下ですが、
吹く風は一段と突き刺さるような寒さで冬到来ですね。
「小雪や古りしだれたる糸桜」飯田蛇笏
糸桜ではないが、三春の瀧桜も葉を落として
寒そうな大和文華館を雨上がりの日に訪問
季節感が希薄になった現代、手紙では時候の挨拶から始まります。
この季節を愛おしむ感性は、日本人からは失われていない証しで、
開催中の『四季探訪 研ぎ澄まされる四季絵の伝統』展では、
平安時代、絵画において自然の風景に行事や祭礼などを織り込む
「四季絵」が登場し、屏風や襖などに和歌と共に描かれていたが、
現在はほぼ失われている。和歌だけは記録として残されており、
江戸時代に至り、再びこの時代ならではの感性で屏風、軸や扇面
等に描かれ、当館所蔵作品で四季を愉しむ展示内容に。
金銀をふんだんに使った紙(料紙)を用いたのは、今までで
平安後期の金箔・銀箔を散らす料紙と、江戸時代前期の1606年
~1615年の間、金泥銀泥で描いた二回だけだそうです。
国宝、重要文化財各1作品を含む25作品が五部構成で展示され、
展示室内に入ると照明は一段と暗く、いつも通り左中右と三作品、
20.観世流謡本 藍染川:観世身愛 奥書 紙本金銀泥墨書 桃山時代
『山は暮れて野は黄昏の薄かな』与謝蕪村
19.新古今和歌色紙: 本阿弥光悦筆1606年 新古今 難波の歌
紙本金銀泥墨書 桃山時代
『忘れじな 難波の秋の 夜半の空 こと浦に澄む 月は見るとも』
宣秋門院丹後
俵屋宗達が金泥銀泥で桔梗と下草を描き、光悦が和歌を書写
桃山文化の美意識が洗われている。
新古今和歌色紙
22.武蔵野隅田川図乱箱:尾形乾山1743年 木製墨画着色 重文
81歳の乾山亡くなる直前、落款の上にも薄が描かれ葉陰から・
Ⅰ.【春の花を愛でる】
1.「寝覚物語絵巻」 紙本着色 平安後期12世紀 国宝
ほぼすべての展示されており、不倫で生まれた子が不倫の恋を
よく判らない物語で、作者は源氏物語に憧れて書かれたと。
第一段(春):右端近くに櫻と柳がセットで描かれ、室内は簾等
で暗いなか、一度亡くなったが生き帰った女性を見つめる男
第二段(夏):松に絡みつく藤の木に花が咲いており、
第三段(秋);梅の実が落ちる
第四段(冬):絵が切れている
2.花卉図扇面:紙本着色 江戸前期、;狩野派の工房作で
4.桜図:俵屋宗達筆 紙本墨画 江戸前期;夜の桜、影の桜と
6.春柳図:尾形乾山 1739年 紙本墨画
『つゆけさも ・・・ 春のおもかげ 』三条実隆???忘れました
乾山77歳、柳の老木が芽吹く姿、まだまだつやっぽいですね。
Ⅱ.【ふたつの季節を味わう】
8.伊勢物語図屏風 八橋・布引図 江戸中期 紙本金地着色
9.春秋鷹狩茸狩図屏風:岡田為恭筆 紙本着色 江戸後期
左右を水で繋いでおり、青の色が良い岩絵の具なのでしょう
空が絵になる西洋画を研究し、遠近法的な構図になっている。
右隻は鷹狩:
鷹狩一部
左隻は茸狩:顔の表情がなんとも近代的
茸狩一部
Ⅲ.【夏の光のなかで】
10.草花図屏風:伊年印 江戸前期 紙本金地着色
金箔をはりその上にトウモロコシが描かれている
11.瓶花図:酒井抱一筆 1815年江戸後期 絹本着色
13.神奈川風景図:谷文晁 1802年江戸後期 絹本着色
対岸を細かな描写、家の輪郭は太く、船は霞んで揺れている
14.海浜漁夫図:司馬江漢筆 1799年 絹本墨画彩色
庶民的な絵が
Ⅳ.【四季をそろえて】
16.稲富流鉄砲伝書 19帖 1612年 桃山時代
殆ど開かれていないため銀色がきれいに残っている。
今後公開されれば色が黒くなるのが欠点ですね。
17.四季花鳥図押絵貼屏風:渡辺始興筆 江戸中期 紙本着色
表一部 裏一部
18.四季山水図屏風:丸山応挙 1787年 紙本墨画淡彩
冬は雪稜の鋭さ、秋は月の光 夏は梅雨、春は海辺の風景
Ⅴ.【秋から冬へ】
19.20.22.は始めを参照してください
21.僧正遍昭落馬図:英一蝶 江戸中期 紙本着色
女郎花に気を取られて落馬する高僧のあられもない姿が
『秋きぬと 合点させたる 嚔(くさめ)かな』与謝蕪村
もと歌は、古今和歌集 秋歌上169 藤原敏行
『秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる』
屏風絵等の楽しさを教えて頂いたのは学芸部長・泉万理さんで、
12月2日、午後2時より日曜日術講座の講演をされ、
12月9日は、あの冷泉家25代当主の冷泉為人先生の講演も予定に。
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