ドストエフスキーのユーモアあふれる初期作品です。かなりあやしいタイトルですね(笑)
この小説は、自分の妻が浮気をしていることに感づいた夫が、不倫現場を押さえようとやっきになる話。何かと邪魔が入ったり、感情的になって冷静さを欠いた夫が意味不明な行動や言動をしてしまうところに面白さがあります。
ドストエフスキーといえば、『罪と罰』、『カラマーゾフの兄弟』などの壮大な小説を残しましたが、こうしたユーモアが顕著に出ている小説もあります。
浮気と嫉妬。小説として、第三者的な立場で見るととても面白い。だから、喜劇の要素になる。けれども、現実世界での浮気と嫉妬は…笑えないですね…。計り知れないダメージがある。だからこそ、本小説の主人公が必死になる姿に、我々は滑稽さとともに同情の気持ちを多少なりとも感じるのかもしれない。
浮気と嫉妬、特に浮気は小説の世界だけであって欲しいものです。
●『鰐』ドストエフスキーユーモア小説集(沼野充義編 2007年 講談社文芸文庫)
この小説は、自分の妻が浮気をしていることに感づいた夫が、不倫現場を押さえようとやっきになる話。何かと邪魔が入ったり、感情的になって冷静さを欠いた夫が意味不明な行動や言動をしてしまうところに面白さがあります。
ドストエフスキーといえば、『罪と罰』、『カラマーゾフの兄弟』などの壮大な小説を残しましたが、こうしたユーモアが顕著に出ている小説もあります。
浮気と嫉妬。小説として、第三者的な立場で見るととても面白い。だから、喜劇の要素になる。けれども、現実世界での浮気と嫉妬は…笑えないですね…。計り知れないダメージがある。だからこそ、本小説の主人公が必死になる姿に、我々は滑稽さとともに同情の気持ちを多少なりとも感じるのかもしれない。
浮気と嫉妬、特に浮気は小説の世界だけであって欲しいものです。
●『鰐』ドストエフスキーユーモア小説集(沼野充義編 2007年 講談社文芸文庫)