梅雨らしい、じとじととした雨降りの一日でした。この暑さは堪らないですね(泣)
ジョージ・オーウェルの『パリ・ロンドン放浪記』を読みました。自らの体験を元に書かれた窮乏生活。自分の持ち物は質に入れて、なんとか一日一日を食いつないでゆく。まったくの無一文にはならず、ゼロになりかけると、奇跡が起きて、少しばかりの収入が入ります。主人公の周りには、お金がなくともエネルギッシュに生きる人々の姿があります。窮乏、貧困といったテーマで、しかも自分が体験したとなると切実なものであるはず。内容は重いものになる…と思いきや、まったくそうした雰囲気は見られません。主人公も親友のボリスもとても考え方は前向きです。作中には幾度もドタバタ劇もあって、ときどきニヤッと笑ってしまいたくなるところもしばしば。
読み終えたあとは、今の日本社会が抱える問題と、どこかかする部分があるのではないかなと考えました。どの小説も読んだあとに、自分の周りの事柄に置き換えると、今まで見えて来なかった色々なことが見えてくるような気がします。過去も現在としっかりつながっているということでしょうか。私の手元にいつまでも置いておきたい一冊です。
●『パリ・ロンドン放浪記』ジョージ・オーウェル作 小野寺健 訳 岩波文庫 1989年
ジョージ・オーウェルの『パリ・ロンドン放浪記』を読みました。自らの体験を元に書かれた窮乏生活。自分の持ち物は質に入れて、なんとか一日一日を食いつないでゆく。まったくの無一文にはならず、ゼロになりかけると、奇跡が起きて、少しばかりの収入が入ります。主人公の周りには、お金がなくともエネルギッシュに生きる人々の姿があります。窮乏、貧困といったテーマで、しかも自分が体験したとなると切実なものであるはず。内容は重いものになる…と思いきや、まったくそうした雰囲気は見られません。主人公も親友のボリスもとても考え方は前向きです。作中には幾度もドタバタ劇もあって、ときどきニヤッと笑ってしまいたくなるところもしばしば。
読み終えたあとは、今の日本社会が抱える問題と、どこかかする部分があるのではないかなと考えました。どの小説も読んだあとに、自分の周りの事柄に置き換えると、今まで見えて来なかった色々なことが見えてくるような気がします。過去も現在としっかりつながっているということでしょうか。私の手元にいつまでも置いておきたい一冊です。
●『パリ・ロンドン放浪記』ジョージ・オーウェル作 小野寺健 訳 岩波文庫 1989年