学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

『城の日本史』を読む

2018-03-16 22:12:09 | 読書感想
私は中学生の頃から城巡りが好きで、休日には友人と一緒によく城歩きに出掛けたものでした。大人になってからも、10年ほど前に始まった日本100名城のスタンプを集めに、全国津々浦々、城を見に出掛けています。

昨今、書店には沢山の城に関する本が並んでいるけれど、『城の日本史』は「城の研究のマンネリ化」が進んでいるなか、日本の城を歴史的、世界的に見てどう位置づけられるかを記述したものです。著者の内藤昌氏は、全国各地の城跡や遺構の実測を行った経験を踏まえて執筆し、特に安土城が唐様とヨーロッパ様式を組み合わせた「汎世界性」を持っていること、戦国時代の城には天道思想が深く関わっているなど精神性にもふれています。まさに目からうろこが落ちるような興味深い内容です。

4月からは続日本100名城が始まります。この本で得た知識を元に、また城巡りの旅に出掛けたいものです。