現在、栃木県立美術館で開催している「題名のない展覧会」展を見て来ました。
同館は今年で開館50周年を迎えるそうで、収蔵作品をメインに、これまでの調査研究の成果や過去の展覧会を振り返るという企画でした。いわゆる全国的に著名な作家、というよりは、地元栃木県で活躍した作家たちの作品が並びます。なかでも、爽やかな風が吹き抜けるような刑部人の《写生》、木版に「はつなつのかぜとなりたや」の詩が流れる川上澄生の《初夏の風》、人を昆虫に見立てたユーモアのある古川龍生の《昆虫戯画巻》のシリーズ、写実的な雲海が見事な小泉斐の《富嶽全図巻》など、見ごたえのある作品を観ることができました。ちょっと変わったところでは斎藤清の《ランプ》。黒い背景の中央に巨大なランプ(というより洋燈)を置いた図で、いわゆる斎藤清らしくなく、その絵の背景に何があったのか、ちょっと気になるところ。
また、作品ばかりではなく、過去の展覧会を企画した学芸員の声をパネルにして展示していたり、コレクション総選挙と題してお気に入りの作品に投票を呼び掛けたりと、来館者が楽しめるような工夫も凝らされており、とても勉強になりました。
展覧会の内容が充実していたのはもちろんですが、私個人としてもおよそ2年ぶりに他の美術館へゆっくり出かけることができ、とても楽しい時間を過ごすことができました。新型コロナウイルス感染症はまだ終息しそうにありませんが、少しずつこうした日常を取り戻していきたいところですね。
同館は今年で開館50周年を迎えるそうで、収蔵作品をメインに、これまでの調査研究の成果や過去の展覧会を振り返るという企画でした。いわゆる全国的に著名な作家、というよりは、地元栃木県で活躍した作家たちの作品が並びます。なかでも、爽やかな風が吹き抜けるような刑部人の《写生》、木版に「はつなつのかぜとなりたや」の詩が流れる川上澄生の《初夏の風》、人を昆虫に見立てたユーモアのある古川龍生の《昆虫戯画巻》のシリーズ、写実的な雲海が見事な小泉斐の《富嶽全図巻》など、見ごたえのある作品を観ることができました。ちょっと変わったところでは斎藤清の《ランプ》。黒い背景の中央に巨大なランプ(というより洋燈)を置いた図で、いわゆる斎藤清らしくなく、その絵の背景に何があったのか、ちょっと気になるところ。
また、作品ばかりではなく、過去の展覧会を企画した学芸員の声をパネルにして展示していたり、コレクション総選挙と題してお気に入りの作品に投票を呼び掛けたりと、来館者が楽しめるような工夫も凝らされており、とても勉強になりました。
展覧会の内容が充実していたのはもちろんですが、私個人としてもおよそ2年ぶりに他の美術館へゆっくり出かけることができ、とても楽しい時間を過ごすことができました。新型コロナウイルス感染症はまだ終息しそうにありませんが、少しずつこうした日常を取り戻していきたいところですね。