学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

学芸員になったきっかけ

2006-11-21 21:03:10 | Weblog
この仕事をしていると、どんなきっかけで学芸員になったのかを
聞かれることがあります。
改めてきっかけと言われても・・・ととまどってしまうのですが、
私の個人的な青春?を思い出しながら、御紹介しましょう。

私は小学5年生の時分、友達の影響で歴史が好きになり、
殊に戦国時代に興味・関心を持ちました。
ちょうどその時期、校外学習で仙台市博物館に行く機会がありまして、
伊達政宗の甲冑に、ただ単純にかっこいい!と感激したのです。
当時は学芸員という職があるのを知らなくて、考古学者になりたいと
考えていました。今思うと、ちょっと見当外れですよね(笑)

高校3年生になり、いよいよ進路を決めざるを得ません。
適当に就職の本をめくっているうちに、学芸員の職を発見!
これだ!と思って、史学科のある大学を受けましたが、
落ちました(泣)それなら、ある程度妥協するしかないか・・・と
美術を学べる大学に進学したのです。
結果的に、それが功を奏しました。

大学では日本美術全般を学びましたが、特に伊藤若冲を
中心に勉強をしていました。
卒論は「旗指物のデザイン」。
歴史と大学で学んだ美術を組み合わせた論文でした。
就職ではやはり苦戦を強いられ、周りのみんなが次々に決まっていくのを
うらやましく思ったり・・・。
茨城の美術館を受けた帰りは、余りの情けなさに泣けてきました。
本当、みっともないですよね(笑)
でも運良く大学4年の2月、もう卒業ぎりぎりでしたが、
就職が決まり、現在に続くわけです。

この仕事に就いて、良かったと思うこともあり、
やめたいと思ったこともあり・・・。
半々くらいでしょうか。
初めの頃、私は学芸員になって、何をやりたかったんだろう?
ふと考えたりもしました。
結局、大学の時分は、ただ単に学芸員になりたいと思っていただけで、
何をやりたいのかを具体的に考えていなかったんですね。
今は将来のビジョンを持って、仕事に取り組むようになりました。

私の学芸員になったきっかけはそんなところです。
大学時代のことなどは、そのうちもっと具体的に紹介できればと
思っています。
そんな私の他愛も無い話でした。



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